「ツイッターをやめる」それが立憲・共産が自民党に勝てる唯一の道だ

スマホを捨てよ、街へ出よう
御田寺 圭 プロフィール

SNSに呑まれていないか?

しかしながら、SNSで先鋭化した左派系アカウントやリベラルメディア、意識高い系の若者が主張するならともかくとして、国政政党の立候補者が「ジェンダー平等が大テーマとなった初の総選挙」と言い放ったことには驚かされるばかりだ。

たとえば、明確にそう主張した共産党の池内さおり前衆院議員は、都内でもっとも高齢者率の高い北区や足立区を擁する東京12区から立候補した。池内氏が本気で「ジェンダー平等が大テーマとなった初の総選挙」と考えていたのだとしたら、当選する気があったのか心配になってしまう。残念ながら、いや案の定というべきか、池内氏は落選してしまったようだが……。

 

当人としては、SNSを巧みに使いこなして政治運動を展開していたつもりなのかもしれない。だがその実、SNSに呑まれていたことに気づかなかった。

SNSの中では、時代精神の最先端の風を読み、たくさんの支援者に囲まれていると確信していただろう。自民党政治への国民からの批判や怒りはピークに達しており、野党に追い風が吹いていると考えただろう。――しかしながら、それは幻想にすぎなかった。いざ投票箱を開けてみれば、議席は用意されていなかった。

SNSでひときわ大きく響く一部の声を「世論」「多数の人びとの関心を代弁する声」と同一視してしまうことによる悲劇がいま、池内氏にかぎらず——保守派の政界関係者よりも最新のテクノロジーにキャッチアップする意欲があり、SNSなど最新のITコミュニケーションに明るい人が比較的多い——リベラル系政治家やその関係者に次々と襲い掛かっている。

ネットやSNSでは、リベラル派の人びとの方がより積極的に声をあげて保守派の人びとの意見を圧殺し、すっかり「社会的合意」を形成しているように見える。このような状況下で、リベラル派の政治候補者や政治家たちは「大衆社会の本当の声」に耳を傾けることがきわめて困難になっている。

立憲民主党や共産党が「多様性の統一」「ジェンダー平等」を一大テーマに据えて選挙に臨んでしまったのは、たんに自民党の「逆張り」を狙ったからというより、これこそが本当に「日本国民全体にとって、いま最大の関心事」であると、候補者も支持者も党員も少なからず純粋に信じていたからだ。

「SNSの世論」を信じて10月31日を迎えたかれらを、国民は見事に《裏切った》のである。いうなれば、立憲・共産連合とその周囲の人びとは、SNSによって自然発生的に仕掛けられた「壮大なドッキリ」にかかってしまったのである。落し穴に転落するまで、だれひとりとしてその「ドッキリ」に気づかなかった。

関連記事

「ツイッターをやめる」それが立憲・共産が自民党に勝てる唯一の道だ
「女、女というから落ちたんだ」衆院選落選・辻元清美が直面した女性議員への攻撃
あえていま、日本の「ヤバい政治家」10人の名前を明かす…!亀井静香がウラ話を激白
立憲民主を待ち受ける「厳しすぎる未来」…“悩みのタネ”は共産と維新
「社会はリベラルに運営し、個人としては保守的に生きよ」…〈21世紀の道徳〉が教え...
日本をダメにした「10人のヤバい政治家」ウラ話を、政界のキングメーカーが激白した...
ライバル・河野太郎と小泉進次郎の「神奈川同盟」で繰り返される密談の中身
枝野幸男よ、さらば…! 野党共闘でも「立憲民主党が大惨敗」した"本当のワケ”
習近平、ついに“自滅”か…アメリカの論文が予想した中国「大崩壊」の末路
「批判ばかりではいけない」という物言いのどこが変なのか? ラジオが教えてくれるこ...

おすすめの記事

「ツイッターをやめる」それが立憲・共産が自民党に勝てる唯一の道だ
「女、女というから落ちたんだ」衆院選落選・辻元清美が直面した女性議員への攻撃
あえていま、日本の「ヤバい政治家」10人の名前を明かす…!亀井静香がウラ話を激白
立憲民主を待ち受ける「厳しすぎる未来」…“悩みのタネ”は共産と維新
「社会はリベラルに運営し、個人としては保守的に生きよ」…〈21世紀の道徳〉が教え...
日本をダメにした「10人のヤバい政治家」ウラ話を、政界のキングメーカーが激白した...
安倍総理が恐れ、小池百合子は泣きついた「永田町最後のフィクサー」
ライバル・河野太郎と小泉進次郎の「神奈川同盟」で繰り返される密談の中身
枝野幸男よ、さらば…! 野党共闘でも「立憲民主党が大惨敗」した"本当のワケ”
習近平、ついに“自滅”か…アメリカの論文が予想した中国「大崩壊」の末路
「批判ばかりではいけない」という物言いのどこが変なのか? ラジオが教えてくれるこ...
「おじき、成仏したってや…」火葬場職員が度肝を抜かれた“暴力団”の衝撃火葬現場
「朝ドラ」で記憶に残る作品は? 2000人が選んだ「名作ランキング」ベスト10を...
マンガ「家事イライラあるある」〜ゴミ袋を結んだ後にゴミ発見