緊急ニュース! リモート生活で大人の目に危険信号
緊急ニュース! リモート生活で大人の目に危険信号
リモート生活が定着し、パソコンやスマートフォンを見る時間が増えてきました。以前よりも「疲れ目」や「目がぼやける」など、目のトラブルを感じる方も多いのでは?
不調のメカニズムや、この夏に取り入れたい対策を、眼科医の味木(あまき)先生に教えていただきました。
2021.07.20
リモート生活により老眼の症状が進行する危険が高まっています
パソコンやスマートフォンを長時間使用することで生じる目の不調「IT眼症」が、リモート生活で深刻化している、と警鐘を鳴らす味木先生。
「若い世代でも老眼と同じような症状が起こり、『スマホ老眼』『隠れ老眼』とも呼ばれています。原因は、目のピントを調節する〝毛様体筋〟の疲労。目の使いすぎによる不調は、日々のケアで改善できます。一方、40代から始まる老眼や60代から要注意の白内障など、目の老化自体は避けられませんが、〝酸化〟と〝糖化〟を抑制するサプリメントなどで進行を遅らせることも可能ですよ」
あなたの目のお悩みに味木先生がアドバイス!
パソコン→スマートフォンなど、
デバイスを切りかえたときに文字がぼやけます。
スマホ老眼の症状です。老眼の方は疲れ目に拍車が掛かった状態に。
パソコンやスマートフォンの作業を短時間に区切って行ないましょう。例えば15分作業したら2~3分休む、30分の作業では5分ほど目を休ませてあげるのが理想的です。
画面を見すぎているからか目が乾いてゴロゴロします。
ドライアイの症状ですね。至近距離の画面を見続けて、まばたきが減っているのでは。
放っておくと、目がヒリヒリしたり灼熱感を感じてしまうことも。目薬をさしてうるおいを与えたり、ホットタオルを当てたりすると楽になります。
光がまぶしく感じるときがあります。
目のコントラスト感度が下がっているのかもしれません。
歳を重ねると、同じ明るさの光を見ても若い人よりまぶしさを感じやすい傾向になります。ルテインやゼアキサンチンなどのカロテン類が豊富な緑黄色野菜を食べたり、手軽に摂れるサプリメントでケアしましょう。
夕方になると文字が見えにくくなり、仕事の効率が下がります。
目のピントを調節する毛様体筋の緊張が原因です。
まわりが暗くなると、目の瞳孔が開いて焦点深度が浅くなるので、文字にピントが合いづらくなります。まずは、部屋が十分に明るいか、液晶画面が明るすぎないかをチェックしましょう。
知っておこう!
ピントを合わせるときの目の構造
レンズの役割である水晶体を、毛様体筋が引っ張ったり緩めることで、ピントを合わせています。遠くを見るときは毛様体筋が緩んで水晶体が薄くなり、近くを見るときは毛様体筋が緊張(収縮)して水晶体が膨らんでいます。
加齢に伴い、水晶体の弾力が失われたり、毛様体筋が衰えてピントが合わなくなるのが「老眼」の現象です。「IT眼症」や「スマホ老眼」「隠れ老眼」は、目の酷使により毛様体筋が疲労すること。どちらもピント調節機能不全の状態です。
在宅中の1日の
おすすめタイムスケジュール
目の不調の要因の一つが、不規則な生活。「昼も夜もなく活動する巣ごもり生活では、体内時計が狂ってしまい、目にも悪影響を及ぼします」(味木先生)。目にやさしい理想的な1日のスケジュールをアドバイス!
