はじめに

文系の皆さんがAI人材になるためのノウハウを投稿していきます。AIの技術が発展するにつれわたしたちの職業も失われていく中で,どうすればいいのかを考えていきましょう。

Alは「作る」から「使う」へ

「AIを作る」と「AIを使う」は別のもの

これまでのAI人材教育は、Aーを「作る」ことにフォーカスされていました。AIを作るためのプログラムやサーバ構築法といったAI技術論をはじめ、AIを賢くするための手法の選定法や、学習データをどのように加工するかといった内容の書籍や教育プログラムも充実してきています。

AIを「作る」教育環境は整ってきたといってょいでしょう。これらの教育環境の中で、AIエンジニア、もしくはデータサイエンティストといったAIを「作る」側のキャリアを歩む人材は、以前に比べると格段に増えてきたと思います。

AIを「作る」側の教育環境が充実してきた一方で、AIを「使う」側の教育環境や、人材キャリアをフォローアップする環境はまだまだ整っているとはいえません。本書をはじめとしたAIを「使う」ための参考書や、教育カリキュラムはもっと充実させるべきだと思います。

Alはカジュアルに作れるようになってきた

実は、この数年でAIを「作る」ハードルがとても下がっています。AIを「作る」側の経験者が増え、教育環境も整ってきたこともありますが、それだけではありません。AIの構築環境が発展し便利になり、以前よりもAIを作るのが楽になってきています。

求めるAIの精度のレベルにもよるのですが、そこそこの精度のAIを作るのであれば場合によって、熟練レベルのAIエンジニアやデータサイエンティストがいなくてもAIはカジュアルに作れるようになってきたのです。

語句解説1

  1. AIエンジニア
    AI領域のシステムを構築するエンジニア。AI用のサーバ、プログラム、また、AIのチューニングなどをどこまで担当するかは人によって領域が異なってくる。
  2. データサイエンティスト
    主に数理·統計的アプローチからAI等を使った モデル作りを行なう。学習データの処理やシステムサイドなど、人によって担当領域は異なってくる。

スクラッチでAIを作る代わりの3つの選択肢

数年前まではAIはほとんどゼロベースからスクラッチで作られていました。しかし、技術やサービスが発達し、必ずしもスクラッチでAIを作らなければいけない時代が終わりました。スクラッチでAIを作る代わりに、次の3つの選択肢が登場したのです。

  1. 「コードベースのAI構築環境」で作る
  2. 「GUIベースのAI構築環境」で作る
  3. 「構築済みAIサービス」を使う

これらの新しい選択肢が登場した背景には大手プラットフォームやベンチャー企業の動きがありました。Amazon やGoogle などのプラットフォーマーや国内外のAIベンチャー企業が「コードベースのAI構築環境」や「GUIベースのAI構築環境」を急速に発展させたことによって、 大きく流れが変わったのです。

「コードベースのAI構築環境」は、AI用のコードを書くことが前提のAI構築の支援環境で、プログラングコードを書ける人向けのサービスです。コードを書く必要はありますが、AIを作る上で必要な補助機能が複数用意されており、スクラッチでAIを作るよりも格段に構築が楽になっています。

「コードベースのAI構築環境」として、次のようなものがあります。

語句解説2

  1. スクラッチ
    存在する何かを土台とせずにゼロから新たに作り上げること
  2.  コード
    プログラミングの構成要素のこと
  3. GUI
    グラフィカル.ユーザ1.インターフェイスの略で、ドラッグ &ドロップやクリックによって扱う操作画面のこと

次回はGUIベースのAI構築環境などを紹介しますので合わせてご覧ください。