自分の叔母でもある学園長の言葉に、沙也加は息が止まる程驚いた。

沙也加「そんな、叔母様っ!
浣腸なんて恥ずかしすぎますっ
先ほどのお仕置きを受けますから!」
と悲痛な声で、反論した。

学園長「沙也加、恥ずかしいのはあなたの言動でしょ?
それに反省しているなら一々口答えしない。
しっかり受け止めて素直になりなさい。
罰は増えて然るべしです。」

沙也加は、目の前が真っ暗になった。
『私が…この私が、皆の前で浣腸?
中学で全国優勝校のキャプテンの私が…?』

しかし、叔母には逆らえない。
また駄々をこねたとこで、より惨めな目に遭うことだろう。


沙也加は、格下なのにリーダーに選ばれた美紀への激しい嫉妬が渦巻いていた。

監督やキャプテンに何故か愛されているのも気に入らない。
そして今回の自分の奇禍も、美紀が笑われたくらいで泣き喚いたことが原因と考えている。
その美紀は、自分の情けない姿を快げに見ると思うと、改めて敵愾心を強めずにはいられない。


沙也加「分かりました…」
が、彼女は、心とは裏腹に神妙な態度で返事をした。

学園長「では室家、後は頼みますよ。
厳しく躾てやって。

私は小用があるから失礼するわ。」

室家「分かりました。
ありがとうございます。」

学園長は小用と言っていたが、やはり可愛い姪がお仕置きされるのを見るに忍びなかったのだろう、沈痛な顔で部室を後にする。

室家「では鳴海、服を脱ぎなさい。」
と穏やかに命ずる。

鳴海は深呼吸をすると静かに服を脱ぎ始めた。

これで二度目の脱衣だが、状況は大いに異なる。
先ほどは里香と優美が一緒だったし、お仕置きも一部免除されていた。
ところが今回は衆人環視の中、一人全裸になり浣腸される。
お仕置きもお尻を叩かれる毎に「鳴海沙也加のお尻、ごめんなさい」と反省の言葉を言わなければならない。

鳴海は余りにも屈辱的な状況の中で、絶対泣くまいと胸に刻んだ。
涙するのは、余計惨めに映るからである。

三年生が簡易ベットを運んできた。
それと同時に中身の入ったガラス製の浣腸器も用意された。

室家「鳴海、お前の言いたいことは分かってる。

何故私がリーダーに選ばれなかったと思っているんだろう?
確かにお前は全国優勝校のキャプテンだが、名門故にチームメイトにも恵まれていた。

しかし美紀は、全国大会初出場の無名校を三位まで導いた。」

沙也加の、ショーツにかけた手が震える。

室家「決してお前を軽んじているわけではない。

ただ美紀の方が、よりチームを引っ張っていけると思ったからだ。

…分かってくれよ。」

室家の心を見透かしたような言葉に、沙也加は一筋の涙を走らせた。

それは悔し涙とも後悔の涙ともとれた。

慌てて涙を拭い、最後の一枚を足から抜いた。

沙也加は、部員全員の見つめる中、一糸纏わぬ裸身で直立の姿勢をとる。

形よいお椀型の胸は程よい大きさで、その先端には薄桃色の突起物が上を向いてる。
流れるようなラインのウエストの下部には、まだ薄い茂みに覆われた縦筋がはっきりと見てとれた。

