それからしばらくの間、天野は土井とも、美緒とも会わずに時を過ごした。



 再会の時は3ヶ月後。


 その日、天野は実習のため、大学病院に訪れていた。


 場所は駐車場だった。


天野勇二

……美緒だ。


 駐車場に入った1台の高級車ポルシェ

 助手席から美緒が降り立った。

 相変わらず美緒は絶世の美女だ。

 運転していた長身の男と楽しそうに会話している。


 相手の男は品のある爽やかな男前イケメン

 年は30ほどだろう。

 美男美女。

 お似合いのカップルだ。


 天野は何気なく声をかけた。


天野勇二

よう、美緒さんじゃないか。
久しぶりだな。


 美緒は驚いて勇二の顔を見つめた。


森崎美緒

あ、ゆ、勇二さん……。
お久しぶりですね。


 美緒は気まずそうに顔を伏せた。

 隣に立つイケメンの男が不思議そうに尋ねる。


イケメンの男

どうした?
彼は美緒の知りあいかい?


 美緒は「ふぅ」と息を吐くと、諦めたように口を開いた。


森崎美緒

え、ええ……。
前に交際していたカレの友達なんです。

イケメンの男

前のカレ……。
土井くんのお友達か。

森崎美緒

はい……。


 美緒は覚悟を決めて、天野に向き直った。


森崎美緒

……勇二さん。
こちらの方は私が今、お付き合いしている方です。
長野ながのさんと申します。


 長野と紹介されたイケメンの男は爽やかに微笑んだ。

 懐から名刺を取り出す。


長野

長野です。
美緒がお世話になったそうですね。


 天野は名刺を受け取り、思わずため息を吐いた。


 IT業界でも名の知れている会社だ。

 しかも肩書きは代表取締役。


 まだ30歳程度の見た目なのに取締役。

 若くてイケメン。

 身長も180cmを越える天野とさほど変わらない。

 結婚や交際相手としては、最高の条件が揃っていた。


天野勇二

ほう、これは立派な御方だ。
俺は天野勇二。
美緒さんとは共通の知人を通して知り合っただけの学生です。
あなたと美緒さんはどちらで?


 長野は照れ臭そうに答えた。


長野

病院に来た時に偶然お見かけしてね。
あまりに素敵な人だったんで、僕から声をかけてしまったんだ。


 天野はまた、ため息を吐いた。

 

 金持ちでイケメン。

 それなのに嫌味な感じがまったくない。

 実に好青年だ。

 瞳の色さえも嫌いではなかった。


 美緒が怯えたように言った。


森崎美緒

そ、それでは長野さん……。
診察に行って参ります。

長野

もう行くの?
じゃあ、僕はここで待っているから。

森崎美緒

はい。
それでは失礼いたします。


 美緒は診察に行くというよりも、天野から逃げるようにこの場を立ち去った。


天野勇二

じゃあ、俺も用事があるんで。
これで失礼します。

長野

あっ、ちょっと待ってくれないか?


 長野が呼び止めた。


長野

君は土井くんの、古くからの友達なんだよね。

天野勇二

ええ、そうですけど。

長野

それなら良かった。
お願いしたいことがあるんだ。


 長野は懐から封筒を取り出し、天野に差し出した。


長野

美緒さんの治療費は土井くんが出してくれたそうだね。
ただ今は僕と結婚を前提にお付き合いしている。
美緒さんは治療費を返そうとしているんだが、土井くんは受け取ってくれないんだ。
君から渡していただけないかな?


 天野は封筒の中身を調べた。

 札束が封で閉じられている。


天野勇二

さすがに多くないですか?
土井は受け取りませんよ。

長野

それはわかってる。
手切れ金のようで印象も悪いよね。

でも、土井くんは君と同じくらいの年齢なんだろう?
多額の手術費を出して大変なはずだ。
幸運なことに僕は金を持っている。
是非、渡してあげて欲しいんだ。


 天野は投げ返してやろうかと一瞬迷った。


 だが、長野にとって本来であれば渡す必要もない金だ。

 土井のために工面している。

 長野なりの誠意を感じた。


天野勇二

……いいでしょう。
俺から渡しておきますよ。

長野

ありがとう。
助かるよ。

天野勇二

しかし、これだけの金を渡すとは……。
土井はあなたたちに迷惑でもかけてるんですか?
もしくは土井から、美緒さんを奪いとった負い目でも感じているんですか?


