ラッセル親子が手がける日本限定のプレミアムバーボン
ワイルドターキーのマスターディスティラーとなっているのが、ジミーとエディ、ラッセル親子です。
父親のジミーは60年以上、息子のエディも30年以上、ワイルドターキーの職人として務めています。
二人ともケンタッキーバーボンの殿堂入りを果たしており、まさに伝説の親子と言えます。
今回採り上げる13年ものも日本限定で、ラッセル親子の手によって生まれた比較的新しいボトルです。
13年という年数も、アメリカやヨーロッパでは忌み数である「13」をつけることで、それとは関係ない日本で売るものだという強調ともとれます。
こうした長期熟成のバーボンを日本だけに売っているかについては、彼らのインタビュー記事で、日本人の方が香りや味を深く感じ取ってくれるから、ということのようです。
とても柔らかく香りが豊富
では、ストレートから飲みます。グラスに注ぐと、液色は濃いアンバー、香りは接着剤、メロン、ヨードのバーボンらしさがしっかり訪れます。
口に含むと、軽いメロンの後にレモンの爽やかな香りが続き、その後にバニラ、カスタードクリーム、コンブ、チョコレートと香りが追いかけます。
味わいは、アルコールの辛さは少なく、甘みが主体で酸味はほんのり感じられるほどです。
ロックでは、正露丸を思わせるフェノール系の薬っぽさが強まり、レモン、カスタードクリームが続きます。
味わいは酸味と甘みが半々で、その後にほんのりとほろ苦さが得られます。
ハイボールにすると、先に昆布の香りが広がり、奥から柿、メロン、バニラと続きます。
味わいは、全体的に甘みが支配し、酸味が添えられるほどの感じとなります。
さすがに13年熟成だけあって、ストレートでもまろやかで、尚且つ甘みが強く、香りの広がり方も他のバーボンとは一線を画します。
700mL、アルコール度数45.5度、価格は5000円ほど。
クラフトバーボンやスモールバッチ並みのお値段ですが、日本限定で長期熟成となるとこれくらいになってもおかしくはないでしょう。
<個人的評価>
- 香り A: バーボンならではの接着剤の香りが少なく、レモン、バニラ、ヨード、カカオと続く。
- 味わい A : ストレートでのアルコールの辛さは薄い。全体的に甘みが強めで酸味、ほろ苦さが奥にある。
- 総評 A: 長期熟成故のまろやかさ、飲みやすさがあり、バーボンが苦手な人にもいけるかも。