想像を絶する羞恥であろうが、鳴海は必死に平静さを装った。

室家「では、ベットへ上がって。
両手、両膝をついてお尻は皆へ向ける。
そう、足も開いて。」

鳴海はキュッと口を結んで指示に従う。

まだ15歳の美少女がベットの上で四つん這いの姿勢をとる。
丸みを帯びた白い双臀から、可憐な菊座、少女のような淫裂まで余すとこなく晒した。

智恵は、室家に促され、浣腸器を手に沙也加へと歩みよる。
そして一旦浣腸器を沙也加の傍らに置き、左手でお尻を開き、ウエットティッシュで肛門をキレイに拭いた。

「んんっ」
お尻の穴に走る感触に、沙也加は、ぶるっと震える。

智恵「気持ち悪いだろうけど我慢する。」
ピシャリと沙也加のお尻を叩くと、浣腸器を手に取り、先程の要領でガラスの先端を肛門へ差し込む。

「うぅっ、はぁん」
沙也加は、眉間にシワを寄せ、切なく声を上げる。
その後訪れる違和感の侵入に、頭をベットにつけて声を上げないよう必死に堪える。

浣腸が終わると智恵は、沙也加のお尻の穴にガーゼで栓をする。

室家「五分間我慢しろ。」

かなり薄めた浣腸液だが、経験の無い沙也加には効果絶大である。
二分も経たないうちに、苦悶の額には玉の汗が浮かぶ。

体をくの字に曲げて必死に堪える沙也加に、智恵が優しく励ます。
「沙也加、苦しいだろうけど頑張って。
あと一分。」


沙也加にとっては、何時間にも思えた五分間が経過した。
智恵は、彼女にガウンを羽織らせ、トイレへと向かう。


数分後、沙也加は智恵に抱えられるように戻ってきた。
身体を小刻みに震わし、顔色は恥辱により、真っ赤であった。

室家「ではお尻叩きに移る。」

ガウンを脱がされ、束の間隠すことが出来た裸身が再び露わになる。

そして屈辱に震えながら、沙也加はゆっくり前屈の姿勢をとる。

「沙也加、お尻叩き、しっかり受け止めろ。」
室家は、彼女を名前で呼んだ。
これは室家の癖で、ある程度彼女が認めた者は名前で呼ばれるようになる。

思春期の女子にとって辛すぎる浣腸のお仕置きを、涙見せずに受けた根性を評価したのだろう。


パドルを持った一人目が大きく振りかぶる。

バァン!!

突き出された沙也加のお尻が、波をうったように歪む。

沙也加「っつ、鳴海沙也加のお尻、ごめんなさいっ!」

バァン!!

沙也加「な、鳴海沙也加のお尻、ごめんなさい!」

沙也加は、美紀同様、幼い頃より殆ど叱られた事は無い。
まして体罰は皆無であったろう。
しかし涙することなく、必死で声を出す。

次々と容赦なくお尻を叩かれるが、反省の言葉を言いながらお仕置きを受ける沙也加に、上級生からも励ましの声が出る。

「沙也加、頑張れ。」

バァン!!

「鳴海‥沙也加、のお尻、ごめんなさいっ」

美紀は、沙也加のお仕置きに胸が熱くなった。
そして、彼女の根性に比べ、自分を不甲斐なく思った。

美紀「沙也加ちゃん、頑張って!」

その言葉に一年生たちも、沙也加に励ましを送る。

二年生が終わる頃には、鳴海の尻振りダンスも激しくなるが、依然涙は見せずに反省の声を出す。
持ち前のプライドの高さによるものだろうが、驚嘆すべき精神力である。

お仕置きが一年生に代わり、暫くすると沙也加にも変化が訪れた。

バァン!!

沙也加「グスッ、な鳴海‥沙也加‥グスッ‥のお尻、ご、ごめんなさい…グスッ」

やはり同級生からのお仕置きに、耐え難い屈辱を感じるのだろう。
声も鼻声となり、すすり泣きが始まった。

バァン!!

沙也加「ううっ、ヒック、鳴海‥グスッ、沙也加のお尻‥ヒック、ごめんなさい…」

一年生たちも、励まし励まし叩く。

そして智恵の番がきた。
「沙也加、あと少しだ!
頑張れ!」

続く彩、
「沙也加、よく頑張ったな、見直したよ!」

最後に美紀、
「沙也加ちゃん、これで最後よ!」

バァン!!

