私立三和学園。


全国でも有数のスポーツ名門校である。

生徒数、約650名。

学園に存在するクラブの殆どが、県代表クラスであり、中でも女子バレー部は全国レベルで、常に優勝候補と目されている。

またスポーツ名門校でありながら、学力レベルも高く、世間でも評判でもある。

そしてもう一つ、この学園の特徴が、健全な精神を育成するを謳い文句にした、体罰ありのスパルタ式教育方針である。

入学については、『生徒は学園の方針には従い、親族は一切これに干渉しない』旨の誓約書に親の同意を得て提出しなければならない。

それでも毎年数多くの入学希望があるのは、三和学園卒というだけで多くの優良企業に就職が容易だからである。
また、それぞれの実業団からも引く手あまたな為であろう。

当然、教師や監督にも厳しすぎる採用試験があり、指導者の人間性も重要視されている。

学園の敷地内及び周辺は寮が存在し、全国からスカウトした特待生や、近県からの生徒が生活している。

特待生は学費免除の待遇があり、一般の生徒と見分け易いように、制服の襟にバッチをつけていた。

そして今年4月入学式当日、ブレザーの制服にバッチをつけた一人の女子生徒が、昨日仮入室した敷地内の寮から姿を現した。


彼女は『立花美紀』
女子バレー部の特待生である。

ストレートのショートカットに、勝ち気がちな大きな瞳。
小さく筋の通った鼻。
意志の強さを表すなめらかでキュッと引き締まった口元。
端正な顔立ちに愛らしい笑顔は、誰が見ても美少女と呼ぶに相応しい。
また、スラッと伸びた足や肌は眩しい白さを誇る。
身体は160センチそこそこで、バレー選手としては低い方だろう。

ポジションはセッター。
中学時代は、キャプテンとしてチームを牽引し、全国大会で三位入賞を果たした。

優しく素直で責任感が強く、また、虚偽や手抜きが嫌いな性格から、中学時代はチームメイトから絶大な信頼を得ていた。

入学式。
式場は第一体育館。

学園長は五十代の女性で、見るからに厳格そうな感じである。

学園長「皆さん、当学園へようこそ。

既に入学案内を読まれたことと思いますが、当学園には厳しい規則があり、また罰則があります。
これは皆さんの将来を思っての当学園の教育方針であり、しきたりでもあります。

くれぐれも規則を守れない、悪い生徒にならないよう申し上げておきます。

私は、皆さんが当学園で大いに学び、将来の夢へと進まれることを心から熱望するものです。

改めて皆さん、当学園の入学おめでとうございます!」

パチパチパチパチ

居並ぶ教師の、新入生を歓迎する拍手が体育館に響く。

入学式が済むと各クラスで担任からの挨拶がある。

美紀のクラスは二組。
教室に入ると男子生徒が、美紀の容姿に目を見張る。
美紀は周囲の視線に、はにかみながら席に着く。

担任はまだ若い女性で
『谷口典子』といった。

優しげな印象だが、三和学園の先生らしく、言動もハキハキしていて態度も堂々としている。

谷口「この学園では校内、寮に限らず規則破りは寮の懲罰室、生徒指導室、学園長室で、反省のお仕置きを受けることになります。
規則は常識的なことばかりなので、皆さんしっかり守ってくださいね。

それから、クラブ活動の方も厳しい部がありますが、それは各自所属するクラブの監督からお話があると思います。

では皆さん、一年間宜しくお願いしますね。」

二組生徒一同
『宜しくお願いします』

挨拶が済むと解散となり、美紀はいそいそとバレー部部室へと足を運んだ。
入学早々ではあるが、入部歓迎会と説明会を伴ったミーティングがあるからだ。

美紀は第二校舎を出ると、第二体育館の方へ向かった。

学園敷地内を説明すると、南に正門があり、あと東西にそれぞれ通学用の門がある。
正門から百メートルほどに第一校舎(学園長室、職員室、図書室、保健室、三年生のクラス)がある。
正門から第一校舎までの通路の東側は、女子バレー部の寮があり、西側は駐車場と第一体育館、剣柔道場。
そのさらに西側にグランドやテニスコート、プールがある。
第一校舎の北側、中庭を挟んで第二校舎(一年生、二年生のクラス)があり、そのさらに北側に第二体育館と、体育館の東正面入り口付近に二階建ての建物がある。

