新しいPCに買い替えたり、スマホを機種変したとしても、これまでにやりとりしたメールのやりとりは残しておきたいですよね。ここでは[Windows/Mac/Android/iPhone]それぞれのメールバックアップ法を解説していきます。また、PC・スマホのどちらでも利用者の多いGmailのバックアップ方法も解説しています。
手順はさほど難しくないので、新しい機種になってもこれまでの流れを引き継いでスムーズなやりとりをすぐ再開できるようチャレンジしてみてください。
また、PC・スマホが故障や紛失してしまった場合にも、メールをバックアップしておけばデータはその時点に元に戻すことができます。万が一のことも想定して、メールのバックアップはしておきましょう。
【端末別目次】
PC:Windows/Mac
1.【Windows】Outlook/Windows Liveメールのバックアップ方法
2.【Mac】Mailのバックアップ方法
スマートフォン:Android/iPhone
3.【Android】携帯会社の専用アプリを使ったバックアップ方法
4.【iPhone】お手軽なiCloudを使ったバックアップ方法
番外編:Gmail
5.【番外編】Gmailのバックアップ方法
1.【Windows】Outlook/Windows Liveメールのバックアップ方法
Windowsユーザーの多くが使用しているメールソフトといえば「Outlook」と「Windows Liveメール」ではないでしょうか。ここではそれら2つのメールソフトのバックアップ方法を説明します。
さらに、「Outlook2010のメールデータを、Windows 8で使用するOutlook2013へ移行する」といった具合に、Windowsユーザーそれぞれの環境に応じたメールデータの移行方法も紹介していきます。
OSやソフトにより手順は少しずつ異なりますが、メールや電話帳を特定のファイル形式にまとめて本体に保存してバックアップ→そのファイルをメールソフトで読み込んで復元という基本的な形はどれも同じです。
1-1.Outlook2013|メールや連絡先をまとめてバックアップ
Outlookのメールや連絡先などのデータは「PSTファイル」という形式のファイルに保存されるので、このPSTファイルを作成すれば、メールや連絡先をまとめてバックアップできます。
≪バックアップ手順≫
1.Outlookを起動し、「ファイル」を選択します。
2.「開く/エクスポート」→「インポート/エクスポート」を選択します。
3.「ファイルにエクスポート」を選択し、「次へ」を選択します。
4.「Outlookデータファイル(.pst)」を選択し、「次へ」を選択します。
5.「エクスポートするフォルダー」で自分のメールアドレスを選び、「サブフォルダーを含む」にチェックを入れ、「次へ」をクリックします。自分のメールアドレスが表示されない場合は一番上に表示されたフォルダーを選択します。
6.「参照」を選択します。
7.「デスクトップ」など保存したファイルを置く場所を選択し、「OK」を選択します。
8.「重複した場合、エクスポートするアイテムと置き換える」を選択し、「完了」を選択します。
9.「パスワード」「パスワードの確認」は空欄のままでかまいません。「OK」を選択すれば完了。デスクトップに「backup」ファイルが作成されます。
10.バックアップされたファイルは、USBメモリーや外付けHDDに保存しましょう。
≪バックアップしたデータの復元手順≫
1.「ファイル」を選択します。
2.「開く」を選び、「インポート/エクスポート」をクリックします。
3.「インポート/エクスポート ウィザード」で、「他のプログラムまたはファイルからのインポート」をクリック、「次へ」へ進みます。
4.「Outlookデータファイル(.pst)を選び、「次へ」をクリック。
5.「参照」をクリックし、バックアップされたファイルを選び、「次へ」をクリック。
6.特に設定を変更する必要はないので、「完了」をクリック。
1-2.Windows Liveメール|メールと連絡先を個別保存
Windows Liveメールはメールと連絡先をバックアップできます。カレンダーはバックアップできませんが、Windows Live IDでサインインすると、「http://calendar.live.com」と同期されます。
1-2-1.メールのバックアップ手順
1.Windows Liveメールを開き、左上にある「ファイル」メニューから「メールのエクスポート」を選択し、「電子メール メッセージ」を選択します。
2.エクスポート形式として「Microsoft Windows Liveメール」を選択し、「次へ」を選択します。
3.「参照」をクリックして保存先(空のフォルダを新規作成してください)を選び、「次へ」を選択します。
4.エクスポートするメッセージフォルダーを選択し、「次へ」を選択。成功すると確認画面が表示されます。
