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記事詳細

2014/11/01 18:50

みなさんこんにちは。
商品開発担当の濱崎です。

おかげさまでNゲージMSEは大人気です。
心より御礼申し上げます。
我が家にも入線したので、早速実験をしてみました。

この研究はあくまでも濱崎個人の見解・研究ですので、参考程度にお読みいただければ幸いです。

MSE1編成は量販店から、もう1編成は自社から入手し、試作品・販売品の差、ロットのばらつきなどもチェックしています。
今回は特に異常はありませんでした。

MSEN.JPG

A-7570 小田急ロマンスカーMSE(60000形)Nゲージ基本6両セット

A-7571 小田急ロマンスカー ・MSE(60000形)Nゲージ 増結4両セット

<マイクロカプラー>
お客さまから、マイクロカプラーの取り外し方についていくつか質問をいただきました。
引っ張るだけでは抜けないので、うまく抜けないときはこんな感じにすると簡単に外れます。
取り外しにちょっとコツがいるので、動画を撮影してみました。
うまく抜けないときは、軽い力で90度「かくっ」と曲げてみてください。
とにかく無理に引っ張らないのがコツです。


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<マイクロカプラーの間隔について>
マイクロカプラーは、今回専用品になっています。
取り付け間隔は幌の取り付け、走行時のクリアランスを考慮して、写真のようにちょっと離した設計になっています。
IMG_2681.JPG
<スカート開口部をリアルにするための課題>
模型化にあたっては6・7号車の「スカート開口部をリアルに」「連結を確実にする」が課題の一つになっていました。
Nゲージは実車と違い、非常に狭いカーブを走らなければならないので、大抵の場合はスカートの開口部を広げてカプラーの振り幅を稼いでいます。
これは、EXEの開発時に解決したかった問題で、今回のMSEでは、スカート開口部を実車同様にして、見栄えを向上させるために専用カプラーを設計しています。

こちらが実車。
IMG_2278_2.JPG

こちらがEXEとの比較です。
FullSizeRender.jpg

<連結ギミックと連結間隔の関係>
開口部を狭くすることによるもう一つの欠点は、連結間隔が広くなってしまうことでした。
メーカーとしては、想定できるほとんどの状況で脱線させないように走れる状況を作らなくてはならないのでちょっと頭の痛いところです。
カプラーの左右方向に制限がかかっている分だけ、前後方向にクリアランスをとる必要があることから、6・7号車の連結部分は設計に入る前の段階で「連結時の幌」とあわせて解決する方法がメーカーから提案されていました。
その後、連結間隔を詰める方法を検討しましたが、幾つかの条件が重なるとどうしても脱線してしまうので、この広さになっています。

幌部品は、窓ガラスパーツと一体化させた部品はどうかという提案をさせていただきましたが、取り付け・取り外しを繰り返すとボディ側に欠けが出る可能性があるのでこの方法がベストということでした。
うーん、さすがは設計担当。
マグネットでは、ボディ側にマグネットを入れると金属などを吸い寄せて傷がつく恐れがあり、逆だと磁石を入れるスペースが取れないこと、すれて動く可能性があることから、両面テープ貼り付けという方法を選択しています。


<こだわり>
監修のこだわりの一つに「独自技術の扱い方」というポイントがあります。
非常にシンプルな考えなのですが、独自技術や、規格を初めて投入する際は、下記の3点の視点で確認をしています。

・独自で代用品のないものは、耐久性と機能を確実なものにする。
・メーカーが所有するスタンダード商品と取り扱いが基本的に同じであること。

そして、次が最も重要視している部分で、
・機能面でオミットや、忠実な再現ができない場合は、ユーザーが手を入れる余地があり、その加工が容易であるかどうか。

スカート開口部を広げて連結間を詰める方法と、スカートをリアルサイズにして連結間隔を広くする方法を検討した結果、現在の形になったというわけなのでした。
連結間隔は他社製品のカプラー取付け時に「設計時に本来はここまでやりたかった」という理想の位置に収まるようにしています。