女子バレー部の、部室はその建物にあった。
他に、女子バスケット部と新体操部の部室がある。

女子バレー部の部室は、一階フロア全部で、かなりの広さを誇る。
フロアは更衣室、監督室、ミーティングなど行う部室に仕切られている。

部室は南にドアがあり、東西に長い。
東を正面とし、西側の壁際には、簡易ベッドと折りたたみのイスなどを置ける収納スペースがある。
北側は窓であり、窓の外は空き地を挟んで学園の内外を示すフェンスが見える。

部室には今日のミーティングの為のイスが並べられている。
東正面から、一年生、二年生、三年生と並ぶ。

美紀は、上級生達に元気よく挨拶をすると、三年生の指示で最前列へと座る。

美紀が席について十分ほどで、全部員が揃った。

三年生13人
二年生11人
新入生29人

三年生の一人が、監督に全員揃った旨を報告に、部室を出る。

しばらくすると先ほどの三年生と、二人の女性が部室に入ってきた。
バレー部監督の『室家益代』と、三年生キャプテンの『宮村智恵』の二人である。


室家は175センチの長身と、引き締まった筋肉質の体躯で、見るからに威圧感が漂う。
年齢は四十。
学園長の信望厚く、学園のOBでもある。

智恵は、181センチ、バレー部の大黒柱である。
選手としてもさることながら、統率力もずば抜けていた。
切れ長の瞳は知的な印象を、凛々しい端正な顔は、宝塚的な雰囲気を醸し出していた。
また、性格も穏やかで優しく、一部の同性から熱狂的な支持を受けていた。


室家「私は監督の室家益代。
新入生、あなた達を歓迎するわ。」

続いてトレーニングウェア姿の智恵。
「キャプテンの宮村智恵です。
新入生の皆さん、入部おめでとう。
心より歓迎しますね。」

二人の挨拶に一年生達は深々とお辞儀をする。

そして、三年生、二年生、新入生の順で自己紹介があった。

美紀は最後に自己紹介をする。
美紀「城東中学から来ました、立花美紀です。
監督、先輩方、新入生の皆さん、宜しくお願いします。」

室家「そしたら立花美紀、こちらへ。」

美紀「え?は、はいっ!」

美紀は室家の隣へ出る。

室家は美紀を横に、
「一年生、よく聞け。
この立花美紀に一年生の代表としてリーダーをやってもらう。

リーダーがどういった立場であるかは、これから説明する。

先ずお前達も充分知ってると思うが、当学園は違反者には尻叩きのお仕置きがある。
我がバレー部も然り。
そこでリーダーに選ばれた者は、その学年での違反者をお仕置きする権利を与えている。」
と宣言した。

一年生達は驚愕した。
中には怪訝な顔の生徒もいる。
少なくとも、そのルールは歓迎されているようではない。

室家「そして一年生とはいえ、バレー部の方針会議にも参加してもらう。
早い話、私の代理として一年生を監督する。」

美紀を振り返り、
「美紀、しっかりやれよ。」
と励ます。

美紀は突然の事に戸惑っていたが、監督の自分に対する期待に感激した。
「はいっ、ありがとうございます!
頑張りますっ!」

室家「よし、皆の見本になるように。」

美紀「はいっ!」

室家「ではバレー部のお仕置きと伝統を説明する。

美紀、スカートとショーツを脱いで前屈の姿勢をとれ。」

美紀「えっ!?」
今度は美紀が驚く番であった。

室家「我がバレー部には罪の重さにより三段階のお仕置きがある。

そして新入生に最初にバレー部のしきたりを知ってもらう為、先ず一年生リーダーがお仕置きを体験してもらう伝統がある。」

美紀の顔からは笑顔が消え、今にも泣き出さんばかりである。

室家は美紀の様子から詳しく付け加えた。
「これは新入生の気を引き締める意味と、お仕置きする立場のリーダーがその厳しさを身をもって知って措くべきとの意味を持つ。」

美紀は室家の説明は理解出来たものの、全部員の前でお仕置きされることに強い抵抗を感じた。

確かにお仕置きという体罰があることを承知で三和学園に入ったのであるが、何の落ち度もなく叩かれることに激しい屈辱と羞恥を感じずにはいられない。

或いは学園の体罰を軽視していたかも知れない。
今まで叱られることなく、周囲から羨望されながら順風満帆に過ごしてきた美紀には、体罰はピンとこなかったのもあるだろう。

