山本一郎(やまもといちろう)さん「総会屋2.0」事件を振り返る

このブログを立ち上げる一番のきっかけは山本さんとニコニコ動画を運営するドワンゴの創業者である川上量生氏と行われている裁判をしているなかで私が書いていたころに話題になった総会屋2.0に書かれている内容について発信情報社開示の裁判をして負けたのにも関わらずそれがデマであると見苦しいことを言っていたからです。

川上量生さん、素人サイトのガセネタに引っかかって、ぬか喜びをした模様 #川上量生

ちなみにここで言われている裁判の判決をアップしているサイトはこちらになります。

詳しくは読んでいただいて山本さんが正しいのかそうでないか判断していただきたいと思いますが、そもそも「総会屋2.0」事件について理解しないとなにをいっているのかよくわからないのでそのことについて今ネットで残っている情報をもとに整理したいと思います。

「総会屋2.0」と呼ばれて

山本さんが2016年の年末までに調べたものについてよく調べ上げ上げた記事でそれまで言われて何となく胡散臭いと思われていた部分を考察しています。

実は「総会屋2.0」とネットで言い始めたのはいま(2019/10)山本さんと裁判を争っている川上量生氏です。先のブログでも指摘しています。

町山さんに絡んだのはいま「のん」として売っているかつては朝ドラに出ていた能年玲奈さんが昔の芸能事務所の圧力があったかなかったかという議論をしていましたがそもそもなんで芸能プロダクションに一見関係がない山本さんが絡んだのかよくわかりませんでした。

ちょっと寄り道になりますが、時間がたって今まで出てきた内容から考察すると全く圧力がなかったと考えるのは難しいと思います。

https://wezz-y.com/archives/67760

2019年7月18日株式会社サイゾーが運営しているWeb メディア Wezzyの記事です。記事によると民放番組から締め出されることもあったようです。

裁判宣言

山本さんは2016年末のいろいろな騒動でいままで何となくささやかれていた経歴詐称や胡散臭いと思われた部分について批判があつまりいろいろなことで弁解する必要があると感じたのか以下のようなブログを書きました。

過剰なご批評について

ヒートアップしすぎて書かれた内容や、無責任な第三者発言のRTなどについては、時期を見て粛々と対処いたします。

https://lineblog.me/yamamotoichiro/archives/13115701.html

当時はフジテレビの朝のワイドショーでコメンテーターをしたり、今よりも仕事が多かったので弁明する必要があったのだと思いますが、町山さんが疑問で何度も聞いていた経歴詐称については一切回答がなく、最後の一文で裁判をすると宣言したと当時は思ったものです。

ブログ作者が正体を明かさずに書いたので山本さんは直接本人に裁判することができないので、ブログをアップしていたプロバイダーに対して作者の身元を明かすための裁判をする必要があり、それに勝つことで初めて作者と裁判をすることが可能になります。

そして裁判の結果は

こちらのブログで裁判結果を見ることが可能です。

判決のポイント(裁判官 菅野政之 今岡健 大澤知子)
1.山本一郎が「総会者2.0」と評されるに足る活動を行った事実は証拠により認められる。

参考)
総会屋とは、総会で無意味な発言や質問、スキャンダルに関する質問を繰り返し、議場を混乱させることで己の存在を認めさせた上で、その行為を止める事への「対価」として利益を得ようとする者。会社法第120条で規制されている(Wikipedia)


2.山本一郎が「ブラック・ジャーナリズム」と評されるに足る活動を行った事実は証拠により認められる。

参考)
ブラックジャーナリストとは企業のスキャンダル等をネタに金銭を要求し生計を立てているジャーナリストの総称(Wikipedia)


3.東京高裁の判決
1. 本件控訴を棄却する。
2. 控訴費用は、控訴人(山本一郎)の負担とする。

https://yamamotoichirosaiban.home.blog/2019/01/01/%e5%b1%b1%e6%9c%ac%e4%b8%80%e9%83%8e%e3%81%8c%e3%80%8c%e7%b7%8f%e4%bc%9a%e5%b1%8b2-0%e8%a3%81%e5%88%a4%e3%80%8d%e3%81%a7%e6%95%97%e8%a8%b4%e3%80%81%e9%ab%98%e8%a3%81%e3%81%8c%e3%83%8d%e3%83%83/

東京地方裁判所とそれを山本一郎さんが不服と思ったので控訴したので都合2回裁判は行われました。

詳細については各裁判の判決文をご覧になっていただければと思います。私がこれらの文書を読んでふと思ったことについて調べてみました。

【裁判結果】 棄却 の意味

地方裁判所と高等裁判所双方の裁判結果は棄却というものでした。裁判で言う棄却とは平たく言うと訴えた側に双方の言い分をきき調べた結果、訴える側に訴える理由がないと判断した時に使われます。

