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久しぶりに家で一人で飲んでいい感じに出来上がってきたので、過去の話でも。アメリカ西海岸生まれの私は、実は家が大嫌いだった。保守的な家系で、クリスチャンで白人だけのいかにも古いアメリカの家系で、父は弁護士だったし、母は会計士、姉は英語学者でどっちかというと裕福な家庭だったと思う。
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日本でいう高校生の時、私はなぜかアジア文化に目を止めた。歴史が短いアメリカの一つのコンプレックだったかも知らないけど、アジアの歴史は十分刺激的で、まるで映画を見てるような興奮を感じた。理系が得意だった私は、名前を出せばだれでもわかる大学に進学し、修士まで終わらせた。
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そのあとが修羅場で、家族は私にアメリカの製薬会社に入るようと願っていたが、私はどうしてもアジアに行ってみたくなり、大きな喧嘩をした。最終的には自分で稼いだ(家庭教師などで)お金で博士課程を踏むことを決意して、家族に出発当日まで知らせずに準備をした。
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私が選んだのは、韓国の有名大学。理由は簡単で、歴史書の中で私の心に一番残っている国であり、また理系の実績も豊富だったからだ。出発する日、父と母に打ち上げたところ、もうすでに二人は気づいていて、いってらっしゃいと言われたときはびっくりした。
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ソウルにつき、大学にいったら、ここはアメリカかってくらい英語をしゃべるアドバイザーに出会った。その人が今の奥さんで、なんと日本人だった。一粒で二度おいしいとおもった。博士課程はそう簡単ではなく、正直アメリカでやるより厳しんじゃないかってくらい大変だった。
Replying to
特に生徒の質がすごくって、それなりに自信があったのに生徒に追い詰められるほど勉強熱心だった。それに、民主化運動も激しく、正直最初はトン引きしたがその意義や未来に向けての意思が伝わってきた。白人だから関わると目立つから危険と生徒から言われたとき、ああ、俺は外国人だと初めて自覚した。
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なんとか博士を終えるごろ、アメリカの製薬会社から突然連絡がきて、アジアで働いてほしいと言われ、そのまま入社した。そして、何かと世話になったアドバイザーに惚れていた私はプロポーズを決行、ハンガンで生徒たちの協力を得て成功したのである。50名の生徒が協力してくれた。
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そして、研究室がある日本に来た。妻の国でもあるし、アジアといえば日本という感覚があるのも事実なのでわくわくしながら仕事に臨んだ。妻を両親に紹介するときはハラハラしたけど、今や私より仲がいい。何もかもがスムースに流れ、人生こんなものかとなめていた。
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そんなとき、311が起きた。直接被害はなかったが、正直当時アメリカや世界では日本に大量の放射能が漏れだしているのが確実とされていた。会社からは撤退を強いられ、両親は帰国を勧めていた。いったん会社は停止したが、私はひかなかった。ここで一人でも医学知識者が必要だとおもったのだ。
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しかし、日本政府の対応は信じられないことになっていた。あれだけの事故でこんなんで済むはずがない。そうおもった。しかも、その年に妻が妊娠していたので私は地獄におちた感じだった。そこで韓国の仲間たちからも韓国に避難をしたらと続きで連絡が来ていて、どうしようかとまよった。
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それが逆に勇気になった。研究室の各種機材の使用許可をもらい、放射能の実態を把握しようとした。民間では限りがあるが、せめて自分の周りだけでも思い、主に子供たちの生活環境を調査した。東京の放射能レベルは場所によっては大幅に上がってはいたが、致命的ではなく、これならと安心した。
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そこからだろうか。第3者の目線でアジアを見ていた自分に嫌気がさして、あれこれ歴史やら、経済やらを勉強し、経済の学士までとった。そして今に至る。来日して15年になるが、15年前に比べてよくなったことはあまりないのが正直な印象だ。変わらないのだ。すべてのプロセスが変わらない。
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昨日、アメリカ本社から研究室を韓国に移すことを検討していると連絡があり、意見を問われた。まだ返事すらできていない。部下たちのキャリアや実験の成果ははっきりいって日本より韓国でやるほうがメリットがある。しかし、日本人研究者が10名ほどいる中で、彼らに韓国行きを強いることはできない。
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それで酒をのんであれこれ考えたら、過去を思い出した。アジアは私にとってはもはや母国ともいえる。おそらく死ぬまでアジアにいるだろう。でも同時に変わっていく環境に合わせていくとなると、まだ先はわからないのが事実。人生って面白いものだ。長文失礼、終わり
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