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ファイザー製2回接種、重症化7割防止 南アで調査

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坂田亮太郎さんの投稿坂田亮太郎

【イスタンブール=木寺もも子】新型コロナウイルスの変異型「オミクロン型」が広がる南アフリカで、米ファイザーと独ビオンテックのワクチンを2回接種した人の70%が重症化を防げるとの調査結果が公表された。

南ア最大の民間保険会社ディスカバリー・ヘルスが14日に公表した。医療機関と共同で大規模に調査や分析をした。

オミクロン型が広がり始めた11月15日~12月7日に陽性と診断された人を大規模に調べた。全員がオミクロン型かは不明だが、南アの保健当局によると11月に解析したウイルスの7割がオミクロン型だった。

調査ではデルタ型に比べるとオミクロン型はワクチンが効きづらいことも浮かぶ。ファイザー製ワクチンはデルタ型の93%で重症化を防ぐが、オミクロン型は70%に落ちる。オミクロン型の感染そのものを防ぐ効果は33%にとどまり、デルタ型(80%)の半分以下だ。

南アは人口の26%が必要回数のワクチン接種を終え、ファイザー製が5割超だ。オミクロン型は重症化率の低さが報告されるが、オミクロン型自体が弱毒性である可能性や、ワクチンが効いている可能性が指摘される。

南アの13日時点の新規感染者(7日移動平均)は2万387人で、デルタ型が流行していた今年7月のピークを上回った。政府が「感染第4波に入った」と宣言した12月3日時点から3倍に増え、感染拡大ペースはこれまでで最も速い。

1日あたりの死者数は25人と約400人だった7月の最悪期の10分の1未満だ。人工呼吸器を必要とする人は約150人で、1500人近かった7月と比べれば、医療設備には余裕がある。

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    坂田亮太郎日経BP 「日経バイオテク」編集長
    ひとこと解説

    南アフリカ最大の保険会社であるディスカバリー・ヘルスは、保険金請求や民間医療制度の利用に関する広範なデータを保有しています。そのため今回発表したデータは、臨床現場の実情を反映した「リアルワールドデータ」であり、実験データとは異なる価値があります。主なポイントは(1)ファイザー/ビオンテックのワクチンを2回接種した人は、入院に対して70%の防御率を示した(2)同ワクチンを2回接種した人は未接種の人に比べて33%の感染防御率を示した(3)オミクロン株の再感染リスクはこれまでの変異株より高い(4)オミクロン株の入院リスクは成人で29%低下したが、18歳未満では20%高まった、とみています。

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