岩通通り
京王井の頭線久我山駅から南側に伸びる商店街。
通りの名は、商店街が途切れる玉川上水を越えたところにある「岩崎通信機」本社・工場に由来する。
その岩崎通信機創業者の肝いりで設立された国学院久我山高校・中学校が工場敷地の西側にあり、生徒は岩通通り~玉川上水沿いの小径を通り登下校。高齢化の著しい地域ながら、朝に夕に子ども・若者の歓声が絶えない道になっている。
久我山駅周辺は神田上水が底に流れる谷となっており、人見街道の交差点を渡ったところから登り坂が始まる。
高低差に加えて左・右とカーヴしているため、視覚的には変化に富むが、駅前のサミットで大量に買い物をしてしまった後に歩くのは少々辛い。
坂を上り切ったところで道が左に分かれ、道に挟まれた三角形のショートケーキ状の敷地に時間貸し駐車場がある。ここは画家・東郷青児の屋敷があった場所。
以前は荒れ放題の状態だったが、何時の頃だったか整地され駐車場になった。
のっぺり舗装されてしまい、屋敷があった当時の面影は一切ない。唯一、船の舳先のような三角形の突端部分の塀だけが昔のままだったと記憶している。
久我山高校・中学校の登下校時間帯は自動車通行止めになってしまい出入りに制限があるため、一等地にある時間貸し駐車場ながら比較的安く留められる。
昔はもっと賑やかだった。小さな商店街ながら書店が2軒、和菓子屋も2軒、何と銭湯も坂下と商店街南端近くと2軒あった。
南側の銭湯の向かいには豆腐工場があり、朝早く通りかかると雪花菜(おから、或いは卯の花)の甘い匂いが通りに充満する。
ご多分に漏れず、銭湯は両方とも廃業。その他の商店にしても、通りに面した敷地にも関わらずマンションになってしまったところもチラホラ。
何とか商店街を盛り上げようと、商店街中程にある医院の針葉樹巨木にクリスマス・イルミネーションをするなど、いろいろ工夫している。
昔はなかったイヴェントだが、確かにとても綺麗で心和む。
ただ、もしサンタクロースがいて何でも欲しい物を与えてくれるなら、イルミネーションで飾りたてなくても賑やかで楽しくて暖かかった昔の商店街に戻してほしい‥‥‥‥などと願ってしまう。
住所: 東京都杉並区久我山5-38-9 久我山商店会
電話 : 03-3333-5724
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