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感染症内科



診療科の特徴

感染症内科部長 兼 衛生管理室員
田島 靖久

概要・基本方針

感染症内科は感染症の予防と診断・治療を担当しています。感染症の予防についてはワクチン接種や院内感染対策を実施しています。具体的には渡航ワクチン(狂犬病ワクチン、チフスワクチン、ダニ媒介脳炎ワクチンなど)、インフルエンザワクチン、肺炎球菌ワクチンなどの接種をしています。院内感染対策としては、多剤耐性菌やインフルエンザウイルスなどが病院内で蔓延しないような対策を実施しています。
感染症の診断・治療については、HIV感染症や輸入感染症(マラリア、デング熱、チフスなど)を診療していますが、不明熱やインフルエンザなども対応しています。2類感染症病棟があることから、MERS疑い患者も担当しています。また、マスコミなどを通じて、感染症対策を地域の方に紹介することによって、浜松市および周辺の感染予防の向上の努力もしています。

診療の特徴

外来診療について
一日平均約15~20人の初診および再診患者の診療を行っています。ここではワクチン接種や感染症の診断と治療をおこなっています。渡航ワクチンについては、接種の予約は必要なく、初診当日から複数のワクチンを接種しています。渡航日が迫っている方についても、スケジュールを相談しながら、最適なワクチンプログラムを作成しています。また、海外から帰国された方に発熱がみられた場合には、マラリアなどの重篤な感染症の可能性があることから、積極的に対応しています。HIV診療については、最新の薬剤を用いて、欧米や日本のガイドラインに沿った治療をおこなっています。

院内感染対策について
米国疾病管理予防センターのガイドラインを参考にして、最新の感染対策を実施しています。週2回(火曜日、木曜日)、感染症内科医師、感染管理認定看護師、薬剤師、細菌検査技師が、院内感染対策の検討、院内ラウンドを実施しています。また、月1回の感染対策委員会にて実際に行われている感染対策を報告しています。

抗菌薬適正使用について
広域抗菌薬や抗MRSA薬が投与されている患者の診療録を確認し、適切な抗菌薬が適切な投与量で適切な期間にて使用されているかどうかを確認し、問題があれば主治医にフィードバックしています。週4回(火から金曜日)に感染症内科医師、感染管理認定看護師、感染管理認定薬剤師、細菌検査技師を含めて、検討会を実施しています。

対象疾患

HIV感染症/エイズ
輸入感染症(マラリア、デング熱、チフス、チクングニア熱)
渡航者の発熱や下痢

HIV感染者/エイズ患者の治療

過去にはHIVに感染したら、数年の経過でエイズを発症し、必ず死亡するとされていました。しかし、現在は治療薬が大きく進歩し、HIVに感染したとしても、ウイルスを極限まで減らし、免疫を向上させることによって、エイズを発症することを防ぐことができます。また、エイズを発症してから受診された方でも抗HIV薬および合併症治療薬を併用することによって、免疫が改善し、職場復帰できるようになりました。抗HIV薬は日進月歩に進化しており、欧米や日本のガイドラインを常に確認する必要があります。HIV感染者の治療は基本的に外来にて行い、経過が良好であれば、3ヶ月に1回の受診となります。エイズを発症した方であっても、合併症が改善し、日常生活ができるようになれば退院し、社会生活をしていただいています。

渡航ワクチン&Travel Medicine

東南アジア、アフリカ、中南米などに出張や旅行に行く予定のある方に渡航ワクチンを接種しています。また海外留学で必要となる診断書、留学に求められる各種ワクチン接種にも対応しています。狂犬病、A型肝炎、B型肝炎、腸チフス、ダニ媒介脳炎、日本脳炎、破傷風、麻しん・風しん、コレラ、DTP(ジフテリア、破傷風、百日咳)などのワクチンを提供しています。予約は必要なく、受診当日から複数のワクチンを接種します。複数回の接種が必要なワクチンもあり、渡航日までに完了することができないワクチンについても、ご本人と相談しながら、接種を勧めています。その他、高山病予防薬やマラリア予防薬の処方にも対応しています。

輸入感染症の診断と治療

海外から帰国した方の発熱で最も恐ろしいのはマラリアによる発熱です。マラリア流行国に滞在したことがある方に発熱がみられたら、必ず受診していただきます。熱帯熱マラリアでは発熱してから5日以内に治療を開始しないと救命できません。感染症内科ではマラリアやデング熱などを迅速に診断し、最も適切な治療を提供します。

医師紹介

田島 靖久(たじま やすひさ)

科部長 兼 衛生管理室員
専門分野
感染予防と感染治療
Travel Medicine
資格等
専門医:日本感染症学会、日本内科学会
認定医:日本内科学会、日本エイズ学会、日本プライマリ・ケア連合学会
資格:International Society of Travel Medicine Certificate in Travel Health™
Certification Board of Infection Control and Epidemiology, Inc. CIC®
Japan Statistical Society Certificate統計検定2級
BMSA認定 バイオセーフティ技術者
インフェクションコントロールドクター(ICD)
略歴
卒業大学名 自治医科大学
免許取得年 平成16年

矢野 邦夫(やの くにお)

感染症管理特別顧問
専門分野
感染予防と感染治療
資格等
指導医:日本内科学会、日本感染症学会、日本血液学会、日本化学療法学会 抗菌化学療法
専門医:日本感染症学会、日本血液学会、日本輸血学会、日本エイズ学会
認定医:日本内科学会、日本エイズ学会、日本化学療法学会 抗菌化学療法
医学博士
産業医
インフェクションコントロールドクター(ICD)
略歴
卒業大学名 名古屋大学
免許取得年 昭和56年

週間予定

AST AST AST AST
午前 外来 外来 外来 外来
午後 ICT検討会 ICTラウンド
  • AST(Antimicrobial Stewardship Team):抗菌薬適正使用支援チーム
  • ICT(Infection Control Team):感染対策チーム
  • 第3水曜日:感染対策推進リーダーのミーティング
  • 第4木曜日:感染対策委員会
  • 月1回:HIV多職種検討会(医師、薬剤師、看護師、ケースワーカー)

実績

HIV診療・エイズ診療 累積250人ほど
渡航ワクチン 狂犬病ワクチン、A型感染ワクチン、B型肝炎ワクチン、ポリオワクチン、その他
抗菌薬コンサルテーション 約120件/月のコンサルテーションあり(2018年4月以降)

施設認定

日本感染症学会認定施設

原文