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カテゴリ:エッセイ
空を見上げて、「なあんだ、昨日より天気悪いじゃん、ちぇっ!」と舌打ちしながらも、今日も「願立剣術物語」を眺めています。
「付けの身という事。敵の太刀に付かんとして付かず。付かずまじきと思って付かず、ただ我が心なり。」 なんかややこしい話になりそうだ。 何なに・・・・??? 付け身という事がある。敵の太刀に貼りつこうとして貼りつかず、貼りつかないようにしようと思っても貼りついてしまう。これは自分の心持ち次第である。 時代劇とか見ると割とありますね。「鍔迫り合い」。 これって鍔迫り合いの話かな? それとも相手の刀身にこちらの刀身を貼り付けるということかな? もつれあう感じかな? 「離れず、たしかに付ける事肝要なり。」 偶然そうなるのではなく、意図的にしっかりと貼り付け!ということか。 しかし、こうなると車とか車輪のイメージと離れてしまうような・・・・。 「敵、ひしとして著さんと求め、必ず離るることわりぞ。敵にひしと太刀を押さえられ、それに取りつく心の道をうしない、敵の道に取り付く。」 敵にしっかりと貼りつこうとすれば、必ず敵は離れていく。逆に敵に太刀を押さえつけられ、こちらが貼りつこうとしているのにもかかわらず、相手に貼りつかれてしまう。 「かしこを求め、かしこを外れ、うろたえ、とつめき、迷いまわる事、教えの我が道、著わさずの故なり。」 貼りつこうとしても、貼り付けず、ああでもなくこうでもないと迷い、うろたえるのは私の教えがわかっていないからだ。 かなり切れてます。 「古語に、須らく曳き離れるべからず、離れるは道にあらず。」 ここで結論。 昔の人は言った。引いて離れるな。離れるのは道にさからうことだ。 とにかく進めってことだと思う。 進みながら貼りつけば離れない。 引いたり押したりするから離れる。 押しながら貼りつけば離れない。 相手の身体に貼りつきながら押していけ。 相手が止まったら押し包め。 さらに貼りつきながら押していけ。 実際の斬りあいの中から生まれてきた言葉だと思う。 時代劇の殺陣のように、キン、キン、バサッではなく、貼りついて押しきれ。 まさに古(いにしえ)の剣客の生の声だと思う。
Last updated
2021.11.18 15:02:15
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