グッバイ前島ちゃん、フォーエバー前島ちゃん(`・ω・´)ゞ
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6月28日(水)より連載開始!
作画は『ぼく りゅーちゃん!』でお馴染みの篠月梟太郎先生! 読んでください!ヽ(*´∀`*)ノ.+゚
その夜。
天野は前島と話すため、前島が所属する芸能事務所へ向かった。
『アイケープロダクション』という芸能事務所だ。
夜間専用の裏口から中に入ると、前島がガチガチに緊張しながら天野を出迎えた。
前島悠子
し、師匠!
よ、ようこそいらっしゃいました!
天野勇二
ああ、忙しいのにすまんな。
前島悠子
いえいえ!
全然いいんです!
前島はもうガッチガチに緊張していた。
その日は天野から電話が入ってから、もう全く仕事に専念できなかった。
ドラマの収録ではNGを連発。
ブログを書いては意味不明な文章が並ぶ。
雑誌のインタビューでは、何を喋ったのか覚えていない。
とにかくガチガチに緊張していた。
前島悠子
師匠!
こ、このお部屋で、お願いします!
天野勇二
会議室か。
禁煙か。
前島悠子
すみません!
法律で決まったんです!
天野勇二
まぁ、そうだろうな。
そこで何をしている。
座れよ。
前島悠子
は、はい!
前島は天野の隣にちょこんと座った。
天野は訝しげに前島を見た。
天野勇二
なんで隣に座るんだよ。
話しにくいだろうが。
前島悠子
ああ!
そ、そうなんですね!
師匠はそういうタイプなんですね!
天野勇二
どんなタイプだよ。
対面に座れ。
前島悠子
はいはい!
わかりました!
前島はダッシュで天野の対面に移動した。
前島悠子
……それで。
あ、あのぉ……。
師匠、『お話』とは……。
その、なんで、しょうか……?
前島はとにかく緊張していた。
汗がダクダクと流れ、目尻はピクピクと痙攣している。
前島がこれほど緊張するのも無理はなかった。
何せ天野は昼間に突然電話をかけてきて、
天野勇二
お前に伝えたいことがある。
とても重要なことだ。
何があっても今日、お前と直接会って話したい。
夜までに俺と話すための時間を作れ。
拒否は受け付けない。
と、前島に命じていたのだ。
前島は「きた」と思っていた。
前島はずっと前から天野に惚れている。
ついに「きた」と思っていた。
何度もめげずに好意をアピールし、その度に軽くあしらわれ続けてきた。
その長い苦労が実り、ついに「きた」と思っていた。
前島悠子
師匠…‥。
ようやくこの時がきたんですねぇ……。
心が治り、正しい人としての感情を手に入れたんですねぇ……。
私、感無量です。
天野勇二
こころ?
感情?
はぁ?
何を言ってるんだ?
前島悠子
いえ、いいんです!
私は師匠のお言葉を待ちます!
どんな言葉でも受け止めます!
どんと来てください!
天野は前島のおかしな様子に首を捻りながらも、ゆっくりと口を開いた。
天野勇二
前島よ。
ひとつお願いがある。
前島悠子
お、お願い!
お願いときましたか。
な、なんでも聞きますよ!
天野勇二
お前の今後1ヶ月間のスケジュールを教えてくれ。
前島悠子
ス、スケジュールですって!
前島はもう誰がなんと言おうと「きた」と思った。
そもそも前島と2人きりで会いたいと、天野から一度も誘ったことはないのだ。
それに加えてスケジュールを教えてくれ、との要請だ。
これはどう考えても「きた」と確信した。
前島悠子
はいはい!
これがスケジュール表です!
もう空いてる日は師匠のために使いますよ!
天野勇二
ああ、そうしてくれ。
前島悠子
うっひゃぁ!
