あとがき(読み方:いいわけ)

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2021-12-14 19:52:42

この度は『ストレイシープの輪郭』を閲覧頂きありがとうございました。
無駄に文量が多い上に一次創作と言われても仕方ない設定付与で受け入れられるだろうか……ととても不安でしたが、マシュマロやDM等で感想頂き感無量です。

さて、あとがきという名の言い訳をさせて頂きたく思い、晩御飯を作る合間にメモを開いて文字をポチポチ打っております。
本来でしたらこんな言い訳をする必要も無いくらい綺麗に伏線回収出来たら良かったのになぁ、と思うのですが、その反省は次回に生かすとして分かりにくい場所は私自身が解説した方がより皆様に楽しんでいただけるかなと思います。
ちなみに今めちゃくちゃ真面目な人を装って文字を打ってますが基本的にネタに走るのが大好きな人間なので所々ネタ混じりになったらすみません。
作品の印象と作者の品位は必ずしもイコールではなく、ニアリーイコールでもなく、むしろ反比例に遠ざかるものであったりするので幻滅したくないワ!って方はそのままGENSHIN Impactアプリをお開きになり、荒瀧くんを引き、伝説任務をプレイして頂きたく思います。


大丈夫でしょうか?なんだかこのノリ、携帯サイト時代を思い出しますね。
その時代のノリに則るとしたらおk?って感じです。それでは解説します。


まず1話目の、「タルタリヤのことを指名した理由は本当に名前だけなのか?」という疑問。

これはズバリ、イエスです。
本当に鍾離先生はタルタルくんのことを名前だけで選びました。
タルタルくんが所属している添い寝サービスサロン「クーベルチュール」というサイトに行き着いたのもほぼ偶然です。
書けたら良かったなぁと思ったのですが、タルタルくんと出会う数日前に鍾離先生は奥さんと自分の共通の知人に会っています。
(注釈:あんまりこの知人に関しては設定を決めていないです。旧友の多い鍾離先生のことですので、ゲーム本編に名前すら出てこない人かなぁと漠然と。七神の誰かでもいいですね)

その人は、鍾離先生の回想シーンに出てきます、

「いつ亡くなったんだっけ? 七年前? ああ、そうか。もうそんなに前だったんだ」

と発していた人物です。
世間の時間の流れと、鍾離先生が歩みたい時間の流れの最たる違いとして描けたらいいな、と思っていたのですが、私の力量では回収に至らず……🥲

あとがきまで長々と前置きしてすみません。
つまり何が言いたいかと言うと、鍾離先生が添い寝屋を希望したのは、「秘密を抱えたい。でも誰かにほんの少しだけ聞いて欲しい」という子供じみた願いが根底にあるという理由です。

さらに脱線しますが、私の大好きな漫画のひとつに城アラキ先生著作の「バーテンダー」という漫画があります。
作中で「バーテンダーは常にファザーであれ」というセリフがとても印象的で、「バー」というのはどんな秘密も守られると作中で定義付けられております。
誰かに自分の秘密を全部打ち明けたいわけじゃない。でも、ほんの少し辛い気持ちを聞いて欲しい。気を紛らわせて欲しい。
そういった難しい感情を抱えるのは人間として当然かな、と思い、先生にとっての「バーテンダー」=ファザーをタルタルくんにしたいなぁ、と考えた次第です。

関係性としてはタルタルくんが仕事としてカウンセリングをする側、先生がされる側なのですが、それがいつしかタルタルくん側から絆されたらいいな、と思いこのような話の展開にしました。

鍾離先生は本編中で演劇を好む人ですので、この設定を現代パロだとしても踏襲したいと思いました。
「タルタリヤ」という名前が即興喜劇の「コンメディア・デッラルテ」から来ているという話は、原神、ひいてはタル鍾民でしたらおそらく周知していることかと思います。
それを踏まえて、鍾離先生のことですから演劇のことにも造詣が深い=仮面をつけた存在を偽りの名前として使うなんてこの人センスいいな!?って思ったんじゃないかなぁ、と考えました。

あけすけに言ってしまえば、鍾離先生としては、ファザーとなってくれる人間でしたら誰でもよかったのです。
それを引き当てたのはタルタルくんだった、というお話です。あまりいい理由ではなかったらすみません。ですが、偶然の中にも必然はあると私は考えておりますので、この出会いも運命だったと表現出来たらいいなと思っております。

***

続いてですが、1話目の夏あたりの香水を渡すシーンですね。

「へぇ……随分面倒なことするんだね」
「たしかに面倒だが……もはや毎年の慣例だな。作った香水は石鹸にでも混ぜておくといい。……そうだ、君にも少し分けようか」
「えっ、いいの?」
「ああ、もちろん。きっと……

 それまで饒舌だった先生が言い淀む。
 おそらく先生にとっては不都合なことなんだろう。俺は黙ってその先を問いつめることはしなかった。こういった微細な空気を読むのももちろん仕事のうちだが、何故か先生のテリトリーを土足で踏み込むのは気が引けた。

……使ってくれたら俺も嬉しい」
「そっか。じゃあ遠慮なく」


便宜上、本編中の文章を引用させていただきます。
こちらの「もちろん、きっと……」の後に続くセリフはあんまり特定するのも野暮な話ですが、「俺の奥さんが作ってたレシピだからきっと使ってくれたら彼女も喜ぶよ」的なセリフを言いかけていました。

