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UPDATE|2021/09/02

なぜアイドルが? アンジュルム 川村文乃が“1級マグロ解体師”資格を目指したワケ

川村文乃  撮影/松山勇樹



──川村さんは左利きですが、捌くときは利き手を使っているんですか?

川村 右手でやる案も出してくださったんですけど、やっぱり力の量が違うし、包丁を使い慣れてない右手だと危ないので、自分は左でやらせてもらいました。でも解体ショーの工程は右利きの人がやりやすいように作られているんですよ。最初はそれを左手で頑張っていたんですけど、手がクロスになったり、逆だったらやりやすいのにと思うことがあったので、そこは「方向を逆にしていいですか?」とか「捌く順番を変えていいですか?」と資格認定をしてくれる全国鮪解体師協会の方と相談していきました。教えている方も左利きの方を教えたことがなかったみたいで、こんがらがっていましたね(笑)。

──具体的に、どういったところが大変なのでしょうか?

川村 マグロは背の方から捌くので、右利きの人は頭を左側に置いたまま解体ショーができるんです。でも私は左利きなので頭を落としたあと、頭側を右にしないとやりづらくて。あとはカマと呼ばれるマグロの首にあたる部分を切るときも、右利きの人がやりやすい方向で練習していたんですけど、全然力が入らなかったので、アドバイスを受けてひっくり返してやるようになりました。やる前は右でも左でも難しいんだろうなと思っていたんですけど、逆にしたら変な力を入れずにスッと切れて、向きも関係しているんだなとびっくりしました。

──頭を落とすときに、最初から頭を右側にするのではなく、途中で変えるんですね。

川村 同じ頭でも下処理で空洞になっている側と、身がくっついたままの側があって、見えやすさが違っていて。最初は頭を左側においた方が切り落としやすいんです。右利きのマニュアルの方がやりやすい部分もありますね。

──なるほど! 左利きで魚を裁く動画をあげたら反響がありそうですね。

川村 確かに(笑)。でも自分のやり方が合っているかが分からないですよね。感覚というか、自分がやりやすいようにやっているので。だから、いずれは左利きの漁師さんとか市場の方にきちんと教わりたいなと思います。

>>後編はこちら

(取材・文/東海林その子)

▽川村文乃(かわむら・あやの)
1999年7月7日生まれ、高知県出身。A型。ニックネームは「かむ、かわむー」。アンジュルムのサブリーダー。
Instagram:ayano_kawamura.official
CREDIT

取材・文/東海林その子 撮影/松山勇樹

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