与党検討委、佐賀知事に協力要請 長崎新幹線めぐり

九州新幹線長崎ルート、新鳥栖―武雄温泉間の整備方法を巡り、与党検討委員会の山本幸三委員長は6日、佐賀県を訪れ、山口祥義知事や県議会に中間取りまとめの内容を報告、今後の議論への協力を要請した。JR九州側には7月27日に説明を終えており、長崎県側には11日に説明する予定。
同ルートを巡っては7月、与党検討委員会が車輪の間隔を変えて新幹線と在来線を走る「フリーゲージトレイン(FGT)」を正式に断念。今夏までに「フル規格」か「ミニ新幹線」かについて一定の結論を出す方針だったが、決定を先送りすることを決めている。
報道陣の取材に応じた山本委員長は、FGT導入を断念したことについて佐賀県側に陳謝したことを明らかにした上で、「佐賀県の負担を最大限軽減するために最大限努力する旨を伝えた」と述べた。
山口知事は「地元と時間をかけて議論していくことについてとりまとめられたことは、佐賀のことをわかっていただいたのかな」と一定の評価をする一方、「こんな大きな課題を短期間で決めることはできない。合意されていないものについて追加負担するつもりはない」と地元負担の増大には改めて難色を示した。建設費はフル規格だと6千億円、ミニ新幹線は1700億~2600億円と見込まれ、FGTの800億~1400億円より大きく膨らむ。
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