どうも、つばこです。
お読みいただきありがとうございます。
「天才クソ野郎の事件簿24」は24時間更新にてお届けします。
1時間ごとの更新となるので、1話あたりのボリュームは少なくなります。ごめんなさい。
本作は「12月24日」の長い1日をお届けする予定です。
クリスマスイブの日、物語はどのように進んでいくのか……。
1時間後をお楽しみに!ヽ(*´∀`*)ノ.+゚
天才クソ野郎の事件簿24 -TWENTY FOUR-
第1話「天野くんのクリスマスイブ 0:00~1:00」
12月24日 0:00~1:00
12月24日。クリスマスイブ。
真夜中の0時。
天才クソ野郎はテラスにいる。
彼の名前は
だが、その夜の彼は、歌舞伎町にある大型雑貨店内を駆けまわっていた。
天野勇二
クソッ!
どうなってやがる!
ここにもないのか!?
玩具売場からパーティグッズ売場まで。
天野は店内の商品をかき乱しながら走り回っている。
天野勇二
見つからねぇぞ……。
おい! そこの店員!
店員はビクッとして天野を見つめた。
激しく怯えている。
天野は身長180cmを越える精悍な顔つきのイケメン大学生。
しかし、切れ長の瞳は眼光鋭く、性格がかなり悪そうに見えてしまう。
おまけに格闘技を嗜んでおり、素人では太刀打ち出来ないほど喧嘩が強い。
つまりガラが悪いのだ。
しかも今宵の天野は全身が殺気立っており、サブマシンガンを持った襲撃者でも素手で瞬殺できるのではないか、という迫力を放っていた。
誰だってこんな客に声をかけられるのは怖い。
店員
は、はい……?
なにかおさがしですかぁ……?
震える店員の肩を、天野はガシッと掴んだ。
天野勇二
『プリンセスキューティブロンドっち』を探している。
どこだ。
どこに置いてあるんだ!?
店員は前後に揺さぶられながらも、震える声で尋ねた。
店員
え、えっ、えっとぉ、そ、それは 女子中学生を中心にして大人気のぉ、数々のオシャレアイテムをあげて、7歳の金髪お姫様を一流の淑女に育てる、携帯できる玩具……某有名女性声優が声を担当していることもあり、大きい子供までも人気爆発中の、通称『プリっち』のことでしょうかぁ……?
天野勇二
それだ!
どこにある!
言え!
言わんとタダじゃすまんぞ!
店員
ちょ、ちょっと、
ぐえええ!
お、落ち着いてくださいお客様!
興奮のあまり店員の首を絞め上げている。
店員は慌てて天野の手を振り払い、申し訳なさそうに頭を下げた。
店員
申し訳ございません……。プリっちは完売してるんです……。
ほら、見てくださいよ。
店員はレジ横の看板を指さした。
そこには、
『プリっち大好評につき完売! 次の入荷は年明け予定! 予約受付中!』
という文字が書かれている。
天野勇二
な、何だと!
年明け!?
ふざけるな!
俺様は今すぐ欲しいんだ!
店員
む、無茶言わないでくださいよぉ……。
もう売れに売れてるんです。
他のお店に行ってくださいって。
天野勇二
……他の店は全部回った。
全滅だ。
店員
まぁ、そうでしょうね……。
あのアイドルさんが広告キャラクターになってから、もう人気が爆発しちゃいまして。
店員は『プリっち』のポスターを指さした。
今や国民的人気アイドルの
その隣には
「私もハマったプリっち! あなたも自分だけの淑女を育ててみよう!」
というキャッチコピーが躍っていた。
天野勇二
くそっ……。
前島のヤツめ……!
天野はギリギリと拳を握りしめた。
ポスターの中にいる前島を睨みつける。
そして、血走った目で呟いた。
天野勇二
コイツを手に入れなければ、俺様はクリスマスなんか迎えられんぞ……!
12月24日のクリスマスイブ。
天野の人生にとって、最も長い1日が始まろうとしていた。
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どうも、つばこです。
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