室家は美紀の躊躇に、
「美紀、お前一人の事ではない。
新入生の代表としてだ。
分かるか?」
と、優しく諭す。

室家が一年生を見渡したのにつられて、美紀も居並ぶ同級生達に目を向ける。
美紀がハッとしたのは、明らかに好奇な視線を向けてる者がいたからだ。
中には露骨に笑みを浮かべてる者も見えた。


美紀の躊躇は、拒絶に変わる。
「いやっ、嫌です!
そんなこと出来ません!」

室家の眉間に針が立ち、何か怒鳴ろうとする瞬間、そばに居た智恵が間に入り、美紀を優しく説得する。

しかし美紀は俯いたまま、唇を噛んでいる
そして時折、一年生達の方へ視線を走らせる

美紀の視線の意味を察した智恵は、
「分かった。
そしたら私が美紀の代わりに受けるね。

だから、安心して。」
と、彼女の頭を撫でた。

美紀は、その言葉に驚いて智恵を見つめる。

智恵は、室家に向き直る。
「監督、お願いがあります。」

室家が、不機嫌そうに答えた。
「何だ?」

智恵「美紀の代わりに私がお仕置きを受けます。」

「なにぃ、お前は何を…」
怒りを露わにした室家に智恵は被せるように、
「お願いします!」
と頭を下げた。

智恵の真剣な眼差しに、室家は、大きく溜め息をついた。
「いいだろう、智恵、お仕置き受ける準備をしろ。」

智恵「ありがとうございます。」
室家に頭を下げると、部員に背を向け、トレーニングウェアのズボンを脱ぎだした。

室家「ではお仕置きの中で一番軽いお仕置きAを説明する。
前屈の姿勢でお尻は出す。
回数は一年生で十から二十、二年生で三十から四十、三年生で五十から六十、私が平手で叩く!
対象は部員全員、規則を一つでも破った者だ!」

智恵は、お仕置きの作法どおり下半身裸になった。
鍛え上げた長い足は美しく、やや大きめのお尻はキュッと引き締まっている。

そして足を開き前屈の姿勢をとる。
智恵の、大きなお尻と恥所も全部員に晒される。

智恵の表情は、部員からは窺い知ることが出来ないが、紅くなった耳朶がその羞恥を物語る。

美紀は、思わぬ展開に混乱して呆然としていた。

室家「智恵、お前はキャプテンということもあり、上限の六十!
そして伝統を曲げた罪で二十追加!
あわせて八十受けろ!」

智恵「はい、宮村智恵のお尻にお仕置きお願いします!」

室家「一年生、お仕置きを受ける時は、このようにお願いし、叩かれる度に数と感謝の言葉を言え!
数え間違い、声が小さい場合はやり直し!
分かったか!」

一年生達は室家の剣幕に震え上がった。
『はいっ』
と答える。

室家は、智恵の左隣に立つと、大きく右手を振りかぶり、思い切りお尻に打ちつけた。

パチーン!

「一、宮村智恵のお尻にお仕置き、ありがとうございます。」

大柄で筋肉質な室家のフルスイングであったが、智恵は微動だにしない。
しかし、白いお尻にくっきりと紅く手形が浮き上がる。

パチーン!

「二、宮村智恵のお尻にお仕置き、ありがとうございます。」

一年生達は目の前で起きているお仕置きに、固唾をのんで見つめている。


美紀が平静さを取り戻したのは、智恵のお仕置きが二十を過ぎた頃である。

パチーン!

「二十一、宮村智恵のお尻にお仕置き、ありがとうございます。」

パチーン!

