中高の定期試験をネット販売 情報公開請求で取得
各地の公立中学、高校の定期テスト問題がインターネット上で販売されていることが14日、関係者への取材で分かった。自治体が情報公開請求に基づき開示していた。
取材に応じた学習塾経営者の男性の説明によると、昨年以降、知人に依頼して公開請求しテスト問題を取得。塾で販売しようとしたが、弁護士から「著作権法の面で問題ないものの、批判を受けるかもしれない」と指摘され、中止した。その後、米国にいる別の知人に無料で譲り、その知人がネット上のサイトで販売しているという。
東京都教育委員会によると、昨年11月に情報公開請求があり、その後、計約1万5千枚の開示を順次決定した。担当者は「著作権は都にあり、複製などはできないと注意している。販売されているとすれば遺憾だ」としている。
名古屋市教委も約8万9千枚の開示を決定。一方、不開示とした愛知県教委の担当者は「公にすることで、ある程度出題の傾向が分かり、生徒の成績にも大きく関わる」と話した。〔共同〕