IMG_2683.JPG
※かなりの確率で綺麗に走行しますが、脱線のリスクは純正品よりも高くなりますので、走行派のお客さまにはおすすめしていません。

<店長のカプラー研究>
あくまでも自己責任になりますが、他社製品のカプラーを実験的に取り付けてみました。
実験に使ったのはTOMIX製のボディマウントカプラー「JC6324」です。
※追記 JC25も同じような加工で検証済です。
※追記2 JC25は、同じような加工で検証済みですが、難易度は高めです。
復元力はSPタ
イプのJC6324の方が高いので実験ではこちらを使用しています。

IMG_2687.JPG

市販品のカプラーは幾つかありますが
「入手が容易である」
「スプリング方式のため、引っ張り方向の力に強く、振り幅が取りやすい」
「加工に失敗した時は、元に戻せる」という理由でこのカプラーを選んで実験しました。

あくまでも加工例ですので、ある程度の技術を持っていることが前提です。
自己責任であること、部品破損の恐れがあること、脱線リスクが多少なりともあることについては承知の上で読み進めてください。

<カプラーの加工>
IMG_2689.jpg
こちらは、左がマイクロカプラー、右が「JC6324」です。
カプラーの長さがの違いがわかりますでしょうか。

早速、「JC6324」を加工します。
用意するのは、ニッパーまたはデザインナイフです。
IMG_2692.jpg
出っ張っている赤い線の部分を切り落として完了です。

IMG_2702.JPG
左が加工したもの、右が加工前のものです。
カットした部分の違いがわかりますでしょうか。


IMG_2683 2.JPG
あとは、取り付けるだけです。

先週、レンタルレイアウトで実験走行しましたが、組み戻しの際に床板がうまくはまっていなかったことが原因で4回ほど脱線がありましたが、それ以外は問題なく、2時間ちゃんと走ってくれました。
渡り線も綺麗に走りました。

あ。
この記事はあくまでも個人的な実験ですので、社外品カプラーの装着はお勧めしていません。
鉄道模型はいろいろな工夫を加えることで楽しみ方もぐっと増えてくる趣味だと考えています。
これをきっかけに少しでも小田急の商品に愛着を持っていただければ幸いです。
次回は室内灯の点灯試験を行いたいと思っています。

まだまだ手を入れられるところはあるのですが、ベストを尽くしたという点でMSEはかなり頑張れたなと感じています。
監修が終わった後に発売期間が延期になったので、その空白の時間を使って「できることをしよう」と、色味などを再検討し、細部もブラッシュアップされていますので、一味もふた味も違う模型になっています。

量産品なので重箱の隅をつつくようなお話はさすがに難しいですが、これからも少しづつメーカーの皆さんと一緒に良いものを作り出せる関係を築いて行きたいと思います。
なにか試してみたいこと、工夫したお話などがありましたら、ぜひコメントをお寄せください。
反映できるものは後々の商品に少しづつフィードバックしていこうと思います。

商品開発担当
濱崎

最終更新:2014/11/10 11:17

コメント 4件

2014/11/02 00:01:42

MSE併結について

お座敷急行電鉄 社主さん

以前EXEにも貫通幌をとツイートしました。実車ではあり得ない条件で走行するだけに、どこで折り合いをつけるかは難しいところだと思います。それを差し引いても良くできている模型ですね。

2014/11/02 14:33:53

そろそろ買わないと。

小笠原拓彌さん

MSE春に試作車を見てから半年経つんですね。私も買ってこのように改造して走らせてたいです。
又、渡せる写真を撮らないと。

2014/11/02 19:55:26

こだわりがすばらしいです。

じじいっさん

改めて製品のこだわりに感心しております。

隅をつついてしまう話しで申し訳ないのですが、先頭車の前面の種別表示が若干シールの方が大きい様なのですが、部品を多少削ったり、シールを詰めたりと工夫をしようかと考えてるのですが、
なにかいい方法がありましたら教えていただけると幸いです。

付属にはない「ベイリゾート」を自作…が出来ないので、サードパーティーからの製品化を待とうかと、色々考えております。

2018/12/07 20:08:08

康博

須藤さん

早速JC6324カプラーに交換してみます。
例えば1号車と2号車のアーノルドカプラーを外してTOMIXの
TNカプラー0337にかえられますかね。あくまでも自己責任で変えようと思ってます。

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