沙也加「あうっ、な、鳴海‥沙也加の‥ヒック、お尻‥ヒック、ごめんなさいっ‥ヒック‥」

美紀は終わるやいなや、パドルを投げ捨てて急いで沙也加を抱きかかえた。

彼女は、誰かが抱きしめてくれた事に安堵の吐息を漏らす。

『沙也加ちゃん、頑張って!』

沙也加は、混濁した意識の中、お尻に走る衝撃の合間に自分を励ます声を聞いた。

部員全員からのパドル打ち。
その過酷なお仕置きが終わった事に意識もハッキリしてきた。

『美紀の声だった…でも何故?』

ふと正気に戻ると、全裸の自分を支えている顔が見えた。

沙也加「!」

そこには涙を浮かべ、心配そうに自分を見つめている美紀がいた。

沙也加「何で?…私、あんたが嫌いなのよ…
あんたも私が嫌いでしょ…

…なのに何であんたがそんな顔するの?」

彼女の呟きは、美紀にしか聞こえない。
沙也加は、返事を待たずに美紀を振り解こうとしたが、お尻の痛みで体に力が入らない。

美紀「沙也加ちゃん…」

沙也加「あんたの世話にはならな…」

美紀の頬を伝う涙に、沙也加は思わず言葉を止めた。

美紀「嫌いな訳ないじゃない…

今日から全国優勝目指して一緒にやってく仲間なんだから。」

沙也加は、美紀の涙と言葉に、心の氷が急速に溶けていくのを感じた。

沙也加「美紀…」

美紀の涙が、沙也加の手の甲へ落ちた。

沙也加『…温かい…』

沙也加の心を美紀の優しさが満たした。
込み上げてくる感情を押さえるように横を向き、
「早く薬を塗ってよ。
そして呼び捨てでいい。」
と、呟いた。

美紀は笑顔に戻って、
「うん、沙也加。」
と頷く。

沙也加「下手なトス上げたら許さないから…」

美紀「分かった!頑張るよ。」

沙也加なりの仲直りの言葉だったのだろう、そして美紀に体を預けて衝立の方へ歩き出す。



その後、室家から寮の部屋割りの説明があった。
学園の敷地内の寮で、各二、三人部屋。
上級生と一年生が一組となる。
沙也加は彩と、美紀はリーダー教育を受ける意味で智恵と同室になる。

これは一年生を上級生が私生活まで監督する目的がある。
当然、生活態度が悪いと個別でお仕置きがある。

美紀は智恵と同室になったことに嬉しさを噛みしめていた。
室家の横に立ってる智恵に笑顔を送る。
智恵も気づいて美紀に微笑み返す。


室家「では昼食後に寮監の武田さんから、寮生活での話がある。
後は各自決められた部屋へ入って上級生から話を聞くように。
では解散!」


それぞれが部室から寮へと移動を開始する。
美紀は里香、優美、そして沙也加と一緒に歩いていく。

室家はその後ろ姿に満足そうな笑みで見送り、四月のよく晴れた空を見上げた。


入学式から3カ月が経った初夏。
あれから美紀たちも学園生活に馴染んだようだ。

入部から一週間の間に、一年生たちは全員、お尻叩きのお仕置きを経験した。
公開お仕置きもあれば同室の上級生から、と人それぞれではあるが。

あれからは沙也加も、美紀をすっかり認めていた。
そして今では美紀のよき協力者として一年生をまとめる努力を惜しまない。
その沙也加でさえ、同室の木下彩から半月に一度はお仕置きされている。
優美も同様、里香に至っては週二、三回である。

それほどこの学園のバレー部は厳しいのである。

そして美紀は益々、智恵に惹かれていた。

責任感の強い美紀が、頑張り過ぎて熱を出し、寝込んだ時も親身に看病してくれた。
自分の時間を割いて勉強をみてくれたし、個人的な相談ものってくれた。
またリーダーとしての重圧で悩んでいるときも、常に励ましてくれる。
何より美紀を実の妹みたいに可愛がってくれる。

