新総合体育館 候補地は“本港区エリア”
県の新たな総合体育館を巡りようやく大きな一歩だ。26日、県の検討委員会が開かれ、候補地についてドルフィンポート跡地と住吉町15番街区を一体とした本港区エリアに絞るとの結論が出された。
検討委員会では前回までに挙げられた5つの候補地から1か所に絞るべく意見が交わされた。5つの候補地はドルフィンポート跡地や住吉町15番街区、鴨池ニュータウン9・10号街区などいずれも鹿児島市内。
委員会では、「アスリートファースト」「経済波及効果・収益性」「安心・安全」「実現可能性」の4つの観点で各候補地の評価が示された。最も評価が高かったのはドルフィンポート跡地。鹿児島中央駅や港からの交通利便性が高く、周辺に宿泊・商業施設が多く経済波及効果が高い点が評価された。
これに対し委員からは様々な意見が。3時間近い議論の末、ドルフィンポート跡地と住吉町15番街区の2つの候補地を一体として考え、具体的に建てる場所は今後検討するという結論に至った。
本港区エリアに総合体育館が作られる場合の経済効果について九州経済研究所の福留一郎氏は「ロケーションが非常にいい所なのでここに出来れば観光の1つの起爆剤になる」という。本港区エリアにはかつて商業施設などの大規模な集客施設を作る構想もあったが、「そうなると周辺の天文館地区に同じような形態の事業者もいるのでそことのバッティング、競合も心配された。今回はいわゆる総合体育館というスポーツ施設なので、機能のすみわけが出来るので他の近隣地区との相乗効果が発揮できて非常にいいと思う」と述べた。また鹿児島市が検討する本港区への市電の延伸計画も回遊性を高める鍵になると話した。
総合体育館と気になるサッカースタジアムの行方。今後の本港区エリアについて担当記者が解説する。