 長野は微笑みながら首を縦に振った。


長野

うん……。
負い目はあるよ。
何せ土井くんは僕たちに迷惑をかけるようなことはしてないんだ。
だから余計に悪く思ってね。

天野勇二

土井はあなたたちに、ストーカーまがいのことをしてないんですか。

長野

ああ、まったくない。
だからこそ悪い気がしてね。

天野勇二

……そうですか。
わかりました。
それじゃ。


 天野はそう言うと、顔を歪めながら病院に入った。


 嫌な人間であってくれればまだいいのに。

 長野は実に好青年だ。

 嫌味で金を出している訳ではない。

 素直に気を使っているのが、天野でも理解できた。


天野勇二

……チッ。
実習なんてスルーだ。


 天野は真っ直ぐ眼科病棟へ向かった。


 案の定、待合室に美緒の姿があった。


天野勇二

よう、美緒さん。
また会ったな。

森崎美緒

ゆ、勇二さん……。


 また気まずそうに顔を伏せる。

 天野は優しく笑いながら、指先を気障キザったらしく振り回した。


天野勇二

なんだよ。
随分と冷たいな。
土井との繋がりが切れたから、俺まで他人行儀たにんぎょうぎに接することはあるまい。
君にとって俺は友人じゃないのか?

森崎美緒

はい……。
勇二さんは友人です。

ただ、健太さんのことで、勇二さんが気を悪くされてないかと思って……。


 天野は「クックック」と笑いながら、美緒の隣に座った。


天野勇二

土井はあの通り、中学時代は『爆弾岩』と呼ばれていたブサイクさ。
しかも頭と要領が悪くて貧乏。
今のほうがセレブで優雅な未来が待っているだろう。
それに対して、俺は何も言うことはないさ。


 美緒は安堵したように息を吐いた。


森崎美緒

……私、酷いですよね。
健太さんにはお世話になったのに。

天野勇二

そんなもんじゃないのか?

目が開けば世界も変わる。
おまけに男女関係なんて儚いものさ。
千年の恋だって冷める時は一瞬。
条件の良い男に乗りかえること、それは『女』として間違った行為じゃない。

目が見えようが見えまいが、そんなもの関係ないね。

森崎美緒

ありがとうございます……。
勇二さんにそう言っていただけると助かります。

天野勇二

ちなみに教えてくれないか。
やはり土井のことが、嫌いになってしまったのか?



 美緒は少し迷った後に、息を吐き出すように告げた。



森崎美緒

……嫌いになったわけではありません。

健太さんは目が見える前、唯一優しくしてくれた素敵な人でした。

だけど目が見えるようになったら、沢山の方が親切にしていただけるんです。

だんだん、そんな日々を過ごす内に、健太さんへの愛情が冷めてしまったんです。


 天野は苦笑しながら言った。


天野勇二

君は気を使っているな。
土井が貧乏で醜いから、とは言わないのか?


 美緒は辛そうに俯いた。


 天野は美緒の不快感を煽るように言葉を続ける。


天野勇二

別にそう思ったとしても、誰も君を責めやしないさ。
恋なんて見てくれやフィーリングで決まるものだ。
土井のブサイクな顔に嫌気がさしても不思議ではない。
土井は君にとって、今の男に出会うための 『踏み台』だったんだな。
高く跳べたようで何よりだよ。


 天野は言葉の端々に『イヤミ』を混ぜている。

 美緒は本当に気まずそうに顔を伏せた。


森崎美緒

すみません……。
どうしても長野さんのほうが素敵だと、感じてしまって……。

わかってるんです。
自分がどれだけ酷い女なのか……。
勇二さんが怒るのも当然ですよね……。

天野勇二

俺様が怒る?
冗談じゃない。
俺はどこの女が誰と関係を持とうが興味ないね。

君は土井の恋人ではない。
ただそれだけの女だ。

土井は君のことを責めたと思うが、俺様にとっては興味のない話さ。


 美緒は小さく首を横に振った。


森崎美緒

いいえ……。
健太さん、別れ話をした時、私のことを何ひとつ責めませんでした……。


 天野は苦しそうに顔を歪めた。


 美緒はその表情に気づかず、言葉を続ける。


森崎美緒

健太さん、最後まですごく優しくて。
新しい彼とのことも祝福してくれたんです。
私が幸せになるなら、それが一番だって言ってくれました。

あんな優しい人、もうめぐり逢えないんでしょうね……。


 天野は辛そうに美緒を見つめた。


 美緒は本心でそう思っている。

 土井の優しさを理解している。

 それがかけがえのないものだったと、理解している。


 だが、美醜の存在に恋心が揺らぎ、生きて行く上で条件の良い男を選んだのだろうと、天野は感じた。


天野勇二

……目が見えるようになったら仕事の幅も広がっただろう?
今は何をしているんだい?


