おととし、山梨県のキャンプ場で行方不明になった女の子の母親をネット上で中傷したとして、名誉毀損の罪に問われた男の裁判で、検察側は「母親を根拠なく中傷する行為は極めて不適切」などとして、懲役1年6か月を求刑しました。
この裁判は、おととし、山梨県のキャンプ場で行方不明になった小倉美咲ちゃん(9)の母親・とも子さん(38)に対し、野上幸雄被告(70)がブログ上で「親が関与し人身売買、臓器売買が真相だろう」などと書き込んだとして名誉毀損の罪に問われたものです。
検察側は25日の裁判で、「行方不明の娘を必死に捜す母親を根拠なく揶揄や中傷する行為は極めて不適切」「公益性は認められない」として、野上被告に懲役1年6か月を求刑しました。
弁護側は「投稿したのは野上被告ではなく、無罪にあたる」とする一方で、「仮に書き込んでいたとしても名誉を傷つけようとする故意はない」として、執行猶予付きの判決を求めました。
小倉美咲ちゃんの母 小倉とも子さん
「投稿を信じて嫌がらせをされたりということがたくさんあったので、罪を認めていただきたかった」
判決は来月17日に言い渡される予定です。(25日18:31)