■トートロジーについて
トートロジーっていう言葉を聞いたことがありますか?
ちょっと聞き慣れない言葉ですかね。
でも、こういう外来語ってなんか心引かれるものがありますよね。
知らない人も意味を聞けば、なるほどと思うかもしれません。
むつかしい話題ですが、今回はトートロジーについて調べようと思います。
トートロジーを辞書で引いてみると、
トートロジー【tautology】
1、同語反復
2、命題論理で、要素となる命題の真偽がいかなるものであっても、常に真となるような論理式。
恒真式。
と、このように出てきます。
つまり、トートロジーの意味は大きく分けて2種類あると考えていいみたいですね。
言語学としてとらえるか、論理学としてとらえるかです。
論理学のほうは素人が手を出すと火傷しそうなので、さらりと流すだけにします。
決して言語学を舐めてるわけではないです。
まずは、言語学の方から。
同語反復といっても、「おいおい」とか「どれどれ」などのように単純に同じ言葉を重ねるといった意味ではありません。
「同義循環」といった方がわかりやすいですね。
要するに、同じ「言葉」ではなく、同じ「意味」を重ねるということです。
まぁ、修辞技法の一つと考えていただければいいかと。
これにより、言葉に「凄み」を持たせることができます。
例:「おおロミオ、なぜあなたはロミオなの?」(←答えがロミオだからロミオ)
「今の私はクワトロ・バジーナだ。それ以上でもそれ以下でもない。」
形式としては以下の6つがあるそうです。
・「AはA」
・「AかAではないか」
・「AならばA」
・「AのときはA」
・「AだからA」
・「AなものはA」
そして、修辞技法以外にも現実世界でトートロジーは質問に対する答えによく使われます。
例えばこんなの。
Q、「平和な世界をつくるにはどうしたらいいですか?」
A、「戦争をなくせばいい」
この例が、質問=答えになっているのはわかりますか。
平和な世界=戦争がない世界だと考えるとわかりやすいですね。
このようにトートロジーは言葉遊びとして使われることもあります。
政治家なんかがたまに使ってるような気がしますね。
今までの例のように多少凝っていても、だまされないようにね☆
トートロジーに正確な意味なんかありませんから。
「頭痛が痛い」とか「危険が危ない」なども、(同義循環という面でみれば)トートロジーの一種なのですが、これも言葉遊びと考えてもよさそうですね。
修辞技法についてはこちらのサイトが非常にわかりやすい>マンガの修辞学
んで、論理学です。
論理学におけるトートロジーも似たようなもんで、要素命題の真偽値に関わらず、常に真偽値が真となる複合命題、というのが定義なのですが、これはいくらなんでも難しすぎます。
翻訳すると、内容の真偽はどうでもいいけど、論理的に常に正しい文、という感じでしょうか。
もっといえば、形式だけあってりゃおk、だってことです。
例えば、「トートロジーとはトートロジーのことである。」「今月は8月か、そうでないかである。」
これは、当たり前のことをいっているようですが、一応論理的には正しいですよね。
このように、論理学におけるトートロジーは常に真でなければなりません。
複雑になると、先ほどの平和な世界の例のように騙されることもあるかもしれません。
例えば、「政治家でもない奴が、政治にとやかく言うな。」
トートロジーっていうのは循環ロジックなので、そこで止まるとずっと答えは出ません。
ですので、トートロジーに陥らないようにね。
論理学のトートロジーについてはこちら>記号論理学の初歩を少しだけ・・・
紹介だけ>循環論法
うーん、むつかしい・・・
正直、論理学の方は意味がわかりませんね。
でも、言語学の方は少しはわかって頂けたかと。
若干間違っていてもご勘弁を。
え、なぜトートロジーを調べたかって?
トートロジーが調べたかったからさ。
・・・ってあれ、これもトートロジーだ。
13歳からの論理ノート
(2006/09/21)
小野田 博一
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