重過失失火罪で父親を起訴 大分の4人死亡火災
大分県杵築市で7月、住宅が全焼し子供4人が死亡した火災で、大分地検は30日、父親の海上自衛隊1等海尉、末棟憲一郎容疑者(41)=広島県江田島市=を重過失失火と重過失致死傷の罪で起訴した。地検は認否を明らかにしていない。
現住建造物等放火容疑で逮捕されていたが、住宅を燃やす意図があったと認める証拠が不十分だったとして、より罰則の軽い両罪を適用した。
起訴状によると、7月5日午後11時55分ごろ、単身赴任先の江田島市に向かうため杵築市の自宅を出る際、妻が見送りに出なかったことに立腹。気を引こうと玄関土間に灯油をまきライターに点火したため、火災が起き、当時14~5歳の子供4人を焼死させたほか、子供1人に全身やけどの重傷を負わせたとしている。
心療内科に通うなど精神的に不安定だったとして、地検は7月から約3カ月間、精神鑑定を実施。仕事の悩みも話していたが、重大な疾患はないとの鑑定結果を踏まえ、完全責任能力があったと判断した。〔共同〕
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