大ヒットの「阿佐ヶ谷姉妹ドラマ」、なぜ「のほほん」なのにこんなに面白い? 一つの「答え」

所作と言葉がソックリ!

NHKよるドラ『阿佐ヶ谷姉妹ののほほんふたり暮らし』は、お笑いコンビの阿佐ヶ谷姉妹の物語である。

二人を演じているのは木村多江と安藤玉恵。

似ている、と評判である。たしかにドラマを見ていると、どんどん阿佐ヶ谷姉妹に見えてくる。

NHK『阿佐ヶ谷姉妹ののほほんふたり暮らし』公式サイトより引用
 

ただ、よく見ると顔が似ているわけではない。

髪型や雰囲気は似せているけれど、顔の造りそのものは違う。

「ふつうのおばさん感」がとても強い本物の阿佐ヶ谷姉妹と、やはり女優である二人は顔そのものが似ているわけではない。

似ているのは、その所作と言葉である。

そもそも、そんなに長いあいだ阿佐ヶ谷姉妹を見たことがないので、本人たちの行動の特徴を熟知しているわけではない。見ていて似ているとおもうのは「喋り方」なのだ。「喋り」から喚起される行動もふくめて(あらやだーと言って相手を触る動作とか)、発する音と動きが阿佐ヶ谷姉妹に見える。

見続けているうちに、見た目も似ているような気になってくる。

阿佐ヶ谷姉妹の魅力は、どうやら「昭和のおばさんぽい」ところに凝縮されているようだ。

ドラマを見ているとそうおもえてくる。

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