天国に天使が1匹増えた
一年前に、顎が割れて目が破裂しそうな
状態で一匹の野良猫が道の駅に捨てられた。
その辺りで働いている方が見つけて
猫を多く飼っている知り合いの
おばあちゃんに連絡して拾ってもらったが
お家の中で飼えず、おばあちゃんは車の中で
飼うことにしていたが、これから暑くなって
車の中は危ないし目の状態がひどくて治療が
必要だから保護してもらえない?と
その知り合いからこちらに相談が入った。
その時はもうすでに猫が多くて限界だったが、
目の状態があまりにもひどくて治療しないと
感染症で亡くなるから、すぐ心を決めて
保護しに行った。
車の中で病気と闘っていたこの子が
自由に、幸せに生きる願いを込めて
「クラウド」と名付けた。
病気で苦しく、自分でご飯を食べる力がなく
数ヶ月毎日シリンジで給餌をして
体力をつけないといけなかった。
飛び出ている目はもう治療できる段階を
はるかに超えていて、手術で摘出する
しかなかったが、手術に向けて体力を
つけている間に、破裂してしまった。
その後は無事に手術ができ、片目でも
クラウドは本当に美しくて大人しい子だった。
悲しいことに、クラウドの病気との戦いは
それで終わらなかった・・
血液検査をしたら、白血病が陽性だった。
最初から長くは生きられないと分かっていたが
せっかく命が助かったからどうか発症せずに
長生きして欲しかった・・
少しずつ体力が戻って自分でご飯を食べるように
なったが、もう大丈夫だと安心し始める頃に
白血病で免疫力が弱って、残りの目が感染して
結膜炎が一気にひどくなった。
唯一の目を失って、盲目になる恐れがあって
本当に可哀想すぎる状態だった。
どうしても視力を失わないでほしいと
祈りながらゆいは毎日必死に何種類もの
点眼を続けてなんと無事に目が完治した!
目が治って無事に見えることがわかった時
言葉にできないほどの安堵感と喜びにあふれた。
その後はピクルスというもう一匹の
白血病の子と友達になって穏やかに
日々を過ごしていた。
しかし、悲劇的に数週間前に
白血病が発症して急激に体調が崩れて
またご飯を食べれず弱っていった。
給餌をしても、飲み込む力さえなくて
脱水しないように毎日点滴をして最期を
できるだけ平和に過ごせるように看取った。
そして先日、穏やかに虹の向こうへと旅立った。
病気の子専門で保護活動をしていると
何回も、何回も死と向き合わないといけないが
何回経験しても、心の悲しみは麻痺なんかしない。
慣れることは決してない。
でも、悲しみよりもクラウドへの
感謝の気持ちが強い。
車に轢かれて、捨てられて、目が破裂して
残りの目も盲目になりそうになって
白血病とずっと闘って、、、
この1年は私たち人間の想像を超える
辛い経験をしてきたが、クラウドは
一回も諦めることなくずっと頑張ってきた。
1年間一緒に笑ったり、遊んだりして
楽しい日々を過ごしてくれてありがとう。