 話題が土井から離れ、美緒は少し嬉しそうにはにかんだ。


森崎美緒

今は銀座のデパートのお花屋さんでアルバイトしてます。
いつかお花屋さんで働くのが夢だったんです。

天野勇二

そうか。素敵な職業だ。
将来は長野という男と結婚するのか?

森崎美緒

はい。
専業主婦になっても大丈夫と言われています。

天野勇二

めでたい話だ。
この世界のほとんどの女の夢は、金持ちのセレブな主婦だ。
長野は本当に金持ちなんだな。


 天野は長野から渡された封筒を取り出した。


天野勇二

長野から頼まれたよ。
治療費を土井に渡してくれって。


 美緒はそれを聞くと、天野の顔を見て懇願した。


森崎美緒

勇二さん、お願いします。
健太さんに渡してあげてください。
私の治療費などでお金を使って困っているはずです。
健太さん、私からは受け取ってくれなくて……。
きっと勇二さんだったら、受け取ってくれると思います。



 天野は何だか吐き気がしてきた。



 胸の奥から湧き上がる不快感。


 抱く感情の正体はわからない。


 思わず言葉に出してしまった。



天野勇二

……君には、何も見えないんだな。


土井の優しさや、本当の良い所が……。

目が見えるようになったのに、そんな大切なものは見えないんだな。



 美緒の顔が辛そうに歪んだ。



天野勇二

……いや、何でもない。
今の言葉は忘れてくれ。


 天野は慌てて立ち上がった。


天野勇二

本当にすまない。
心がイカれた俺が吐ける言葉じゃない。

君の幸せを願うなら今の男だろう。
別に俺が関与する話じゃない。
誰と付き合えとか命令するなんて、それは俺のエゴだ。
君にエゴを押しつける資格なんて、俺は持っちゃいないんだ。


 美緒は困惑して天野を見つめた。


 当然ながら美緒は天野の心が壊れていること、恋を知らないといった事情を知らない。

 

 土井との交際を続けなかったこと、それを責められているような気がした。


森崎美緒

勇二さん、本当にすみません。
私も酷いって思います……。

天野勇二

いや、いいんだ。
それが人間だ。
それが女の本質なのだろう。


 天野は立ち上がるとはっきり告げた。


天野勇二

この金は俺が土井に渡す。
必ず受け取らせると約束しよう。


 美緒は安堵して微笑んだ。

 天野はぼんやりとその姿を見つめた。



 もう純真だったオーラは消えている。



 なぜかわからないが、天野にはそれが哀れな姿のように思えた。


天野勇二

……瞳は問題なさそうだな。
安心したよ。

森崎美緒

はい。
術後も安定していて、普通の生活をおくれています。

天野勇二

そうか。
それなら良かった。



 天野はそう言って美緒のもとを離れた。



 タバコを取り出し、美緒と出会った中庭へ向かう。



天野勇二

クソが……。
なんだこの気分は……。


 天野はタバコを吸いながら中庭を見つめた。



 かつて、そこに清純なオーラを放つ女性がいた。


 確かに出会った。


 今、話したのはただの下衆な女だ。



 天野はタバコを吸いながら、ひたすら呟き続けた。


天野勇二

別にいいじゃねぇか。
俺様は誰と誰が付き合おうと興味ない。
女も男も所詮はそんな生き物だ。
DNAが良い遺伝子を求めろと指令を出す。
それに従っただけの話だ。
それが当たり前のことなんだ。
なのになぜ、俺様はこんな嫌な気分になるんだ……。


 どれだけ呟いても、感情の置き場は見つかりそうになかった。






 その夜、土井は道路工事の警備員として働いていた。


 下水管の補修工事。


 土井の役目は車や人が立ち入らないように誘導することだ。


土井健太

…………。


 土井は仕事をしながら、何となく道路に空けられた穴を見つめた。


 美緒と初めて出会ったのも、こんな工事現場だった。





森崎美緒

きゃあ!


