どうしてISS内では、無重力になるのだろうか?
「重力と遠心力がつり合っている」、または、「すべてのものがいっしょに、落ち続けている」から。
宇宙船の中のようすを、ビデオなどで見たことがあるだろうか。宇宙飛行士や、いろいろな物がプカプカ浮かんでいる。そればかりか、容器から出た水は流れることなく、シャボン玉のような球となって浮かぶ。これは、地球から遠く離れたためではない。ISSは、地表に近い軌道を飛行しているので、働く重力そのものは、10%程度しか小さくはならない。
船内が無重力になるのは、ISSの運動による遠心力のため、と言うことができる。遠心力の大きさは、その物体の質量に比例する。その意味では、重力と同じ性質を持っている。加速する乗り物で感じる(ブレーキをかけたときも同じ)力は、「慣性力」と呼ばれるが、これも同じである。
ISS内では、人も物も、ISSと一緒の軌道上を同じ速度で運動しているので、ISS本体について、重力と遠心力がつり合っているなら、船内のすべての物体についても、重力と遠心力はつり合う。すると、すべての物体について重力はうち消され、見かけ上の重力はゼロ、ということである。
もう一つの考え方は、「地表から見れば、ISSは落下し続けている」ということだ。15世紀のイタリアの科学者、ガリレイは、重い物体も軽い物体も同じ加速度で落下することを実験で示した。質量が大きいと、働く重力は大きいが、同時に加速もされにくくなり、加速度は同じになるのだ。
乱暴な話だが、乗っているエレベータのワイヤーが突然切れたとしよう。エレベータも人間も持ち物も、すべて同じように落下するので、「無重力」を体験できる。遊園地にある「フリーフォール」が、まさにそれだ。
宇宙飛行士が無重力の訓練をするとき、この現象を利用して飛行機を上空で重力に任せた放物線飛行(垂直落下ではない)させて、25秒ほどの「無重力」を作り出している。
もう一つの考え方は、「地表から見れば、ISSは落下し続けている」ということだ。15世紀のイタリアの科学者、ガリレイは、重い物体も軽い物体も同じ加速度で落下することを実験で示した。質量が大きいと、働く重力は大きいが、同時に加速もされにくくなり、加速度は同じになるのだ。
乱暴な話だが、乗っているエレベータのワイヤーが突然切れたとしよう。エレベータも人間も持ち物も、すべて同じように落下するので、「無重力」を体験できる。遊園地にある「フリーフォール」が、まさにそれだ。
宇宙飛行士が無重力の訓練をするとき、この現象を利用して飛行機を上空で重力に任せた放物線飛行(垂直落下ではない)させて、25秒ほどの「無重力」を作り出している。
※特に断りのない限り、画像クレジットは©JAXA