夢は夜ひらく(1971)
ここで三上がうたっている「あしたの
じょー」とは、ブント赤軍派の1970年
よど号「H.J」実行班のことである。
「45円の栄光」とは、入浴料45円の
銭湯の壁に貼られていた実行班の手配
書を見た時に沸いた今の自分の不甲斐
なさとの葛藤をうたっているものだ。
じょーは北で暗殺される前日、私宛
に肉筆のメッセージをくれた。
その夜何が起きたか知らずに日本に
帰国した人間がそれを私に渡して
くれた。
その肉筆は今でも手元にある。
ブルーブラックの万年筆で書かれた
汚い字だ。
私の名前とじょーの本名と、そして
短いメッセージが書かれていた。
じょーが殺されたことを知ったの
は、ずっとずっと後年の事だった。
「ふるさとに帰りたい」と申し入れ
たら殺される。
そんな国がある。
そんな国を「この世の楽園」だと
思っていた大きな間違いが私たち
の中にはあった。
【「夢は夜ひらく」についての概要)】
作曲:藤原伸(曽根幸明の別名義)
作詞:川上貞次(曽根のペンネーム)
発売:1966年、テイチク
原曲は、東京少年鑑別所(練馬少年
鑑別所通称ネリカン)で歌われていた
俗曲を採譜・補作し、曽根が自ら「藤原
伸」名義で歌った『ひとりぽっちの唄』
(1966年、テイチク、作詞:川上貞次
(曽根のペンネーム))である。その後、
歌詞・曲名を新たにつけかえ、園まり
が歌うことになった。
歌詞の異なる様々なバージョンがあり、
JASRACには20を超える作詞者による
異なるバージョンが登録されている
(wikiより)