本当に姉のような智恵の存在だが、一つだけ美紀には小さな不満がある。

優しすぎてお仕置きをしてくれないことだ。

無論、美紀はお尻叩きのお仕置きは嫌いである。
恥ずかしくて惨めな気持ちになってくる。
公開お仕置きに至っては、晒し者になった気分だろう。

ところが、個別での膝の上でのお仕置きは、愛情あるお尻叩きと感じるのである。
美紀の場合は、智恵限定で膝の上でのお仕置きに憧れていた。

といってワザとお仕置きを受けるような事はしたくなかった。
智恵の手を煩わせたく無いのもあるし、何より期待を裏切るような真似は出来ない。

そんなある日、美紀はある決意を胸に智恵に話かけた。


部屋で小説読んでる智恵に、
美紀「智恵先輩…ちょっといいですか?」
と、そっと訊ねる。

智恵「ん?どうした美紀。」

美紀「智恵先輩…美紀に優しすぎますね‥?
…お仕置きもないし…」
やや頬を赤らめて、たどたどしく話す。

智恵はその質問にキョトンとしたが、微笑むと、
「美紀が素直でキチンとしてるからな。
それに一生懸命頑張っているから、お仕置きする必要がないんだよ。

あと私的に可愛い妹みたいに思えるんだ。

…でも何で?」
と、問い返した。

美紀「美紀も智恵先輩の事、凄く尊敬してます。
…そして凄く好きです。」
智恵の言葉に、どぎまぎしながら返す。


智恵「ありがとう、嬉しいよ。」
と答えたが、美紀が何を言いたいのか分からない。

一方、美紀は緊張した面持ちで、更に頬を染めている。
言いにくいのか、口をパクパクさせて表情も落ち着かない。

智恵は小説を閉じて立ち上がると、美紀を心配そうに見つめる。
美紀の様子に異常を感じたのだろう。
「どうしたの?
いいから落ち着いて話しなよ。」

美紀は智恵の優しい問いに、俯きながら答える。
「…おき、してほしいんです…」

智恵「え?何を?」

美紀「…お仕置きして欲しいんです…」

智恵「えっ?お仕置き!?」

美紀は、耳朶まで真っ赤になるとコクリと頷いた。

智恵は美紀の言葉に驚き、
「どうして?

…何かやったの?」
と、不安そうに訊ねた。

美紀は、俯いたまま首を振ると、自分の正直な気持ちを話した。
そして最後に、
「…美紀が悪い子にならないよう、お尻叩きのお仕置きお願いします…」
と恥ずかしがりながら呟いた。

智恵「そっか…
美紀は私のこと、そんなに好いてくれてたんだ…」

先ほど凄く好きと呼ばれたことがハッキリと浮かぶ。
智恵は美紀が愛おしくて堪らなくなった。
お仕置きは嫌いだけど、智恵からのお尻叩きだけは受けたい、と言っているのも健気で可愛く思う。


智恵は美紀の頭を優しく撫でた。
入部日からの智恵の行為だが、これは彼女が気に入った後輩にやる癖である。

智恵「じゃあ、美紀が悪い子にならないよう、智恵お姉さんがお仕置きしてあげるね。
そのままでいいから、膝の上においで。」

7月ということもあり、美紀は短パンにTシャツ姿だ。
「はい‥」
返事をして智恵の膝の上に身を預ける。
智恵も同じ軽装であるため、素肌が触れ合う。
美紀は、智恵の体温を直に感じて、激しくときめいた。

それは智恵も同じである。
美紀の胸の膨らみ、お腹、素足の感触に、自分でも驚く程興奮していた。

ぱんっ!

短パンの上に、智恵の平手が打ちおろされる。

「あぁんっ」
一発叩かれただけなのに、美紀はお尻を大きく震わした。

ぱんっ!

美紀「うぅんっ!」

智恵は、美紀の可愛い反応に、自分の体温の上昇を感じた。

そして数発叩いたとこで、ゆっくり短パンを膝まで下ろす。
美紀の、白いショーツに包まれた丸いお尻が現れた。

智恵の視線で美紀を見ると、首筋も朱くして、震えているのが分かる。

振りかぶって、美紀のお尻を打つ。

ぱぁん!

