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p3 イエイヌは自分が様子を見に行くと言うが、ともえちゃんは「わかった」と言いながら付いていく選択をとる。イエイヌはともえちゃんを守りたい思いが強い一方、ともえちゃんには「付いて行かない」という選択肢はない。二人のスタンスの違いが見えます。

P4 犬ぶるぶる。ともえちゃんが靴を履くためにつま先で地面を蹴る動作をしていたりと、細かな動作の描写が光る。

P6 瓦礫の下敷きになっているアムールトラ。アニメラストシーンの解釈は色々と紛糾しましたが、この状況や、この後のアムールトラの選択の解釈は正統派だと思いますね。

p7～8 救出に参加しないイエイヌ。「ビースト」ではなく「フレンズ」と言いよどみながら呼ぶ。言葉を濁すイエイヌを見て何かあったことを察するともえちゃん。かなり察しが良い。前回の「イエイヌちゃんはどうしたい？」に引き続きイエイヌに自分で判断するように誘導。

p9 アムールトラ威嚇、尻尾を丸める犬。回想のコマの色を変えているのはわかりやすくていいですね。

p10、p11 イエイヌの意思を確認するともえちゃん。逡巡するも助けることを選択するイエイヌ。しかし積極的ではない。ともえちゃんが助けるから自分も…というような流されているような雰囲気を感じる。

ところでともえちゃん、記憶は曖昧なのにテコの原理を知ってるんですよね。明らかにフレンズとは異なる存在。

p12 助かりたくないアムールトラ。顔を逸らし下唇を噛み締めている。p9は追い払うための威嚇だった。アニメで見せたような、ひたすら暴れまわる存在と明らかに異なり意思を持っていることがわかる。アニメラストの紫のモヤが消えている演出が生きています。

p13 ともえちゃんのセリフはイエイヌに語っているというよりは、ただ自分の思ったことを独白しているように思える。

p14 ともえちゃんの言葉に感じ入るものがあったイエイヌ。それまでの消極的な態度から一転、積極的に助ける方向に。

p15 手を差し伸べるイエイヌ。しかしアムールトラの表情は何かを堪えているに見える。過去を悔いているのだとしたら、優しくされると一番堪える相手がイエイヌだろう。

p16 ちょっと衝撃的なシーン。2度目のイエイヌボッコ。しかしイエイヌを振り払った後のアムールトラの表情には明らかに攻撃の色が見えない。p16最後のコマで出ていた爪も、p17では出ていない。

p17 怒るともえちゃん。でも足が震えている。怒りからというよりは、話せばわかると思っているからこそ出た行動だろう。怒られて驚くアムールトラの表情を見ると、やはり「心」がありビーストとは違う存在だとわかる。

p18 イエイヌのセリフが重い。 4コマ目のともえちゃんの表情が険しいのはなぜか。

p19 イエイヌの手を握るアムールトラの手は大きくて柔らかそう。ともえちゃんがイエイヌの手を取り、イエイヌがアムールトラの手を取る。思いやりのリレー。いい表現ですね！

p20 アムールトラ救出。泥だらけの共同作業。何気にアムールトラの表情はともえちゃんに向ける顔の方が固い。さっき怒られたからだろう。

p21 例の崩れた門が見える。漫画版ではハッキリしない部分があるが、アニメ版を考えると、アムールトラにとって、これほど優しい触れ合いは初めてだろう。

p22、p23、p24 まだ気まずそうなアムールトラ。ともえちゃん最後の一押し。傷を舐めるアムールトラ。お約束ながら非常にわかりやすい謝罪の仕方だろう。

p25 三人とも泥を落として綺麗になってる。何気に服も着替えてますね。一緒にごはんを食べるシーン。白み始める空と日が昇る空を挟むことで時間の経過を表現。

p26 川の字に眠る三人を射す朝日。朝日は生まれ変わりシンボル。あれだけ気まずそうな表情をしていたアムールトラもすっかり打ち解け、三人の関係性が完全に変わったこことがわかる。

P27、p28 旅の誘いを断るアムールトラ。ともえちゃんの表情は少し心配そう。感謝を伝えるアムールトラは黙って二人を抱きしめる。抱きしめ返す二人。今さらですけど、がっつり対格差があるのいいですよね。

P29、p30 北へ向かうアムールトラ。向かう先に何があるのか。目には涙。風に流れる砂煙が丁寧な表現。

p31 タイトル回収。なんとなくですが、ともえちゃんはイエイヌが自信を持てるような褒め方をしている？手前の足跡と奥行きのある絵で〆ることで「二人の旅がまだ続く感」が出てる～。

最後の絵日記ともえちゃんはイエイヌの言う「いいこと」がなんなのかわかっていない。読者はイエイヌの中でともえちゃんがそれだけ大きな存在なのかわかっているが、ぶっちゃけまだ付き合いの浅いともえちゃんは、それが実感を伴って理解できていない？

まとめともえちゃんはイエイヌにとって自分がどれだけ大きな存在なのか理解できていないように思える。1話ラストや2話のセリフを踏まえると、「イエイヌを助けてあげたい」という思いが強い？認識の差や一緒にいる理由の違いは後々響いてきそう。

今回のともえちゃんは察しがよく、テキパキと行動し、イエイヌを導く立場が強く出ていたように思える。2話でもそうだったが、3話ではさらに強くイエイヌに自分で決断するよう導いていたように見えた。今回はともえちゃんの立ち位置やスタンスをちょっと強調したんですかね？

この関係性の変化が今後の物語の展開に響いてくるのでしょうか。

アムールトラがこのまま出番終了ということは（R的に）ないはずなので、北に向かったアムールトラを今後どう絡ませてくるのかも楽しみです。