 悲鳴が聞こえたのは真夜中。


 土井はもう疲れて早く帰りたい一心だったので、注意力が散漫し、そこを通る人影に気づかなかった。


 悲鳴を聞き慌てて飛んで行くと、美緒が穴の中でしゃがみこんでいた。


土井健太

ど、どうしたの?
ほだ、手を掴んで。


 土井が呼びかけると、美緒は悲しそうに首を振った。


森崎美緒

私、目が見えないんです。
あなたの手が見えません。

土井健太

目?
目がみでないの?


 目の不自由な人間という存在は知っていたが、実際に会って関わりを持つのは初めてだ。


 土井は慌てて穴の中に飛び込んだ。


土井健太

お、おでがオンブするかだ。
つかまって。

森崎美緒

はい。
本当にすみません。


 土井は美緒を背負い、穴からい出た。

 美緒は不安そうに手を伸ばした。


森崎美緒

杖を落としてしまいした。
白い杖がありませんか?

土井健太

しどい杖?


 穴を見ると確かに杖が落ちている。

 土井は再び穴に飛び込み、杖を拾い上げると美緒に持たせた。


森崎美緒

ありがとうございます。
これがないと道がわからないんです。


 美緒は杖をさしながら前に進み始めた。


土井健太

あ、あぶないよ。
そっちじゃない。


 土井は慌てて美緒を掴んだ。

 穴のほうに歩き出そうとしたからだ。

 また落ちてしまう。


森崎美緒

あ、すみません。
本当にごめんなさい。

えっと……あれ……?


 美緒は方向感覚を失っていた。

 どちらが家の方向がわからない。

 土井は何だか可哀相になった。


土井健太

おで、い、家までおくでゅよ。
どこなの?

森崎美緒

えっと、私の家は……。


 美緒は住んでいるアパートの住所を告げた。

 ここからそう遠くない。

 僅かな時間で済めばそれほど怒られないだろう、と土井は判断した。


土井健太

うん。場所わかでゅよ。
ど、どうすでばいいのかな。


 土井は困惑して美緒を見つめた。

 目の不自由な人間と歩いたことはない。

 背負えば良いのか、手を引っ張れば良いのか、土井にはよくわからなかった。


森崎美緒

あの、私の隣に立ってくれませんか。

土井健太

う、うん。立ったよ。


 美緒はすっと土井の腕に自分の腕を絡めた。

 目の不自由な人間を先導するためなのだが、土井が女性と腕を組むなんて、生まれて初めてのことだった。


森崎美緒

このまま先導してください。

土井健太

う、う、うん……。
わかった……。


 土井はドクンドクンと激しく鼓動する心臓の音を感じながら、美緒を送った。



 家に着くまでの時間が果てしなく長く感じた。



 家の前にまで辿り着くと、美緒は土井に嬉しそうに微笑み、頭を下げた。


森崎美緒

ありがとうございました。
私は森崎美緒と申します。
お名前を教えていただけませんか?

土井健太

お、おでは土井健太っていうんだ。

森崎美緒

土井さん、ですね。
本当にありがとうございます。


 美緒がもう一度頭を下げた時、土井の警備服にひっついていたアスファルトの破片がこぼれ落ちた。

 ころころと転がる。

 美緒の足元で止まった。


森崎美緒

……あら?


 美緒は足元の石を拾い上げた。

 不思議な感触の石だ。

 美緒は嬉しそうに微笑んだ。


森崎美緒

うふふ、何かの石ですね。
変わった形をしています。

土井健太

そ、そではね、アスファデュトの破片だよ。

森崎美緒

どんな色の石なんでしょう?


 土井は少し迷ったが、ちょっとオーバーに言ってみた。


土井健太

ほんのでぃ青く、輝いてでゅよ。

森崎美緒

わぁ!
とっても素敵です!
土井さんと出会った記念にします。


 美緒は破片を鞄にしまうと、ちょっと恥ずかしそうに尋ねた。


森崎美緒

あの、もし失礼でなければ、お顔に触れてもいいですか?