その後続く「使ってくれたら俺"も"嬉しい」の"も"に含みを持たせたかったのですが、なんかちょっと上手くいかず……
このシーンは個人的に何度も書き直したシーンでもあったので、もうこれでいこう!と開き直ってしまいました。分かりづらい形になってしまい申し訳ないです。

ちなみにここで明言してしまうと、初期における「秋」と「金木犀」とは先生の奥さんの比喩です。
思い出のように、鍾離先生の体に巻きついたまま離れないって感じを表したいなぁと思いました。女の情念というか。これ以上ここを掘り下げちゃうと今後の話がつまらなくなるので割愛しますね。
全然話違うんですけど、天城越えって本当にいい曲ですよね。女の「情」と「念」を強く感じます。
私が想定している鍾離先生の死別した奥さんは情念という言葉が似ても似つかない人、と設定していますが……
体が弱くて儚い人なんですけど、意思はめちゃくちゃ強い、みたいな。普段怒らない人が怒ると怖いみたいなニュアンスで、大人しい人ほど後世に残すものが大きいよ〜みたいな感じです。

***

あとがきまでクソみたいな垂れ流しすみません。
続いてですが、1話目の秋の話ですが、「どうして鍾離先生はフリー指名を引き当てたのか」

これの理由も1話目冒頭解説の理由に帰結します。
タルタリヤというファザーに話をしていた鍾離先生ですが、タルタリヤ自身の動揺によりファザーがいないという形になってしまいます。
何度か指名を断られていたので若干諦めていたのですが、でも気持ちの上ではファザーを求めていたんだと思います。
しかも季節は秋。前述しましたとおり、奥さんを強く感じる季節。ですので鍾離先生はタルタルくんに出会った時と同じように、ファザーに話を聞いてもらおうと思います。
こうして言葉にしてしまうと急に先生がメンヘラ臭くなってしまいますのであまり言語化することに少し抵抗がありますが、私は普段めちゃくちゃ強い人が本当はめちゃくちゃ心に闇を抱えてる構図が大好きなのです。
健常者に見えて、異端。異端に見えて本当は真理を見ている、みたいな。急な私の性癖ぶちまけてすみません。

そのファザーを依頼したわけですが、今回の鍾離先生はホテルを利用しております。
これは家というプライベートの塊にタルタルくん以外の誰かを上げたくない、という考えから来ています。
最初はシステムがわからず、家に呼び寄せてしまったのですが、基本的にこの作品の鍾離先生は人との繋がりを最小限にしています。
ですので、最初に踏み込んできたタルタルくんが唯一の例外として、他者の踏み込みを避けたいがために、ホテルからファザーを依頼したわけです。
混沌とした理由ですみません……

***

次は先生は年齢を偽っていないか。こっそり神様パワーを使っているんじゃないか?という疑問です。

これは断言させていただきますが、この作中の鍾離先生は「人間」です。
「神」ではありません。
さらに言わせていただきますと、この話は終始タルタリヤ視点で描かれていますが、私が目指したのは「タルタリヤの、アヤックスによる、鍾離先生の物語」です。
ですのでこの物語の主人公はタルタリヤではなく、鍾離先生なのです。
例によって今後の話にも関わってくるのでこれ以上は割愛とさせていただきます。あまり答えにならない回答ですみません。

***

続いては、
授業で取上げた話に何か意味があるのか。
隣の席の女の子は何者だったのか。
の2つです。

鍾離先生が授業で取り上げていた話は、夏目漱石先生著作の「こころ」です。お察し頂けた方いらっしゃいましたでしょうか?
なぜ「こころ」を解説していたのかというと、「こころ」に登場する「少年」と「先生」を言わずもがなこの作中のタルタリヤと鍾離先生にオマージュ気味に描きたかったからです。
ですのでタルタリヤは、鍾離先生をオマージュとしている「こころ」の「先生」が「少年」に懺悔の手紙を送った後に自殺するラストについて、腑に落ちないのです。

と、ここまで言えばそれっぽい理由ですが、一番は鍾離先生のカリスマ性をここぞとばかりに示したかっただけです🥺
人文学というチョイスも、「人」というものを愛した鍾離先生なら、「人」が紡いだ思想、思考を紐解きたいんじゃないかなぁと考えた次第です。

鍾離先生の講義の内容は、文学教授で小説家でもある橋田源一郎先生の神戸女学院大での講義を参考にしております。(参考程度に留められるように文章を作りましたが、私の誤認識により著作権に引っかかるようでしたら御手数ですが有識者の方はお声掛けしていただけますと助かります)

https://youtu.be/w2e4XoP2rXI

非常に面白い講義ですので、お時間あります際に是非視聴してみてくださいね😊


さて、隣に座ってた女の子ってなんなの?って話ですが、正直あんまり設定すら決めてません。
この物語は、タルタルくんの記憶に則って描いている、という形ですので、鍾離先生と一部の人間以外の会話は特に印象もなく、描写すらありません。

ですが、鍾離先生に対する視線や発言はタルタルくんにとっては捨て置けないものだな、と思い、そこで初めてその女の子を個人として認識した、という表現になるようにがんばりました。
あの振られた女の子はですが、メンタルが鬼強で普通にいい子なので普通にいい彼氏ができるんじゃないのかな?って思います。もしかしたら鍾離先生の人文学の授業に惹かれて人文学の道を歩んでもいいかもしれませんね。


以上、マシュマロに来た疑問点にお答えしました。
まだまだ拙い部分は多く残っておりますが、今後のお話を書く時への反省点として、これからも精進したく思います。

閲覧頂いた全ての皆様に、心からの感謝を込めて、結びとさせていただきます。
ありがとうございました!


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