美紀「ああんっ!」

切なげに声を上げる美紀に、湧き上がる興奮を必死に自制しながら智恵は右手を振る。


ひとしきり叩き、
「今まではウォーミングアップ、これからが本番だよ。

美紀、いいね?」
と、確認するかのように訊ねた。

美紀「はい、智恵お姉さん。

…美紀のお尻にたくさんお仕置きしてください。」

智恵は、その言葉に満足そうな笑みを浮かべ、美紀のショーツに手をかけて、ゆっくり膝下までおろす。

美紀「んんっ!」
お尻にひやりとした外気が当たり、お尻を丸出しにされたことに羞恥の声がでる。

白く美しい曲線は、ほんのり桜色がさしている。
美紀は、自分の鼓動が高まるのを、智恵に悟られるのではないかと、体を動かそうとする。

「ほらほら、美紀、そんなに動かないの。
暴れたりして、悪い子ねぇ。」
智恵はそう言うと、左手で美紀の上半身を持ち上げるように固定した。
自然、美紀の右の胸を鷲掴みするような形となる。

智恵と美紀は、お互いときめくような興奮に駆られた。

気を取り直して智恵は、Tシャツをブラのあたりまで捲り、ずり落ちないよう、自分の左手と、美紀の背中に挟み込んだ。

智恵「じゃ、いくよ!」

パチーン!

美紀「あつっ!」

美紀はお尻に走る痛みと共に、身体の芯が熱くなって痺れたような感覚を味わった。

パチーン!

美紀「あっ、あぁんっ」

叩く智恵も今までと違った心の動きに、気持ちが昂ぶってくる。
打擲は激しさを増した。

パチーン!

美紀「いっ、いたぃ…」

パチーン!

美紀「うぅっ、…ごめんなさいっ…」

パチーン!

美紀「あぁっ、ち、智恵お姉さんっ…」

女性とはいえ、智恵はバレーボールで全国屈指のエースアタッカーだ。
鍛え抜いた右手の打擲は半端ではない。
が、美紀は身を捩りつつも、素直にお尻にそれを受ける。
やがて美紀の声に涙が混じる。

パチーン!

美紀「うっ、ヒック…ごめんなさい…」

パチーン!

美紀「あぁっ、…智恵お姉さん…ヒック、ご、ごめんなさいぃっ」

その後も更にお仕置きは続く。
すでに美紀のお尻は真紅に染まっていた。

パチーン!

美紀「あっぐ、ご、ごめんなさいっ、ごめんなさいっ…」

バチーン!

美紀「智恵お姉さんっ、ごめんなさいぃっ…」

パチーン!

美紀「ヒック、ち、智恵お姉さんっ、ヒック、痛いよぅ~」

バチーン!

美紀「ごめんなさいぃっ、ヒック、うわあぁぁぁんっ」

大きく泣きだした美紀を見て、智恵は我に返った。
「美紀、ごめんねっ!
ちょっとやりすぎたっ、
ホント、ごめんねっ!」

慌てて抱え起こすと、優しく抱き締める。

美紀は泣きじゃくっていたが、智恵に抱かれることに安らぎを感じたか、すぐに泣き止んだ。

しばらくして智恵に、
「…智恵お姉さん…

お仕置き、ありがとうございました…
…また美紀が悪い子になりそうな時は、お尻叩きのお仕置き、お願いしますね…」
と、恥ずかしそうに微笑んだ。

泣き顔を綻ばせた美紀に、智恵は例えようのない愛おしさを感じた。

美紀を強く抱き締め、頬へ軽くキスをした。
そして、
「お姉さんって呼ぶのは二人の時だけだよ。」
と微笑む。

美紀は智恵にキスされると、恥ずかしそうに智恵の胸に顔を埋める。
「はい、分かってます。」

その表情は、幸せそうな笑みを浮かべていた。




それからは二人は、以前にも増して仲良くなった。
端から見ても、単なる先輩後輩の関係とは思えない。

しかし、その光景を心由としない連中がいる。

全国レベルのバレー部のエースでキャプテン、長身で凛々しい顔立ち、そして性格も穏やかで優しい宮村智恵には、熱狂的な同性のファンがバレー部部員、部員以外にも多数存在する。

当然、美紀はそれらの嫉妬を一身に受けることとなる。