棄却 – Wikipedia

裁判の負け方はいろいろ種類はあると思いますが、却下よりもましなものの山本さん側の言い分は一切認められなかったわけです。

控訴とか上告の意味は

よくニュースとかで控訴とか上告という言葉をきいてわかったような気になっていましたが実際にどういう意味なのか調べてみました。

控訴ができるのは,第一審の審理の方法(訴訟手続)が法律に定められた方法に反しているとか,第一審の判決が事実の認定や法律の解釈適用を間違えているとか,刑が重過ぎるとか軽過ぎるという場合などです。そして,控訴審では,第一審と同じやり方で審理を始めからやり直すのではなく,第一審の審理の記録を点検して,その審理のやり方や事実認定,法令解釈に誤りがないか,刑は適当かどうかということを調べることになります。ですから,控訴審では,公判を開いても,検察官や弁護人が判決に誤りがあるかどうかについて意見を述べるだけで,第一審のように法廷で証人やその他の証拠の取調べをしないのが原則です。
(中略)
こうして,記録を調査したり,事実の取調べをした結果,第一審の判決に誤りがないことが分かった場合は,「控訴棄却」の判決をします。

http://www.courts.go.jp/saiban/qa_keizi/qa_keizi_36/index.html

要は控訴できるのは元の裁判での何らかの不備があると認められた時で、高等裁判所で控訴棄却と判断されるのは地方裁判所の判決に誤りがない場合なので、山本さんの訴えは二回の裁判をしても訴えをはねつけられたのでそれ以上裁判を続けたくても続けることができなかったのだと思います。

そもそも訴えた理由は何か?

山本一郎さんはプロバイダーに対して発信者の情報を開示するための裁判を行ったがその訴えについて整理します。山本一郎さんが要求するものは発信者情報で訴える理由は名誉権侵害で、「総会屋」、「ブラックジャーナリスト」と呼ばれることを不服としています。訴えた内容は以下の通りです。

(別紙)投稿記事目録
(別紙)権利侵害の説明
1.同定可能性
 「P株式会社代表取締役」(甲1の2)の「X」とは原告であり、原告の写真も掲載されていることから(甲1の2、甲1の3)、本件ブログが話題の対象としている「X氏」とは原告だと容易に同定可能である。
2.名誉権侵害
 本件ブログのタイトルは「“Q”X(X)氏の検証」であるところ、別紙投稿記事目録記載1の記事は「本当に「総会屋」のような仕事をしているのでしょうか」と問題提起したあと、「X氏は、上記のG社をはじめ、さまざまな企業の不正や問題を告発してきました」「そのような行為はかつてから「ブラック・ジャーナリズム」として問題視されていたことなのです」「ブラックジャーナリストとは企業のスキャンダル等をネタに金銭を要求し生計を立てているジャーナリストの総称」との前提事実を指摘の上、同目録記載2の記事で「2015年2月に、X氏がOの「チーム戦略アドバイザー」に就任したことが話題になりました」「アドバイザー就任によって、Iに関する言及が攻撃から擁護へ鮮明に態度が変わったことが確認できます」「「X砲」をやめさせるには、Iのように仕事を発注する取引先となってお金を払わなければいけないのか」「企業の内部に食い込んで擁護したり不祥事を探る手法は、ブラック・ジャーナリズムによく似ています」と指摘し、同目録記載3の記事において「好きでもないOのアドバイザーに就任した理由が、L氏のツイートの推測通り、M社長からの要請で砲撃停止と擁護を意図したものならば、それは間接的なブラック・ジャーナリズム、「Q」だと思います」と結論付けている。
 かかる投稿内容には比喩的、婉曲的な表現(最判平成9・9・9判事1618号52頁)や仮定法・疑問法(東京地判平20・8・22WestlawJapn:2008WLJPCA08228002、東京地判平21・10・19WestlawJapn:2009WLJPCA10198003)が多用されているものの、一般読者の普通の注意と読み方を基準として解釈(最判昭和31・7・20民集10巻8号1059頁)すると、企業が原告の追求から逃れたり、逆に擁護されたりするには、原告に仕事を発注取引先となってお金を支払う必要がある、との事実が読み取れ、そのようにして生計を立てている原告はブラックジャーナリスト、総会屋であると読み取れる。
 総会屋の活動が会社法において違法だとされていることからしても、本件ブログは原告の社会的評価を低下させ名誉権を侵害する。
3.違法性阻却事由の不存在
 しかるに、原告は投資先や契約先から追及を止めるように要請されたことも、逆に擁護するように要請されたこともなく、もちろん、原告の執筆活動に関して資金を要求したことも受け取ったこともない(甲2)。
 原告は個人投資家、作家であり「企業のスキャンダル等をネタに金銭を要求し生計を立てているジャーナリスト」、「ブラックジャーナリスト」ではなく「総会屋」ではない(甲2)。
 したがって、本件ブログに違法性阻却事由はなく名誉権侵害が明白である。

