『イメージの産出――文化と歴史の編みもの』
ISBN978-47967-0362-8 C1071
松枝到著 46上製 520頁 本体価格4600円
――この本を読みますとせりか書房の刊行書籍と深い関係があるように思われますが、いかがでしょうか?
それはまぁ、せりか書房で働いていたのだから、せりか書房の本は全部読んでいたわけです。文章に反映しないわけがありません。初めての翻訳書、フリッツ・ザクスルの『シンボルの遺産』も、せりか書房から出してもらいました。また、仕事として和書・洋書の乱読が大好きなので、そこから発見したテキストを企画に取りあげたりしていました。
――今後はどのような方向の仕事をするのかを教えて下さい。
あい変わらず本を乱読していて、ぼくの本棚を見入ると、あまりにも関係なさそうな本が雑然と並んでいるので、そこからぼくのテーマを読み取れる人はいないでしょう。で、じっさいに関心があちこちに飛ぶので、自分でも仕事の方向性がわからない。授業では、脳生理学とか宇宙生成から人間の誕生までの歴史、などと、かなり野放図な大風呂敷を広げています。なんでも放りこめるような授業をしているわけです。もちろん芸術学科の教員ですから、基本は〈イメージの意味の探究〉です。
新刊『イメージの産出』をよろしくお願いいたします。