なんとか通い続ける方法はないか?
尋ねた時の副園長の答えは…
『デイの日を増やしてください』
『週一回くらいの登園ならいいですよ?』
『三男くん以外に手をかけてあげたいお子さんが多数いますからね。』
『保育士(幼稚園教諭)1人雇うのにいくらかかると思います??三男くん1人のために1人雇うと加配申請の補助金より高いんですよ?』
なかなか辞めると言わない私に、辞めますと言わせたかったんだろうな…
かなりヒドイ言葉をサラリと半笑いで言われました。
あ…やっぱりこの副園長は心が冷たい人だったんだなと思ったのを覚えています。
療育園はまだ早い。
そんな風に感じていた当時の私は、障がい児へのサポートのあるこども園に連絡をします。
ですが…
年少の枠が埋まったばかり。
空きはありません。
年中から入るとしても、すでに年少の枠が埋まっているのでもち上がりで枠は埋まったまま。
まさかこんなに早く幼稚園から匙を投げられるなんて思いもしなかった私は、サポート枠を押さえていなかった。
確かに、やや重いぞ?とは感じていたけれど、家族として過ごしていた中で、ものすごく大変という事もなく、大変は大変だけど、まあなんとかやれん事ないな、と。
自分が教員だった事もあり、また幼少期から地域に当たり前に障がいのある子が生活している地域の出身だったので、わざわざ専門施設に行かなくても、サポートがあれば普通に生活に馴染めると思っていました。
それがその子。
それが三男だと思っていたから。
この辺りでズレが生じていたんですよね…
今思えば。
そして、3件、4件と断られ…
ウチから行けそうなこども園は満枠。
どうしよう…
あまり遠くの園だと何かあった時にすぐに駆けつけられないし。
バスが好きな三男だから、園バスがあるところがいいな…
悩んだ末、とある幼稚園にかけてみました。
サポート枠はありません。
少人数でやんわりした雰囲気の幼稚園。
当時通っていたマンモス園は保護者に対してもキッチリした雰囲気だったのですが、その幼稚園は保護者さんもマイペースな方が多く、ゆるやかな印象でした。(バス停に色々な幼稚園のバスが来るので雰囲気がなんとなく伝わる)
電話をしてみたら、優しげな園長先生が話を聞いてくれました。
『一度は大丈夫!と入れてくれた幼稚園から2ヶ月も経たずして追い出されそうなんです。うちの子は発達が遅れていて、言葉も出ていません。排泄もオムツです…療育園を勧められましたが、私は発達支援デイに行きながら、定型児さんに混じって過ごせる事が理想なんです…どうか受け入れてもらえませんか?』と。
『お母さん、大変でしたね。急な事で驚いたでしょう。一度詳しくお話を聞きたいので、園に来てもらえますか?』
と園長先生。
嬉しくて大泣きしたのを覚えています。
面談をして、色々な話を聞きました。
すでにその幼稚園には何人かそのような境遇に置かれ、他の幼稚園を追い出された子がいると。
ゆっくり付き合っていけばその子なりに伸びると。
ウチで頑張ってみますか?と。
とりあえず、未就園児さん向けに集いの広場を月一回開催しているので、そこに参加して様子を見させてくださいと言われました。
嬉しくて、嬉しくて。
年少が終わるまでの期間、通っている幼稚園は週3回の登園となり。
園に行く日も給食後は早めにデイに。
行事は母付き添い、給食は食べられないものが多いので、足りない分はおにぎりやスナックパンを持参。
そうして、次の幼稚園に移る準備をしつつ、年少の間は今までの幼稚園に通う事となりました。
当時はあまりに突然の転園促しに動転し。
さらには、障がい児には適した環境を用意せよ!と言われているようで、なんだか少し疎外感を感じて、悲しみや不安でいっぱいでした
確かに、療育園や支援学校がある事で、その子に合わせた、無理のない学び方が出来ます。
出来る事も増えて、周りと比べたりもせず、安心して成長出来るかもしれない。
普通の環境に混ざれる準備ができたら戻ればいい。傷付かずに、傷つけずに成長出来る。
メリットは十分分かっているつもりです。
ただ…身近に地域の療育園に通う子達を見ています。
親御さんの話を聞いています。
良い事ばかりでもないのが現状です。
メリットデメリットをよく考えて、選ぶ事。
人それぞれ価値観も考えも違うという事。
私の中で、今この地域の療育園にすぐに行きたい、行かせたいと思えなかった理由がある。
そこはお察しいただけたら幸いです。
理由を詳しく書け!療育園を馬鹿にしているんだろう!我が子を障がい者にしたくないから無理に周りを巻き込んで迷惑かけて!
三男がかわいそうだと思わないのか!!
と書かれている文章を読む事もあります。
ですが、理由を書いて何になるのかな?と。
人それぞれ感じ方も価値観も違うのだから、読む人を傷つけるような言葉だったらどうしよう。
私の考えを押し付けるつもりもない。
私はこれが三男の今のベストだと思っている。
ただそれだけなので。
毎日毎日我が子に向き合っている、三男を見ての言葉なら理解も出来ますが…
ブログには書ききれない真実、事実もあります。
見方を変えれば、障がいがあっても、お友達や先生、環境に恵まれ、幸せな子だな♡と書く事も出来ます。
どこを切り取るか?なんですよね。
転園前の幼稚園でも可愛がってくださる先生、優しく接してくれるお友達がいました。
副園長や主任先生だって三男が憎くて追い出したかった訳でもない。
それは分かってます。
その子にとってのベストが、人によって違うだけ。
正解はない。
ただそれだけだと思います。
ただ、ただ言えることは、以前の幼稚園を辞めて良かったという事。
三男には合わなかった。
上の子達やそこで頑張れる子にはキッチリしていて良い幼稚園の部類に入ります。
ついていける子には。
ただ、ついていけない子には冷たい幼稚園だとは思いました。
幼稚園を選ぶ時、評判は良くても我が子には合わないケースがあるという事。
そして、もしそこかダメでも他に合う場所があるという事。
とある掲示板にネガティヴじゃねぇよ!
十分ポジティブだよ!と書かれていて、笑ってしまいました!
確かに!
心配性で、傷つきやすくて、ついついネガティヴに落ちそうにはなるけど、なんとかなる!なんとかする!という行動力もあるし、なんだかんだで笑っていられる環境も作れているから、ポジティブなのかも知れませんね 笑
自分を正しく理解しながら、三男のために出来る限りのことをたくさんして行こうと思います!
定型児も、障がい児も、ポジティブもネガティヴも、貧困も富裕層も…
とにかく条件なんか取っ払って、
ひとりの人間として
それぞれの人生に集中していけるといいですね