エンディングノート

【デジタル終活のすすめ】デジタルエンディングノートとは?

終活をしようと考える際にまずはじめにやることはエンディングノートを書くことだと思います。エンディングノートを書くことで、自分の身の回りのことを整理しながら必要な終活について考えることができます。

エンディングノートは自分で紙を用意して書く方もいれば、書籍型のエンディングノートを購入して書く方もいるでしょう。ただ終活もデジタル終活という言葉も出てきており、今後エンディングノートもデジタル版がより一層普及していくでしょう。

今回はデジタルエンディングノートについて解説します。

終活に対する意識について

終活を行う目的は「家族に迷惑をかけたくない」がトップで、エンディングノートを書いておいた方がいいといわれる理由のひとつでもあります。

そして不安に感じることは「介護・医療」を中心とした健康に関することで、老後資金や相続の心配よりも健康への不安の方が多い傾向にあります。

終活というと、老後の生活資金や相続トラブルなどがとかくクローズアップされがちですが、お金の心配と同じかそれ以上にやはり健康への不安を感じるのは自然なことでしょう。

病気に罹ったり、介護が必要となった時に、家族には精神的、肉体的、経済的に負担をかけてしまうこともあり、自分自身の希望もできる限り叶えて欲しいと考えるものです。

ただ、家族に迷惑をかけたくないと思いながらも、家族に何をどう伝えていいのかがわからないというのが実情です。そこで役に立つのがエンディングノートになります。

エンディングノートは遺言ほど格式ばったものではなく、自分自身のことや自分史、家族や友人の情報や感謝の気持ちから介護や医療、葬儀の希望など、伝えたいことをまとめて書き記しておくものです。

詳しい内容は【終活のお勉強】エンディングノートは転ばぬ先の杖、全体像を確認!をご覧ください。

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デジタルエンディングノートとは

今や生活の身の回りの多くの情報や手段がデジタル化されていることに異論はないと思います。

知人との連絡もスマホで管理している連絡先データを使い、SNSアプリで電話やチャットをし、孫とのコミュニケーションもビデオ通話することもごく普通の光景となっています。

銀行や証券会社、ネット通販もID・パスワードなどのアカウント情報が必要で、不用品もアプリを通じて処分できます。

日常の買い物でもキャッシュレス、ニュースもネットで無料閲覧、かかりつけのお医者さんともオンライン相談ができてしまいます。

こうしてあらためて眺めてみると、いかに生活全体にデジタル化が浸透しているか実感されると思いますが、Iot、ICTといったテクノロジーの進歩で、これまで以上に社会全体のデジタル化が進むのは確実でしょう。

国もデジタルガバメント実行計画において相続手続きなどの各種行政手続きもIT化するなど行政サービス改革を推進しています。

管理すべき情報の多くがデジタルデータである以上、終活の行い方もそれに伴って変わっていくのは当然の流れといえます。

昨今では、相続発生時のネット銀行での取引データ、SNSのアカウントといったデジタル遺品の対応に困ると取り上げられつつありますが、これに限らず、自分自身の情報をいかに管理し、家族と共有していくかが今後ますます大きな課題となっていくでしょう。

このような状況を背景にして、デジタル版エンディングノートもここ数年相次いでリリースされています。

各種情報のデジタル化のメリット、デメリットをつぎのとおり。

デジタル化のメリット・デメリット

エンディングノートそのものは書店で購入したり、相続セミナーなどでの参加特典として手に入れる機会は増え、認知度は高くなっています。

自分の気持ちや情報を整理する便利なツールであることには違いないので、そこへデジタル化のメリットを活かした場合、特に家族が安心できる点は多いはずです。

紙媒体で管理された情報は紙である以上は、瞬時に最新情報を見ることができないといった物理的な制約が当然生じます。

例えば、離れて暮らす子どもたちが親の情報や意向をデジタルデータとして共有できていたら、急な病気や介護などが発生しても親の事情や心情に配慮した対応ができるでしょうし、資産の状況を把握できていたら各種対策なども親とともにあらかじめ講じることもできるでしょう。

ノートなどの紙媒体でもコピーを取っておくこともできるかもしれませんが、重要なのは情報の新鮮さや量、共有がタイムリーに行えることです。

もちろん高齢の親がパソコンやスマホで自分の情報を入力するのは難しいという現実的な課題もあるでしょう。ただそうであれば、例えば、子どもが親の話を聞きながら代わりにデータ入力を行うなどしてコミュニケーションを図ることができるという利点もあります。

一方で、親としてはまだまだ元気なうちは自分に関する情報を知られたくないという考えもあるでしょうし、そもそも個人情報保護管理の観点からもおいそれと見られては困るという点もあります。

情報を誰にどの範囲まで共有するかの権限設定することで自分の情報をコントロールすることもできますので、機能を活かしながらその人らしい利用方法が考えられると思います。

補足:デジタル終活とデジタルエンディングノートの違い

最後に補足としてデジタル終活とデジタルエンディングノートの違いについても念のためご説明します。

デジタル終活は主にSNSアカウントやインターネット上の写真データなど、個人のデジタルデータを整理して、死後の取り扱いなどを明確にしておく活動です。

デジタルエンディングノートはエンディングノートのデジタル版、デジタル終活はデジタルに関する終活と覚えておきましょう。

デジタル終活についてはこちらで詳しく内容をまとめたものがあるのでご覧ください。

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