「二十二、宮村智恵のお尻にお仕置き、ありがとうございます。」


美紀は、自分の代わりに智恵がお仕置きを受けてる状況に、申し訳なさから心に痛みを感じた。

『キャプテン…
キャプテンは、智恵先輩は何も悪くないのに…』

やがて智恵にも変化が出てきた。

パチーン!

「さ、三十、宮村智恵のお尻にお仕置き、ありがとうございます…」

智恵の声に切ない色が出てきた。
お尻も叩かれる度に左右に動きだす。

パチーン!

「っ!さ、三十一、宮村智恵のお尻に、お‥仕置き、ありがとうございます…」


美紀は、智恵が叩かれる毎に、身を切られるような辛さに瞳を潤ました。

パチーン!

「あ、三十二…宮村智恵のお尻に…お仕置き、あ、ありがとうございます。」

智恵の声が湿ってきたのを美紀は気付いた。
そして美紀の大きな瞳から大粒の涙があふれ、頬に一筋のラインを描く。

パチーン!

宮村「さんじゅう‥さん、宮村‥智恵のお尻にお、お仕置き…ありがとう‥ごさいます‥」

宮村智恵の胸中はいかばかりか。

キャプテンという立場にあって、新入生を含む全部員の前で裸のお尻を突き出してお仕置きを受けるのは、想像を絶する屈辱であり、羞恥であろう。

美紀は自分を庇ったばかりに、叩く数まで増やされ、お尻を赤くしながらも耐えている智恵を見て嗚咽をもらした。

そして室家の右手が振りかざされた瞬間

美紀「監督、待ってください!」

室家は手を止めて美紀を一瞥する。
「どうした?」

美紀は宮村のお尻を隠すように室家の前へくると、
「監督、キャプテン、
すみませんでしたっ!
美紀が我が儘でした!
美紀をお仕置きしてください!」
深々と頭を下げた。

しかし室家は、
「それは出来ない相談ね。
智恵自らが志願した訳だから、途中で止める訳にはいかないわ。

そっちで見学してなさい。」
と返す。

その返事に、美紀は再度懇願した。
「監督、お願いします!
美紀が、美紀が悪かったんです!

どんなお仕置きも受けますからお願いしますっ!」

室家「どんなお仕置きでも‥か?」
厳しい表情で美紀を見つめる。

美紀「はいっ!」

室家は美紀の表情に動揺が無いことを確認すると、
「よし、智恵、お前は服を着ろ。

美紀にはお仕置きBとCを受けさせる。」
と三年生に目配せする。

二人の三年生が頷いて席を起ち、収納ラックへと向かう。

智恵は立ち上がると、
「監督、それは厳しすぎるのでは!?」
下半身裸も忘れて室家へ向き直った。

室家は、智恵に向き直って、
「智恵、服を着ろ。」
と短く言い、余計なことは言うなと言外に漂わせていた。

智恵が沈黙して美紀を振り返る。
美紀は、潤んだ瞳で、
「ごめんなさい。
智恵先輩、ごめんなさい…

大丈夫です。
ありがとうございました。」
と呟く。

智恵は、小さく溜め息をついて微笑むと、美紀の頭を優しく撫でた。


そこへ先ほどの三年生二人が、細長いテーブルらしき物を運んできた。

室家「ここへ置いてくれ。」

三年生達はテーブルを置くと、一礼して席へ戻る。

そのテーブルらしき物は、高さ一メートル程で、細長く中央に大きめの、左右に小さなベルトが付いていた。
そして片側の脚に、床に沿って二本の突き出しが付いていた。
長さは六十センチ程で、それぞれ先端にベルトが付いている。