7:30 起床
まずは窓のカーテンを開け、日差しを部屋に取り込みましょう。太陽光に含まれているブルーライトを朝に浴びると、体内時計をリセットさせ、脳や体を目覚めさせてくれます。
7:45 朝のウォーキング
比較的気温が低い朝に家の周辺をウォーキング。全身の血流が促進されるとともに、キョロキョロとまわりの景色を見ながら歩けば、目の筋肉もほぐれます。紫外線対策は万全に。
8:15 朝食
運動後の朝ごはんは格別においしいはず。目に良い栄養素のゼアキサンチンを多く含む緑黄色野菜や、ビタミンCたっぷりのフルーツを取り入れて夏バテにも負けない体づくりを。
8:45 仕事前に毛様体筋をほぐすツボ押し
目頭の内側にあるツボ「睛明」は、眼精疲労や視力低下の対策に。こめかみのくぼみにある「太陽」は、目の疲れからくる頭痛にも働きかけます。気持ち良いと感じる程度に押して。
目の周辺には、ピント調節機能をつかさどる毛様体筋をほぐすツボが集中。指を滑らせるように眉頭からぐるりとマッサージして、血行を促しましょう。眼球を押さないよう注意。
9:00 お仕事スタート!
パソコン作業中、集中していると時間の経過があっという間。30分ごとに目を休ませることを意識しましょう。10分に1回、画面からピントをはずして遠くを見るのもおすすめ。
12:00 ランチ
15:00 ちょっとまぶたが重くなってきたら目を閉じて眼球運動
目が疲れてきたり、眠くなってきたら、まぶたを閇じたまま眼球を上下左右に動かしたりぐるぐる回して角膜に栄養を与えましょう。眠気が取れてリフレッシュできます。
17:30 お仕事終了!
就寝前に入浴
夏はシャワーですませがちですが、ぬるめのお湯にゆっくりつかるのがおすすめ。肩こりや首のコリは眼精疲労にもつながるため、入浴で血のめぐりを良くして、リラックス。
あたたまって副交感神経が優位に働いたら、入浴後は冷たいタオルを目もとに当ててクールダウン。交感神経が刺激されて自律神経のバランスが整い、目もとの血行も促進されます。
紫外線からも目を守る3色+冷房による目の乾きをうるおす紫の食材を
夏は強力な紫外線や、冷房による乾燥にも注意が必要です。そこでおすすめなのが、夏のアイケアに必要な栄養素を含む食材を、4つの色味に分類して摂る方法。1回の食事で4色を揃えるのは大変ですが、朝食、昼食、夕食の3回に分ければ、取り入れやすいです。「近年は、野菜などの栄養価が昔に比べて減少しているといわれています。食事でおぎなえない分は、サプリメントを賢く利用しましょう」(味木先生)
例えばこんなメニュー!
ケールが原料の青汁にも、ルテインが豊富。にんじんジュースとブレンドすれば栄養も飲みやすさもアップします。腸内環境を整えてくれるヨーグルトには、ブルーベリーをトッピングしてアントシアニンをチャージ。
しっかりとエネルギーを補給したい昼食は、鮭・いくらのパスタに、ブロッコリーや生のほうれん草を含むサラダを。鮭やいくらにはアスタキサンチンが、ほうれん草にはゼアキサンチン・ルテインが含まれています。
1日の終わりには、たんぱく低カロリーなレバニラ炒めを主に、アントシアニンが含まれる赤ワインを添えて。レバーにはビタミンAが豊富です。みそ汁の具をなすに、白米よりも大豆が入った穀米を選ぶとベスト。
夏の休暇では絶景を眺めて目も休養を!
「目と心(脳)は密接につながっているので、目にも気分転換が必要」と、味木先生。景色の良い場所に出かけたり、近所の眺めの良い場所を探してリフレッシュを。遠くの絶景にピントを合わせたり、まわりの景色を見渡して、毛様体筋をほぐしてあげましょう。その間は、パソコンやスマートフォンから距離を置く“デジタルデトックス”をするのもおすすめです。
監修:あまきクリニック院長
味木 幸 先生
眼科専門医、医学博士。1992年慶應義塾大学医学部眼科学教室医局に入局。2003年あまきクリニックを開設。多くの患者の目の健康と向き合い、パソコン・スマートフォン時代の新しい目のケアを提唱。『疲れ目を自分で治す本』(マキノ出版)など著書も多数。
3つの成分が大人の目のお悩みをカバー
えんきん
約30日分 30粒
2,160円(税込)
うるおい感を保って、目の疲労感を緩和
ブルーベリー ミエルネ
約30日分 60粒
1,740円(税込)