https://yamamotoichirosaiban.home.blog/2019/01/02/%e3%80%8c%e5%b1%b1%e6%9c%ac%e4%b8%80%e9%83%8e-%e7%b7%8f%e4%bc%9a%e5%b1%8b2-0%e4%ba%8b%e4%bb%b6%e3%80%8d%e5%b9%b3%e6%88%90%ef%bc%93%ef%bc%90%e5%b9%b4%ef%bc%93%e6%9c%88%ef%bc%92%ef%bc%93%e6%97%a5/

総会屋2.0という説明は名誉棄損だったのか?

まずは地方裁判所の判決文を確認します。

主文
1 原告の請求をいずれも棄却する。
2 訴訟費用は原告の負担とする。

中略

上記認定事実によれば、上記各意見論評の前提となっている事実のうち重要な部分は真実であると認められる。
 また、本件投稿記事2及び3は、いずれも人身攻撃に及ぶなどの意見論評としての域を逸脱したものとは言えない。

中略

4 結論
 よって、本件各投稿記事により原告の権利が侵害されたことが明らかであるとはいえず、原告の請求は、法4条1項1号の要件を欠き、理由がないから棄却することにして、主文のとおり判決する。

https://yamamotoichirosaiban.home.blog/2019/01/02/%e3%80%8c%e5%b1%b1%e6%9c%ac%e4%b8%80%e9%83%8e-%e7%b7%8f%e4%bc%9a%e5%b1%8b2-0%e4%ba%8b%e4%bb%b6%e3%80%8d%e5%b9%b3%e6%88%90%ef%bc%93%ef%bc%90%e5%b9%b4%ef%bc%93%e6%9c%88%ef%bc%92%ef%bc%93%e6%97%a5/

高等裁判所の判決を以下の通りです。

主文
1 本件控訴を棄却する。
2 控訴費用は、控訴人の負担とする。

中略

3 よって、控訴人の本件請求を棄却した原判決は相当であって、本件控訴は理由がないから棄却することとし、主文のとおり判決する。

https://yamamotoichirosaiban.home.blog/2019/01/05/%e5%b9%b3%e6%88%90%ef%bc%93%ef%bc%90%e5%b9%b4%ef%bc%99%e6%9c%88%ef%bc%96%e6%97%a5%ef%bc%8f%e6%9d%b1%e4%ba%ac%e9%ab%98%e7%ad%89%e8%a3%81%e5%88%a4%e6%89%80%ef%bc%8f%e7%ac%ac%ef%bc%94%e6%b0%91%e4%ba%8b/

裁判所の判決でははっきりと『 原告の権利が侵害されたことが明らかであるとはいえず 』そのため『理由がないから棄却』されたと説明があります。

山本一郎さんの説明はやっぱりよくわからん

少々長くなりますが山本さんが判決文を上げた内容について引用します。

その高裁判決とは、川上量生さんが私について書いた『総会屋2.0』を変なサイトで記述した件は単なる意見論評であって、事実の摘示とは言えないので、書き込み者の発信者情報はIIJさんが開示せんでもええやろというだけの内容です。高裁は「私への総会屋発言を事実摘示とは言えないということで、発信者情報の開示を認めなかった」という判決ですので、そんなら中傷だなんだと訴えるのも野暮だし、まあいいかと思っていたわけですね。

 そしたら、これをどこかで見た川上量生さんが、判決文も掲載されてないこの素人サイトを見て、Facebookで「これは便利」とか書いて回覧していました。いや、これ川上量生さんが書いた「総会屋2.0」って発言は意見論評であって事実摘示とは言えないっていう、そういう趣旨の判決ですよね。川上量生さんがそう書いているということは、これは川上さんが事実摘示をしたということなんでしょうか。

 繰り返しますが、川上量生さんの「総会屋2.0」という発言は事実摘示とは言えないという高裁判決ですよ。

https://lineblog.me/yamamotoichiro/archives/13237114.html

山本さんはブログでこのように書かれています。裁判官は事実の摘示を当該ブログがしていないので名誉権の侵害はしていなかったと判断しその結果山本さんが敗訴したと山本さんは理解しているのでしょう。それは判決文を表面上みるともしかすると正しいかもしれません。

けどそれは詭弁ではないでしょうか? 長い判決文の中で 事実の摘示について語られているのは一部分ですが、それはもともと原告側がそのことを指摘したからに過ぎないのではないからではないかと思います。