室家「美紀、スカートとショーツを脱げ。」

美紀はビクッとしたものの、
「はい…」
と返事をすると、皆に背を向け、スカートのファスナーに手をかける。

覚悟はしたものの、やはり部員、特に同級生の前で下半身裸になることに、激しい屈辱感と羞恥を感じた。

自然、手の動きは止まる。

室家「ぐずぐずするな!」

室家の一喝に、美紀はグッと固く目を閉じて一気にファスナーを下げた。
制服のスカートがはらりと落ちる。

白いショーツ一枚の瑞々しくスラリとした足が皆の目にとまる。

そして震えながらショーツに手をかけ、ほんの数秒動きが止まるが、
「んっ」

恥ずかしさを噛み殺して一気にショーツを下げた。

「あぁっ」
美紀は切なく声を上げ、足首からショーツを抜き取った。

丸く綺麗なお尻が、輝くほど白い。
その美しい曲線を全部員の前に晒す。

顔はおろか耳朶まで朱に染めて、固く目を閉じ、両手で股間を隠し俯く美紀に、

室家「頭を上げて、手は横。
気をつけして、目を開けろ。」
と指示する。

美紀は羞恥に震えながらも、ゆっくりではあるが、気をつけの姿勢をとる。

その露わになった股間はまだ無毛であった。

バレー部どころか学園一であろう美少女は、裸の下半身を衆目に完全にさらけ出した。

室家は美紀を正面から見つめて、
「はい、素直になったわね。

そしたら頭をここへ。」
と促した。
室家は先ほどのテーブルの中央のベルトに美紀の首を、左右のベルトに左右の手首を固定する。

美紀は不安でたまらないようであったが、そばにいる智恵が、優しく手を握ってくれているので、されるがままに耐えていた。

そして両足首も突き出しの先端に固定され、制服を背中の方へ捲り上げられたので、お尻は丸出しとなった。

この状態で動かせるのは腰だけである。
美紀は、大事なとこを隠すようにピッタリと太ももを閉じていた。

室家は美紀を固定すると、長さ五十センチ幅二十センチ、厚さ二センチの黒いゴム製のラケットを手にする。

室家「では今からお仕置きBを説明する。

学年に関係なく三十から六十叩く。
数、感謝の言葉も忘れるな。
道具はこのゴム製のラケット。
対象者は、複数の規則破りをした者、チームに迷惑をかけた者、私やキャプテン、リーダーに逆らった者だ。」

そして智恵にラケットを渡す。
「智恵、美紀のお仕置きは、お前に任せる。」

智恵「はい、では美紀に三十、お仕置きをします。」

室家「三十?
…少なくないか?」

首を傾げる室家に、
智恵「いえ、美紀にはお仕置きCまで受けさせるとのことなので最低数の三十でいきます。」
とキッパリ答えた。

室家「…
まあいいわ。
但し手加減したら数増やすわよ。」
そう言うと、イスに腰を下ろした。

智恵「ありがとうございます。」
室家に一礼すると美紀に囁く。
「美紀、追加されたら辛いだろうから、しっかり叩くけど頑張るんだよ。」

美紀「はい、ありがとうございます。
立花美紀にお尻叩きのお仕置きお願いします。」

美紀は、宮村智恵に対して敬慕の念が湧き出していた。
そして智恵にお仕置きをされることに、少しではあるが喜びに似た感情を持ち始めていた。


智恵は振りかぶり、美紀の白いお尻にラケットを打ちつける。

バッチーン!

想像を遥かに超えた痛みが美紀を襲う。
「きゃあぁっ!痛ぁいっ!」

お尻、閉じた太ももがぶるぶると震える。
そして打たれた部分が朱に染まる。

室家「美紀、数と感謝の言葉はどうした!
やり直し!」

バッチーン!

美紀「一、た、立花美紀のお尻にお仕置き、ありがとう‥ございます。」

美紀はお尻の痛みを紛らわそうと腰を振る。

美少女のお尻が前後左右に踊る。
それは官能的で、また滑稽でもあった。

静まり返った部室に、美紀のお尻を叩く音と切ない声が悲鳴まじりで響く。

バッチーン!

美紀「くっ、ろ、ろく…立花…美紀の、お、お尻にお仕置き、あり…とうございます…」

打たれる数が増えるにつれ、美紀の声が涙ぐんだようになる。

また、尻振りダンスも激しさを増す。

両足を開いて踏ん張ればいくらか楽であろうが、痴態を見せまいと、閉じた太ももに力を入れている。
当然、内股でお尻を大きく振ることになる。

その光景に、一年生の中から忍び笑いが起こる。

バッチーン!