 土井は慌ててタオルで顔中の汗や泥を拭った。

 真っ黒に汚れている。

 その上、緊張して汗がびっしょりだ。


土井健太

い、いいけど、おで、すごくブサイクだよ。
は、恥ずかしいな……。

森崎美緒

そうなんですか?
でも私、触れないと顔がわからないんです。
助けてくださった方のお顔を知りたいんです。

土井健太

う、うん……。
わかったよ。
ど、どうぞ……。


 美緒は遠慮がちに土井のボコボコした肌、歪んだ鼻と唇、一重の小さい目に触れた。


 しばらく無言で撫で回す。


 そして純真な微笑みを浮かべた。


森崎美緒

…‥土井さん、素敵ですね。

土井健太

す、すてき?
お、お、おでが?

森崎美緒

はい。まるで……。


 美緒は嬉しそうに、その日一番の清純な笑顔を浮かべた。



森崎美緒

星の王子様みたいですね。





 その時、土井は恋に落ちた。


 生まれて初めての感情だった。


 昔から『爆弾岩』と呼ばれ、忌み嫌われた自分の顔をそんな風に言ってくれることが、こんなにも嬉しいことだとは知らなかった。


 その日から美緒との付き合いが始まったのだ。





土井の上司

おい! 土井!
何ぼけっとしてんだ!


 上司の罵声が轟く。


 土井は慌てて工事現場を見つめた。


 過去を回想してぼんやりしていたので、車が列となり渋滞している。


土井の上司

ちゃんと仕事しろ!
ハケン切りすんぞ!
この爆弾岩のノロマが!

土井健太

す、すみません。
い、いま、やでぃます。


 土井は上司、同僚、現場作業員の罵声を浴びながら仕事に戻った。


 よくある光景だ。

 土井はノロマで頭も悪いので、怒られてばかりだ。


 今日もミスをしてしまったなと、反省しながら派遣会社の事務所に戻った。


 すると受付の事務員が土井に声をかけた。


事務員

おい爆弾岩。
お前にお客さんが来てるぞ。

土井健太

お、お客さん?

事務員

あそこに立ってる男だよ。


 土井が見ると、そこに天野が立っていた。

 ニヤニヤと悪い笑みを浮かべている。


天野勇二

よう、土井。
ちょっと飲みに付き合えよ。
拒否はさせねぇぞ。




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つばこ

はぁ…( ´Д`)
やるせないなぁ。
土井と美緒さんはあっさり破局していたようです。
 
第三者から見た場合、恋の終わりって実にあっさりしていると思うんです。特に天野くんは破局を予感していたので、土井と美緒の終焉に立ち会いたくはなかったのでしょう。これがチャラ男の涼太くんならば、少し違った立ち位置を選んだかもしれません。
 
新しい恋を選んだ女。
捨てられた男。
そして、それを知った天野くん。
いったい何を思い、何を土井と話すのでしょう。
絶対無敵の天野くんでも、この手の問題はかなり不得意。
物語はどこに転がっていくのか、次週火曜日をご期待いただければ幸いです。
 
ではでは、いつもオススメやコメント、本当にありがとうございますヽ(*´∀`*)ノ.+゚

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コメント 358件

  • まっきー

    もしもみおさんが再び失明した時、長野さんは土井さんのようにずっとずっと変わらず支えてくれるのかな。
    1番苦しい時に最も傍に寄り添って自分の瞳になってくれた人、外に出かける事の楽しさを教えてくれた人、貧乏なのに懸命に働いて手術代まで工面してくれた人、身寄りのないみおさんには土井さんは本当に王子様だっただろう。
    そんな人を切って鞍替えした自分の中の醜さをみおさんは負債のように抱えて生きる。どんなに素敵な人と素敵な人生を歩んでも、幸せだと思って自ら選んだ道で、消えない十字架を背負う事になってしまったんだね。
    誰にでもあり得るとてもリアルな話しだと思う。

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  • みと@第3艦橋OLD


    高校デビューでも社会人デビューでもなく
    開眼デビューか…

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  • 和泉

    てか3ヶ月って早いな!?笑笑

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  • 和泉

    みんなが言ってるように今回は気分が悪いですね!長野さんは悪くない!勿論土井くんは何も悪くない!
    美緒さんは調子に乗ってしまっていますね。
    何より自分で働いてお金を返そうよ!とは思います!
    けど美緒さんの気持ちを全部理解するのは難しいかも、今後少しでもスッキリする展開になるのを願います!

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  • 千花音(ちかね)

    逆に長野さんに美緒がもったいない…

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