「prepare」と「prepare for」の意味は似ているようで、そのニュアンスは大きく異なります。
また、類語に「get ready」もあります。
それらの意味と違い、そして使い方を1つずつ見ていこうと思います。
prepare と prepare for の違い
他動詞「prepare」の意味は「~を準備する」。
自動詞「prepare for」の意味は「~に備える」。
などと訳されます。
この違いを簡単に言うと、「それ自体を準備する」のか「それの下準備をする」のかの違いになります。
ちなみに名詞は「preparation(プリパレイション)」で、意味は「準備」になりますが、医療の分野では「調合・調剤」や「調合薬」という意味も持ちます。
次は例文を交えて見てみます。
prepare の意味
「I have to prepare dinner」
この文章は「夕食の準備をしなければならない」です。
これには夕食自体を準備すること、つまり「料理を作る」というニュアンスがあります。
「prepare the report」は「レポートを準備する」。
つまり、「レポートを作成する」というニュアンスになります。
もしこれが「prepare for the report」になった場合。
これは「レポートを作成するための下準備(=レポート作成に必要な資料集めなど)」になります。
prepare for の意味
「I have to prepare for dinner」
この文章は「夕食に備えなければならない」です。
つまり、食材を揃える、手を洗う、テーブルを整えるなど、夕食のための一連の準備です。
外食しに行く場合は、着替える、財布を取ってくるなど、外で食べるための準備になります。
「I need to prepare for breakfast」
この文章は、朝食そのものを準備するのではなく、「朝食のために下ごしらえをする必要がある」になります。
「He stayed up late preparing for the trip」
→彼は旅行の準備で遅くまで起きていた(DUO selectより)。
これは「旅行に行くために必要なものを準備する(揃える)」です。
もしこれが「prepare the trip」なら、旅行そのものの準備、つまり旅行会社や旅行を手配する何かになります。
「I need to prepare for tomorrow's math test」
これは「明日の数学のテストに備える必要がある」です。
つまり、「テスト勉強など、テストに向けた準備をする」になります。
もしこれが、
「I need to prepare tomorrow's math test」
になった場合、「テストそのものを準備する必要がある」です。
つまり、「数学のテスト作成など、テストを行うための準備をする」という意味合いになります。
この違いは以下のような文章が分かりやすいと思います。
The teacher prepares a test.
→先生はテストの準備をする(=テストを実施するための準備をする)。
The student prepares for a test.
→生徒はテストに備える(=テストに向けて勉強などをする)。
以上のように、
「そのものを準備」する場合は「prepare」。
「それに向けた準備」をする場合は「prepare for」。
このようなニュアンスの違いがあります。
prepare と get ready の違いと使い方
似たような言葉に「get ready」があります。
この違いは単純で、「prepare」よりもカジュアルなのが「get ready」です。
ただし、使われる形が少し異なるので注意が必要です。
言い換える場合は、
「prepare ~」=「get ~ ready」
「prepare for ~」=「get ready for ~」
となります。
例えば、
「I have to prepare dinner」
↓
「I have to get dinner ready」
「I have to prepare for dinner」
↓
「I have to get ready for dinner」
となります。
まとめ
・「prepare」はそのものの準備
・「prepare for」はそれに向けた準備(下準備)
・「get ready」は「prepare」のくだけた表現
・「prepare ~」=「get ~ ready」
・「prepare for ~」=「get ready for ~」