大阪府枚方市の学校や病院で「コロナワクチンを打ってはダメ」などと書かれたメモが相次いで見つかり、府警は枚方市内に住む50歳の男を書類送検した。(取材・報告 丸井雄生記者)
丸井記者「こちらのメモには、『新型コロナワクチンは危険だ』などと書かれています。学校の敷地内などに男が残したメモを見て 不安を訴えた子供たちもいたということです」
問題のメモが見つかった場所のうちの1つが中学校の校舎内。被害にあった中学校の校長は「子どもの上靴を入れてる下駄箱なんですけど、この下駄箱のこの上靴の下にこの紙がこのように挟まっていたというのを(職員が)見つけまして」と説明した。
メモにはほかにも、「3回目を打ってはダメ」「死亡率がアップ」などの記載もあり、学校関係者に広く知らせるよう訴えていた。「個人的なこんな主張を、しかも夜勝手に入り込んで子どもの上靴の下に置くという、非常に怖いと思っている」(校長)
同様の被害相談は10件以上寄せられ、このうち府警は、学校や病院に侵入したり、交番の扉にメモを貼り付けたりした4件の容疑を裏付け、この日枚方市に住む無職の50歳の男を建造物侵入と軽犯罪法違反の疑いで書類送検した。
男は、調べに対し、「ワクチンの重篤な副反応で2~3年以内に死ぬという情報をインターネット上で見て、早く周りに伝えないと私の罪になると思い込んだ」と容疑を認めたうえ、「200件以上に配った」と話しているという。
丸井記者「新型コロナワクチンをめぐってデマや誤った情報が飛び交う中、判断能力の未熟な子どもや身体が弱っている患者らに大きな不安を抱かせかねない行為について、警察は『今回の検挙を通じて警鐘を鳴らしたい』としています」