1-2-2.アドレス帳のバックアップ手順
1.Windows Liveメールを開き、左下にある「アドレス帳」を選択し、右上の「エクスポート」を選択します。
2.ドロップダウンメニューでファイル形式を選択します。複数のアドレスをまとめてバックアップできる「カンマ区切り(.CSV)」が良いでしょう。
3.「参照」を選択して保存場所を決めます。
4.任意のファイル名を入力して「保存」を選択します。
5.「次へ」を選択します。
6.バックアップする項目を選び、完了を押します。
1-2-3.バックアップしたデータの復元手順
メールの復元
1.左上のファイルメニューをクリック→「メッセージのインポート」をクリック。
2.復元する形式を選んで「次へ」をクリック。
アドレス帳の復元
1.左下の「アドレス帳」を選択し、右上の「インポート」をクリック。
2.復元する形式を選択。
1-3.環境別|メールデータの移行方法まとめ
Windows XP、Windows Vista、Windows 7で使用していたメールデータをWindows 8/8.1に移行させることができます。Microsoftのサイト「Windows 8.1 Windows 8 で メールを快適に使おう」には、上記画像のように、移行元・移行先のメールソフトや移行先のOSに応じて、移行方法のリンクがあります。環境に合わせて各リンクから手順をご確認ください。
2.【Mac】Mailのバックアップ方法
基本的にMacのバックアップはOS Xに内蔵されている「Time Machine」を使えば全てのファイルをバックアップできますが、ここではより簡単にメールのデータを保存する手段として、メールボックスのデータを書き出す(バックアップ)方法を紹介します。
さらに、ここで記した手順でバックアップしたメールデータ(.mboxファイル)を復元させる方法と、その他のメールアプリケーション(Microsoft Entourage、Thunderbirdなど)を読み込む方法も併せて紹介します。
1.Dockから「Mail」を起動し、書き出すメールボックス(受信、送信済みなど)を1つ以上選びます(ここでは「受信」を選択)。
2.「メールボックス」から「メールボックスを書き出す(メールボックスをアーカイブ)」を選択します。
3.書き出したメールボックスを保存したい場所を選んで、「選択」をクリックします。
4.メールボックスが[.mbox]という形式で保存されます。
≪バックアップしたデータの復元手順≫
- Dockから「Mail」を起動し、「ファイル」から「メールボックスを読み込む」を選択します。
- メッセージの読み込み元のメールアプリケーションを選択します。「Mail」から書き出したメールボックス(上記バックアップ手順で保存したデータ)を復元させる場合は「Apple Mail」を選択し、mboxフォーマットのファイルを選択します。
- 画面に表示される指示に従って操作します。以前使っていたメールアプリケーションがリストに無い場合は、以前のメールアプリケーションでメッセージをmboxフォーマットでバックアップします(ほとんどのメールアプリケーションがmboxフォーマットに対応しています)。
- 読み込んだメールは、「読み込み」という名称の新規メールボックスに保管されています。
3.【Android】携帯会社の専用アプリを使ったバックアップ方法
Androidスマホでメールをバックアップする方法はいくつかありますが、ここではSDカードへバックアップする方法を紹介します。SDカードへバックアップするには、携帯会社が提供しているバックアップアプリを利用するのが便利です。
ただしSDカードへのバックアップは、パスワードを設定していないと、スマホの紛失時に中身を見られてしまう危険性があります。
3-1.docomo「ドコモバックアップ」
<保存できるデータ>
・ドコモメール(本体に保存されているメールのみ対象)、spモードメール
(受信メール、送信メール、未送信メール)
1.アプリケーション一覧からドコモバックアップ(機種によりSDカードバックアップ)を起動。「microSDカードへ保存」を選択します。
2.「バックアップ」を選択します。
3.バックアップしたい項目(spモードメール、もしくは「すべて選択」)にチェックを入れて、「バックアップ開始」を選択します。
4.ドコモアプリパスワードを入力して「OK」を選択します。
データの復元は⇒ドコモバックアップ データ復元方法
3-2.au「auバックアップアプリ」
<保存できるデータ>
・Eメール(@ezweb.ne.jp)
(受信メール、送信メール、未送信メール)
1.auバックアップアプリをGoogle Playからダウンロードします。⇒auバックアップアプリ/Google Play
2.アプリを起動し、「SDカードへデータをバックアップ・復元」を選択し、「アドレス帳やメールなどのバックアップ」を選択します。
3.「メール」にチェックを入れ、「次へ」を選択します。