前島は嬉しさのあまり身悶え始めた。
そして天野は、前島を幸福の頂点に誘った。
天野勇二
これから24時間、お前の傍にいたい。
またアイケープロのSPとして雇ってもらう。
今度はお前専属だ。
前島はもう完全に「きた! 愛の告白きた!」と、心の中で狂喜乱舞していた。
しかし、ここで素直に乗ってはいけない。
ここで即座に「オッケー☆」してしまうと安い女に思われる。
自らの価値を高めるため、前島はちょっと天野を焦らし始めた。
前島悠子
うーん。
そうですかー。
困っちゃいますねー。
私にもオフがありますしぃー。
1人の時間とかも必要ですしぃー。
天野はそれを聞くと厳しい声で言った。
天野勇二
1人の時間だと?
絶対にダメだ。
俺と必ず一緒にいてもらう。
前島悠子
ぎゃぁーーー!
前島はあまりの発言に自我が崩壊した。
国民的アイドルとはいえ、前島は20歳の女性だ。
しかもこの数年間はアイドルグループのセンターとして芸能界で戦っていたので、恋愛らしいことはしていない。
もう「きちゃった! 春がきちゃった!」と確信していた。
前島悠子
師匠!
もう感激です!
それを待ってたんです!
そのぐいぐい引っ張る感じが良いんですよ!
たまりませんね!
天野勇二
はぁ?
感激?
待ってた?
本気で言ってるのか?
前島悠子
そりゃ本気ですよ!
感激するに決まってます!
感激しない女子がどこにいるんですか!?
天野勇二
そうなのか。
お前、変わってるな。
前島はデレデレと頬を染めた。
前島悠子
まぁ、そうですよねぇ。
私は確かに変わってますよぉ。
私は師匠の『たったひとりの弟子』ですもん。
天野勇二
ああ、そうだな。
前島悠子
そして師匠の『たったひとりの女』になるんですよ!
これに感激しない女子はいませんよ!
天野は冷たく言い放った。
天野勇二
なんでお前が俺様の女になるんだ?
頭大丈夫か?
前島は思わず無言で天野を見つめた。
頭は「きた……?」と混乱したままだ。
前島悠子
……え?
えっ?
ちょ、ちょっと待ってくださいよ。
天野勇二
別に待つ必要はない。
今日からだ。
今日から24時間体制で俺の支配下に置かせてもらう。
前島悠子
きゃぁ!
やっぱりきてる!
師匠の女じゃないですか!
天野勇二
はぁ?
女じゃねぇよ。
さっきから何を言ってるんだ。
前島は思わず「きょとん」として、天野に提案した。
前島悠子
あの、師匠。
ちょっと冷静になりましょ。
天野勇二
俺様は最初から冷静だ。
前島悠子
師匠は、私に何か伝える言葉がありますよね?
そうだ。
うんうん。
まずはきっちり、そこから初めましょう。
天野勇二
確かにそうだな。
初めにきちんと説明しよう。
前島は鼻息を「ふんふん」と出しながら、両手をぎゅっと握った。
ついにくる。
ついに待ちに待っていた愛の告白がくる。
そんな前島の期待は、次の言葉で粉々に砕け散った。
天野勇二
お前を狙う謎の『殺し屋』がいる。
恐ろしい相手だ。
未だかつてない脅威かもしれない。
お前を殺しに来る敵を捕まえフルボッコにしたい。
悪いのだがオトリの役目になってくれ。
前島は「バン!」と机を叩いて立ち上がった。
前島悠子
はぁぁぁ!?
なんですかそれ!?
全然きてない!
ど、どういうことですかぁ!?
天野はごくごく冷静に言った。
天野勇二
だから、お前が殺し屋に狙われてるんだよ。
前島悠子
はぁ!?
なんで!
なんで師匠はいつもそうなんですか!
なんでですか!
天野勇二
なんでかは知らん。
お前が殺される理由なんて興味ねぇよ。
前島悠子
そういうことじゃないですよ!
「きた」と思ったのにぃ!
いつもそうやって乙女心を弄ぶんだ!
いつもそうだ!
師匠は本当にクソ野郎ですね!
天野勇二
ああ、そうだ。
俺様は天才クソ野郎だ。
クックックッ。
前島悠子
偉そうに笑うところじゃないですよぉ!
もう!
なんなんですかぁ!?
前島の乙女心は粉々に砕け散り、チリとなり悠久の彼方に消え去っていった。
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