自民党の茂木幹事長は８日の衆院代表質問で、国会での憲法改正の議論に否定的な立憲民主党などの一部野党を念頭に、「国会議員の責務、国会の役割を果たしたと言えるのか」と批判した。


　茂木氏は「（野党の）一部には、改正を前提とした審議はしないという意見もあるようだ。『議論のための議論ならやってもいい』とも取れる」と皮肉を込め、衆参両院の憲法審査会で議論を重ねる必要があるとの考えを示した。


　これに対して岸田首相は、国会での議論と国民の理解を「車の両輪」に例え、「広く国民の議論を喚起していくことは国会議員の責務だ。与野党の枠を超えてこれまで以上に活発な議論が行われることを心から期待する」と応じた。


　続いて質問に立った立民の西村幹事長は、「改正のための改正にはくみしない」と立ち位置を鮮明にした。その上で、首相が改憲に前向きな発言を繰り返していることについては、「本意なのか、安倍元首相ら改憲に前向きな勢力への配慮なのか」と問いただした。首相は「改憲に取り組むことは、まさに私の本意だ」と返した。