美紀「っ、な、な…た、立花…美紀の‥おし…にお仕置き、あり…とうございますっ…」

必死で痛みと羞恥を堪えるが、太ももの震え大きく、滑稽が色濃くなる。

美紀の無様な、それでいて必死な尻振りダンスは、一部の一年生達の忍び笑いを尚も誘う。

バッチーン!

美紀「は、はちぃ、たちば…みきの‥お尻にお‥置き、あ‥りがとう、ございます…」

涙声で絞り出すように感謝の言葉を述べる。

人生初めての過酷なお仕置きに美紀がなんとか耐えられるのも、智恵が叩く時に、
「美紀、頑張れ。」
と励ましてくれてることもあるだろう。

バッチーン!

美紀「く、くぅ、立花、美紀…のお尻‥に‥お仕置き、ありがとぅ…ございますっ…」

美紀の膝が、ガクリと折れる。
足が開き、美紀の秘所もお尻の穴も一年生達に晒された。

忍び笑いを咎められなかったこともあり、一年生の中から、
「あはっ、毛、無いじゃん。」
「恥ずかし~。」
「こりゃ自殺モンだね。」
と声がでる。

美紀の耳に届いたのだろう、涙流しながらも必死で耐えていたのに、堰を切ったように泣き出した。

バッチーン!

美紀「じゅ、…グスッ、
ヒック、う、ヒック、エッグ、
も、もう嫌‥、ヒック
う、うわああああぁぁぁぁんっ!」


室家「十、やり直し。」
バッチーン!

美紀「もう嫌あぁ!
嫌ですぅっ!ヒック、
許して、許してくださいぃ!
わああぁぁぁぁん!」

室家「ちゃんと数えないといつまでも終わんないよ。」

しかし室家の言葉は、幼児のように泣き喚く美紀に届かない。

智恵は手を止め、室家の方へ向き直る。
「監督、お時間いただけますか?」

室家「またあなたが美紀の代わりになるの?

ダメよ。最後まで続けなさい。」

智恵「いえ、美紀を励ますだけです。」

室家「…
いいわ、手短にね。」

智恵は、室家に礼を述べると、美紀の頭の方へまわり何事か囁いた。
美紀は泣きじゃくっていたが、智恵の真剣な眼差しに耳を傾けた。

そして泣き止んでコクリと頷く。
智恵は、美紀の頭を優しく撫でて微笑むと、叩く位置へと戻った。

智恵「美紀、十からな。
しっかり!」

バッチーン!

美紀「じゅ、十…、立花美紀のっ、お尻にお仕置きっ…、ありがとう‥ございますっ」

智恵は、叩いたラケットで美紀の尻振りダンスを隠した。
そしてダンスが終わってから振りかぶる。

その後美紀は、智恵の機転に感謝しつつ、お仕置きを受けきった。

バッチーン!

美紀「三十、た、立花美紀の‥お尻にお仕置きっ、あっ、ありがとう‥ございますっ!」

美紀のお仕置きが終わると室家はイスから立ち上がり、
「美紀、よく頑張ったな!

智恵のおかげもあるが、最後までよく頑張った!」
周りが驚くほど優しげな声で美紀を称える。

そして智恵に、
「美紀を介抱してやれ。」

智恵は、美紀を固定していたベルトを外し、腰にバスタオルを巻いてやった。

美紀は涙と鼻水にまみれていたが、室家の言葉と智恵の腕の中にいることで安堵の表情を浮かべた。

智恵は、クシャクシャになった美紀の顔を皆に見せないようにして、自分のスポーツタオルを差し出し、
智恵「これ、まだ使ってないから。

これで顔を拭きなよ。」

美紀「でも…汚れます…」

智恵「いいから。」
右手で美紀の肩を抱き、タオルを持った左手で丁寧に美紀の顔を拭う。

美紀は思わず智恵を見つめた。
そして美紀の瞳に新たな涙が浮かぶ。

感極まったのか、智恵に抱きつくと、美紀はしゃくりあげて泣き出した。

智恵は、そんな美紀を優しく抱きしめる。


室家「美紀には引き続きお仕置きCを受けることになってるがその前に…」

室家の表情が一変し、
「美紀のお仕置きを笑った奴、前へ出ろ!!」