4.「開始」を選択します。
データの復元は⇒auバックアップアプリ データ復元方法
3-3.SoftBank「あんしんバックアップ」
<保存できるデータ>
・S!メール(@softbank.ne.jp)
(受信メール、送信メール、未送信メール)
1.あんしんバックアップをGoogle Playからダウンロードします。⇒あんしんバックアップ/Google Play
2.アプリを起動し、「データを保存する」を選択します。
3.「SDカードにデータを保存」を選択します。
4.画面右上の「メール」を選択し、保存するメールの種類を選び、「実行」を選択します。
データの復元は⇒あんしんバックアップ データ復元方法
4.【iPhone】お手軽なiCloudを使ったバックアップ方法
4-1.iCloudによるバックアップ手順
iPhoneのメール(iMessage、SMS、MMS)をバックアップする手段は、Appleのストレージサービス「iCloud」を使う方法と、メディアプレーヤーの「iTunes」を使う方法の、2通りの手段があります。ここではiPhone本体だけでバックアップすることのできるiCloudを使った手順を解説します。なお、この方法はWi-Fi環境が必要です。
1.Wi-Fiに接続されているかを確認します。(接続されていない場合は、「Wi-Fi」を押す→「Wi-Fi」をオン→ネットワークを選択→パスワードを入力)
2.「設定」→「iCloud」をタップします。
3.Apple IDとパスワードを入力してサインインをタップします。(Apple IDを持っていない場合は「Apple IDを新規作成」をタップしてApple IDを取得します)
4.「バックアップ」をタップし、次の画面で「iCloudバックアップ」をオンにします。
5.「今すぐバックアップを作成」をタップ。「前回のバックアップ」の時間が上書きされればバックアップ完了です。
まずは一度手動でバックアップを取り、その後は下記の条件を満たしていれば、毎日自動的にiCloudにバックアップされます。
<iCloudに自動的にバックアップされる条件>
- 「iCloudバックアップ」がオンの状態
- Wi-Fiに接続されている
- 画面がロックされている
- 充電中の状態
4-2.バックアップデータを復元する際の注意点
iCloudにバックアップしたデータはiCloud.comで確認できますが、メールデータの保存内容を確認する方法はありません。また、メールデータの復元ですが、バックアップデータを復元するとメールだけでなく全てのデータ(連絡先やアプリのデータなど)がバックアップを取った時点のiPhoneの状態に戻ってしまうので注意が必要です(iTunesでバックアップしたバックアップデータを復元した場合も同様です)。
バックアップデータを復元する方法は、Appleサポートページをご確認ください。
5.【番外編】Gmailのバックアップ方法
PCでもスマホでも利用者の多いGmail。ここではGoogleの公式サービスを使ったGmail(メール・連絡先)のバックアップ手順を解説します。なお、この方法で保存したデータファイルはGoogleのIDとパスワードが無くても開けてしますので、取り扱いには注意しましょう。
1.Gmailにログインしたら、右上の「アカウント名(@gmail.com)」をクリックし、「アカウント」をクリックします。
2.アカウント設定ページの「アカウントツール」から「データをダウンロード」を選択します。
3.Gmailの項目にチェックを入れます。
4.「Gmail」をクリックすると、バックアップするメールをラベルで選択できます。
5.ページ下の「次へ」をクリックして、ダウンロード形式を選択します。ファイル形式は[.zip][.tgz][.tbz]の3種類ありますが、ほとんどのPCで開ける[.zip]が無難でしょう。また配信方法はダウンロードするか、Googleドライブに保存するかを選択できます。ファイル形式と配信方法を選択したら「アーカイブを作成」をクリックします。
6.アーカイブの準備中になります。ダウンロードの準備はデータの容量によって時間が異なり、データ容量が多いと数時間~数日かかる場合も。別の作業をしたり、PCをシャットダウンしても問題ありません。完了するとメールで知らせてくれます。
7.準備ができると、データのダウンロードページに切り替わるので、「ダウンロード」をクリックします。ダウンロードしたデータはUSBメモリなど外部メディアに保存しておきましょう。
上記の手順に関する不明点は、Googleアカウントのヘルプページをご確認ください。
6.まとめ
手順の多いバックアップ方法もありますが、実際にやってみると時間もかかりませんし意外と簡単なことが分かっていただけると思います。まずはこの手順でバックアップデータを取ってみて、操作に慣れてきたら、使い勝手のよいバックアップソフト(アプリ)を探してみるなど、利便性を追求してみるとよいでしょう。