中国軍機と日本周辺を共同飛行したロシア空軍のTU95爆撃機(防衛省提供)

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 防衛省は19日、鹿児島県・屋久島南方を航行していた中国海軍の測量艦1隻が、日本の領海に侵入したと発表した。

 同省によると、中国軍艦の領海侵入は2017年7月以来で、4度目。日本政府は外交ルートを通じて中国側に懸念を伝えた。

 同日には中国、ロシア両空軍の爆撃機が共同で日本周辺を飛行したことも確認され、同省は警戒を強めるとともに、目的などを分析している。

 同省統合幕僚監部によると、17日午後8時40分ごろ、屋久島南方の接続水域を日本領海に向けて西進する中国海軍の「シュパン」級測量艦1隻を、海上自衛隊のP1哨戒機が発見。同艦はその後、18日午前1時20分ごろには同県の口永良部島西方の接続水域まで移動していた。このため同省は、17日夜に両島周辺の領海に侵入したと判断した。同艦はその後、中国本土方向に進み、海上警備行動の発令はなかった。

 沖縄県の尖閣諸島沖では中国海警局の公船が領海侵入を繰り返しているが、中国軍艦は4年ぶり。17年には津軽海峡を航行していた情報収集艦が、北海道松前町沖で領海を侵した。