民事再生中の学校法人「森友学園」の籠池町浪理事長は3月31日、管財人による塚本幼稚園(大阪市淀川区)の休園措置に対抗し、4月以降は自主運営することを明らかにした。管財人が大阪地裁に申請した休業許可は認められ、大阪府私学課が4月からの休園の届け出を受理していた。

 籠池氏は同日、幼稚園で開いた記者会見で「園児が残っており、教育を受ける権利がある」と主張。幼稚園の名称は引き続き使うとする一方、具体的な園児数や施設を使い続けるかどうかについては「保護者に迷惑を掛けるので言えない」とした。

 管財人の疋田淳弁護士は取材に対し「幼稚園の土地と建物は管財人が処分権を持っており、(休園後に立ち入ると)建造物侵入に当たる」と話した。私学課は「現在の土地建物を使う前提で認可を出しており、別の場所で塚本幼稚園の名称を使うことは法令上認められない」としている。

 学園の再生計画は2017年12月に大阪地裁が認可。園児を増やして収益を確保する予定だったが、疋田氏によると赤字が続いていた。

 学園側は、学園や債権者に損害を与える目的で休園手続きをしたとして、民事再生法違反などの疑いで、管財人ら2人に対する告訴・告発状を大阪府警に提出している。

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