はじめに
文系の皆さんがAI人材になるためのノウハウを投稿していきます。AIの技術が発展するにつれわたしたちの職業も失われていく中で,どうすればいいのかを考えていきましょう。
文系AI人材の具体的な仕事内容
文系AI人材の具体的な仕事内容の例を見ていきましょう。世の中へのAIの漫透が広がれば広がるほど、文系AI人材の仕事内容は、複雑化し範囲も拡大していくことが考えられますが、現段階での主な仕事内容について紹介しておくことにします。
「理系AI人材」の主な仕事は
- AIを作る仕事
- 本番稼働AIシステムの構築
- AIシステム運用管理
になります。この3つ以外の、AI活用に必要な仕事を「文系AI人材」が担うことになります。
- AI企画
- AIを作るプロジェクトマネジメント
- GUIのAI構築環境で作る
- 構築済みAIサービスの選定
- AIの現場導入
- AIの利用・管理
- AI方針・投資判断
#3の続きである「GUIのAI構築環境で作る」から解説していきます。
GUIのAI構築環境で作る
もしAIを自ら作る際に、「GUIのAI構築環境」を利用することを決めたら、文系AI人材自らがこの環境を使ってAIを作ることもあります。「GUIのAI構築環境」はカスタマイズ性に乏しい一方で、AI用のコードを書く技術や、複雑なデータ処理を必要としません。「GUIのAI構築環境」を使うことで、ツール利用法の習得が必要な場合もありますが、文系AI人材でも自らAIを作ることも可能です。
構築済みAIサービス選定
自らAIを作らずに、「構築済みのAIサービス」を使うことを決めたとしたら、次は複数ある中で、「どの構築済みのAIサービスを使うのか?」を決定しなければいけません。「どのAIサービスが優れているのか、自社にフィットするのか」などは、AIの基本知識なしでは評価しづらいものです。AIの基礎知識をつけた上で、適切なサービス選定ができるようにしましょう。
AIの現場導入とAIの利用·管理
「AIの現場導入」の仕事は、すでに溝梨されたAIを職場や店舗などに導入するために、業務プロセスの詳細を加味した導入計画を立てたり、現場導入の作業を行なったりします。「AIの現場導入」では、自ら作ったAIを扱う場合と、構築済みAIサービスを扱う場合の両方があります。「AIの利用·管理」は、現場導入後のAIを継続的に利用したり、どのように利用するかを管理する仕事になります。
AI方針·投資判断
「AI方針·投資判断」は、AI活用の大方針を決定したり、AIについての投資判断を行なったりする仕事です。つまり、戦略策定に関わる仕事になります。経営者や管理職、もしくはコンサルタントなどが中心となってこの仕事を行なうことになります。もちろんこれらの職にも理系出身の人はいると思いますが、「理系AI人材」以外のAI関連人材を「文系AI人材」と定義しておりますので、その前提でお読みください。
「AI方針·投資判断」では、大きなビジネスジャッジを行なうことになりますが、ビジネス領域の経験だけでは、正しい判断がしにくいでしょう。AIに関するベースとなる知識や多くの事例を習得することによって、適切に「AI方針·投資判断」の役割を担えるようになります。具体例としては次のような仕事になります。
- AIを積極的に活用する事業やサービス、部門を決める
- AIに関連する人材獲得·育成の方針を定める
- 企業内でのAIに関する投資額を決定する
- AI投資にょるリターンを想定する
- 企業内のAI活用による競争優位戦略を制定する
- 企業内のAI活動計画を中期計画として制定する
以上が具体的な「文系AI人材」といえるでしょう。
業種ごとのAIエキスパートも誕生する
各業種でAI活用が広がってくると、特定業種におけるAIエキスパートとしての仕事も生まれることも考えられます。
- 流通·小売のAIエキスパート
- ITのAIエキスパート
- ファッションのAIエキスパート
- エンタメ、メディアのAIエキスパート
- 運輸、物流のAIエキスバーム
- 車·交通のAIエキスパート
- 製造·資源のAIエキスパート
各分野におけるAIエキスパートたちが、各業種の深い知識を活かしつつ、AIを当たり前のように利用・活用していくことで、業務を格段に効率化したり、これまで業種内でできなかったことをサービスとして生み出していくのではないでしょうか。
文系AI人材の仕事は細分化されていく
文系AI人材の仕事は、理系AI人材がやらない 「すべての仕事」ですので、これまで紹介した仕事内容以外でも、AI活用において必要な大小含むさまざまな業務が発生したら、それらの仕事も文系AI人材の仕事になります。なお、今回は、AIサービスの営業職やAIの学習データ作成者、AIについて教育トレーニングをする仕事などは具体的には紹介していませんが、文系AI人材として取り扱っても問題ありません。
そして、今後さらに役割が多様化していくと、たとえば「AI企画」の仕事はAIプランナーやAIコンサルタントと呼ばれる職種が担うようになったり、「AIを作るプロジェクトマネジメント」はAIプロジェクトマネージャーやAIディレクターといった職種名で定着してくるようになるでしょう。
また、「AIの利用·管理」はAIサポートスタッフや社内AI管理者などの名称で呼ばれていくことになるかもしれません。文系AI人材の仕事も細分化されていき、文系AI人材の中でも分業が進んでいくことになります。この現象はITの漫透期と同様で、初期の頃は多くの仕事を少ない職種で複合的にこなし、年月が経ってくると、職種が細分化され、それぞれが専門職化していくという現象が、文系AI人材の仕事の中でも起こってくるはずです。