生きづらいのは女性だけじゃないと知れる
日本で女性として働いていると男女間の格差が気になるけれど、じつは男性同士の間にも理不尽な差別が存在する。社会から押し付けられる「男らしさ」に適応できなくて、悩んでいる男性も少なくない。
そういった男性を取り巻く問題を知ることに、どんなメリットがあるのか? 社会学者として男性性の歴史を研究してきた澁谷知美さんに聞いてみました。
でも、男性研究をすることで私自身が一番のメリットに感じていることは『社会から抑圧を受けているのは女である私だけではない』と思えること。例えば男性でも、路上で力を持った同性から突然カツアゲをされるような苦難に学生時代から日常的に直面していたり、社会人になってからも上司からパワハラを受けていたり。
決して『男も女も大変なんだからお互い様だよね』と言いたいわけではありません。女性特有の差別もあります。ただ、男もヒドい目に遭っていることを知ると、差別はあらゆる場所に存在する社会全体の問題であることも見えてきます。
同性の部下にパワハラをする男性は、女性にもセクハラをする傾向がありますが、そういう人が生み出される社会の構造を全員で改善していかなければならないということ。
女性が一人で悩んだり差別に勝てない自分を責めたりしないためにも、さまざまな書籍や記事を通して男性学に触れてみることの価値は大きいと思います」(澁谷さん)