イ 本件発信者は、本件ブログ(本件各投稿記事を含む本件発信者による「“Q”X(X)氏の検証」と題する一連のブログ記事)の一部が意見論評だと主張している。しかし、原告は、本件ブログの部分的な記載を問題としているのではなく、本件ブログ全体の文脈として、原告が「総会屋」であり「ブラックジャーナリスト」だと結論付けている点につき、事実摘示型の名誉権侵害だと主張するものである。

https://yamamotoichirosaiban.home.blog/2019/01/02/%e3%80%8c%e5%b1%b1%e6%9c%ac%e4%b8%80%e9%83%8e-%e7%b7%8f%e4%bc%9a%e5%b1%8b2-0%e4%ba%8b%e4%bb%b6%e3%80%8d%e5%b9%b3%e6%88%90%ef%bc%93%ef%bc%90%e5%b9%b4%ef%bc%93%e6%9c%88%ef%bc%92%ef%bc%93%e6%97%a5/

行われた裁判で重要なのは山本さんに対して名誉権の侵害があったかどうかがポイントで原告側が侵害があったことに対して事実の摘示を理由にしたことからそこに主な説明があったといえるのでないでしょうか?

そもそも総会屋とかブラックジャーナリズムって自分で名乗る仕事ではないし、それっぽいことをしているとしか評せないと思います。

また文中で、『判決文も掲載されてないこの素人サイトを見て、Facebookで「これは便利」とか書いて回覧していました。』とありますが判決文の大半がみえるので何を言っているのかはよくわかりませんでした。

デマを言っているのは誰?

判決文の大半がアップされており、裁判所ははっきりと『 上記各意見論評の前提となっている事実のうち重要な部分は真実であると認められる。 』と書き 「“総会屋2.0″山本一郎(やまもといちろう)氏の検証」の内容は正しいと判断されなおかつ訴えが棄却されたので名誉権の侵害もなかった多くの人は考えるでしょう。

そして今度は、川上量生さんがどこぞで書いた『総会屋2.0』なる表現について流用した変なサイトで言及した人は誰だろと思って私が情報開示請求を出しプロバイダであるIIJさんとやり取りしていた高裁判決を180度間違って解説した素人サイトがありました。当たり前のことですが、その変なサイトを作っていた人と私との裁判ではありません、発信者の情報開示請求でプロバイダのIIJさんとお話していた内容ですから。IIJさんとは私自身も間接的に取引があるので、プロバイダ責任制限法の枠内でのお話に過ぎません。

https://lineblog.me/yamamotoichiro/archives/13237114.html

問題として挙げられているサイトにアップされている判決文と山本さんが『高裁は「私への総会屋発言を事実摘示とは言えないということで、発信者情報の開示を認めなかった」という判決ですので』に決定的な違いは見られないのでこちらのサイトの情報はやはり正しいのでないかと思います。

もし、このサイトの内容がまちがいというのであれば裁判資料を公開していただければ判断ができるのですが、きっとできないのでないでしょうか?

まあ相手にガセネタを信じてというのであればそれがなぜガセなのか説明する必要があるでしょう。

裁判記録と番号が書かれているので内容の検証は誰でも行えます。ガセというのであればどこの部分がガセかちゃんと説明する必要はあるでしょう。

この記事はいったい誰のため?

凡人たる私は山本さんがどのような考えがあってこの記事をアップしたのかよくわかりません。

というのは山本さんを批判したブログの裁判について書かれたブログを紹介しただけで口汚く罵倒するメリットがよくわかりません。

裁判が始まった後に名誉棄損で訴えられている相手からさらに訴えられる可能性があることをしたのかはよくわかんないです。

川上さんからのコメント

裁判相手である川上さんも珍しくこの記事にはてブを付けました。

裁判がどうなっているか外部の人間である私にはよくわからないですが、川上さんの言う通り裁判中にもかかわらず誹謗中傷したようなことを書く余裕があればちゃんと裁判に取り組むべきだと思いました。

素人サイトがあべこべなことを書いていたので、馬鹿なんだろうなあと思って壇俊光先生と笑っていたんですよ。

https://lineblog.me/yamamotoichiro/archives/13237114.html

普通に馬鹿にしていると思われてもしょうがないと思います。

最後に

今回は総会屋2.0ブログについてネットでわかる範囲で調べてみました。

次回は山本さんの 「川上量生さん、素人サイトのガセネタに引っかかって、ぬか喜びをした模様 #川上量生 」についてほかに気になる点について調べていこうと思います。

「山本一郎(やまもといちろう)さん「総会屋2.0」事件を振り返る」への2件のフィードバック

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