カジュアルダイニング&スポーツバーの「フーターズ(HOOTERS)」。アメリカ各地の店舗で働く女性スタッフたちが、会社が新たに用意した制服のショートパンツが「短すぎる」と批判する動画を、TikTokに次々と投稿した。
フーターズに行ったことがない人のために、これまでの制服をご紹介しておくと…
ショートパンツはすでに十分短いと言っていい。
そして、今回問題になった新しいショートパンツがこちら。
10月11日、フーターズで働くスタッフの一人がTikTok動画を投稿。店から支給された新しいショートパンツを紹介した。
新しい制服は、まずアメリカ・テキサス州の店舗で導入されたあと、全米の店舗で順次取り入れていく計画だった。
動画は1650万回以上再生され、6000件以上のコメントがついた。各地のフーターズで働くスタッフのほか、制服の新デザインに憤慨する一般の人も含まれている。
「このショーパンのせいで6月に仕事をやめた。他の子たちはどうして平気なの」
「『嫌ならやめれば?』って言うけど、あんなショーパンが制服になったことに対して声をあげていいと思う。ほとんど下着じゃん」
その後、他のスタッフも動画も多数投稿。ショートパンツについてそれぞれの思いを発信した。ジョージア州のレクシウスさん(23)もその一人だ。
レクシウスさんは、「(フーターズのマネジャーの)説明では、新しいショートパンツはハイウェストのビキニみたいな感じだ、と言っていた。でも見てのとおり、実際は違った」とBuzzFeedに語った。
「最初は、ハイウェストならかわいいだろうなと思っていた。でも次の日、仕事に行って実際に手にしてみたら、これじゃ(露出度が高すぎて)お尻が全然覆えないと感じた」
レクシウスさんはアトランタの店舗で働く仲間たちと、新デザインのショートパンツの下にはどんな下着をはくべきかを考えたという。これまではいていたショートパンツとタイツでも、「指定の下着をはかないといけなかった」からだ。
「タイツと合わせても問題があった。ショートパンツの足ぐりのカットのせいで、後ろから見るとお尻が出てしまう」
レクシウスさん自身は、このショートパンツを嫌いでも好きでもなく、複雑な気持ちだという。動画を投稿して中でも一番不満だったのは、ネット上の議論で目にした性差別的なコメントだった。
「『そういう服装に同意して仕事してるんだろ』というコメントがたくさんあった。でも私たちはこの制服に同意して雇われてるわけではない」
ネット上で抗議の声が寄せられたことを受け、フーターズは10月17日、新制服に関する方針を撤回。
従業員が従来の制服と新しい制服から「自分の身体とイメージに合うほうのショートパンツを選べる」とした。
しかしレクシウスさんは翌日、アトランタにある勤務先の店舗で、会社がソーシャルメディア利用について新たな規定を導入するとマネジャーから聞かされたという。
「職場のトイレや休憩室で動画の撮影を禁じ、バー内でも動画や写真の撮影を禁じる」というものだ。
「フーターズの店舗以外の場所で、制服を着て動画や写真を撮るのもだめだと言われた」とレクシウスさん。
レクシウスさんのマネジャーはさらに、新しいショートパンツ姿で投稿した最初の動画をTikTokから削除するよう指示した。
「汚い言葉づかい」が含まれること、「お尻を揺らすような動きをしている」ことが理由だという。
レクシウスさんは個人的な見解を次のように述べた。
「今フーターズで働く子は、新しい世代の子たちが多いと思う。お尻というパーツに注目が集まるのも、最近の流れ。フーターズはそれに乗ろうとして、間違った方向へ行ってしまった気がする」
BuzzFeedはフーターズの新しいソーシャルメディアポリシーを確認し、同社にコメントを求めている。返答があり次第追記する。
この記事は英語から翻訳・編集しました。 翻訳:石垣賀子 / 編集:BuzzFeed Japan
コメント2件·