心と体の性が一致しないトランスジェンダーの人にとり外出時のトイレは切実な問題。
当事者や支援団体によると、自認する性の外見に近づくまではその性別のトイレ利用を控える人が多い。
トイレ利用時のストレスから膀胱炎になった人や水分を控え脱水症状を起こした人もいる。
性的マイノリティに配慮したトイレの設置も始まっている。
大阪・吹田市・大阪大学では性別を問わず利用できるトイレを４年前から設置。
扉にはＡＬＬ　ＧＥＮＤＥＲを表すＡの文字。
色も性別の区別につながらない白や黒など。
東京・千代田区の大丸東京店では誰もが利用できるトイレを３年前から設置。
青と赤の人型のピクトグラムを両方とも掲げている。
ジェンダーの問題に詳しい早稲田大学・法学学術院・棚村政行教授は「性的マイノリティへの配慮を求める法律が整備されていない」と指摘、「一人一人の個性や異なる部分を尊重することを社会の基礎に置きながら多様な性のあり方に対し理解と制度作りを心掛ける必要がある」とコメント。