羽田空港の多目的トイレで出産直後の乳児を殺害し、都内の公園に埋めたとして、殺人と死体遺棄の罪に問われた兵庫県神戸市の無職、北井小由里被告(24)の裁判員裁判で、東京地裁は9月24日、懲役5年の実刑判決を言い渡した。
「2019年11月3日、就活のため上京した北井被告(当時は芦屋大学4年)は、出産したばかりの乳児の喉にトイレットペーパーの塊を詰め込み、両手で首を絞めて殺害。遺体を紙袋に入れたまま空港内のカフェに移動し、アップルパイとスムージーを食べた後、港区内の公園に乳児を埋めて遺棄しました」(法曹記者)
公判で明らかになったのは、子供の父親が名前すら分からない風俗店の客だったこと。検察官の「なぜ風俗の仕事を始めたのか」という質問に、被告は「セクシャアル・マイノリティーの悩みがあった」と述べた。
「自首ってなんですか」と問い返し…
さらに「自分は〝アセクシャル〟という性的な欲求を感じないタイプで、友達の恋愛話などに全く共感できなかった。経験をいっぱいすれば(性行為の)良さが分かるのではないかと思い、大学に入って間もなく風俗の仕事を始めた」と証言した。
「だが、北井被告は風俗で得た高額な報酬で、奔放に暮らしていたようです。店の稼ぎは月10~30万円程度で、友人と一緒にジャニーズの追っ掛けをしていたほか、鼻や二重まぶたの整形手術をしていました」(全国紙社会部記者)
また、北井被告の話には不可解な点が多く、裁判官から「自首を考えなかったのか」と問われた際、「自首ってなんですか」と問い返し、「そんな制度があるなんて知らなかった」と答えた場面もあった。
「強い殺意に基づく執拗かつ惨たらしい犯行」と裁判長が指摘し、判決を言い渡すと、北井被告は無表情で聞いていたという。
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