ライフプラン

【FPが教える】高齢期のお金の見通しを立てるには?

愛着のある我が家にはより長く住み続けたいものですが、段差が多い住宅には転倒・転落リスクがあり、夏暑く冬寒い家では熱中症やヒートショックのリスクがあります。

高齢期の暮らしに備え、リフォームを検討している人も多いでしょう。とはいえリフォームにかかる費用は決して小さくありません。

今ある貯蓄や年金で、リフォームが実現できるのか、不安に思う人もいるはず。「老後2000万円問題」にまどわされない将来の見通しを解説します。

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必要な老後資金を知って、まずは将来の見通しを立てましょう

リフォーム検討の前提として、「そもそも老後資金はいくら必要なのだろうか?」「うちにリフォームする余裕はあるのだろうか?」など、気にかかる人は少なくないはずです。

必要な老後資金は人によって異なります。大切なのは、将来の収支の見通しを立てることです

まずは、次の(A)〜(D)を計算して、現在と将来の支出を把握しましょう。 

 

(A)今年1年間に使ったお金

まず、年末の預貯金残高と前年末の残高を比較してみましょう。

前年より残高が増えていれば、その増加分を今年の収入から差し引いた金額が1年間で使った生活費になります。

逆に残高が減っていれば、預貯金から切り崩した分と年間収入との差額が、1年間で使った生活費になります。

(B)定年後の1年間に使うお金

定年後の支出は大まかに、現役時代の7割といわれています。まずはここまで計算してみてください。

もっと詳しく調べたくなったら、銀行通帳やクレジットカードの明細を見て、退職後は要らないお金を抽出してみたり、増えるかもしれない支出を想像してみましょう。

住宅ローンや学費はかからなくなる一方で、医療費や交際費は増えるかもしれません。

現在の支出をヒントに、将来の生活費を大まかに予想することができます。

(C)定年後の1年間の収入

支出の次に計算するのは、定年後の収入です。主な収入源としては再就職やパートの給与、年金などになると思います。

再就職、パートを続ける年齢などの見通しをつけたうえで、月々の給与を考えてみましょう。

公的年金については、毎年の誕生月に届く『ねんきん定期便』や日本年金機構のウェブサイト『ねんきんネット』で、老後にもらえる年金額が分かります。

受給額は受給開始年齢を繰り上げたり繰り下げたりすることでも変化するため、複数のパターンを把握しておくと、より判断の助けになります。

年金に関する詳しいことは【終活のお勉強】公的年金のしくみと受給額・受取方法をご覧ください。

(D)そのほかの資産

また、支出や収入以外の資産についても確認を忘れずに!

現在保有している、もしくは将来持つことになる資産も必ず確かめておきましょう。預貯金、退職金、住宅資産、相続などの財産です。

高齢者住宅協会の作成したライフビジョンシートが便利です

働き方や、イベントを書き込んでいくことで、将来の収入と支出をイメージしやすくなると思います。

 

『n年後の貯蓄残高』を計算して将来のイメージを具体化!

(A)~(D)を計算すると、n年後の貯蓄残高を計算できます。


({C×n+ D } - B×n)

この計算式は、たとえば、平均寿命年齢になるときの貯蓄残高を試算する、といった使い方が考えられます。

退職年齢や生活水準の変化、病気など、異なる収支パターンを考えてシミュレーションしてみてください。

少しでも長く働いたり、ちょっとした節約をすることが、数年の累積では無視できない金額になると実感できます。

ライフビジョンシートを使いながら将来の貯蓄残高を計算すると、定年後の生活とお金について具体的なイメージを持てるようになります。 

もっと詳しい見通しを立てたい人には、日本FP協会が公開しているキャッシュフロー表がおすすめです

キャッシュフロー表とは、現在の収支やライフイベントをもとに、将来的な貯蓄残高の推移を把握できる表のこと。

いつ、どのくらいのお金が不足するのか(もしくは余るのか)が一目瞭然になるので、お金の計画的な運用ができるようになります。

【日本FP協会が公開しているキャッシュフロー表】

まとめ

いかがでしょうか? お金にまどわされない安心な老後を送る上で、お金の見通しはとても大切です。時間を作り、必ず一度は計算してみましょう。

見通しを立てた上で「お金が足りなくなるかもしれない……」と不安を感じた方は、『【FPが教える】家計の収支を改善する3つの方法。節約したお金でお得なリフォームも!』がおすすめです。ぜひご一読ください。

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