ベトナム戦争に参戦した韓国の元軍人が、当時戦争で韓国軍が多数の民間人を虐殺したと証言した。
参考記事:韓国紙「日本への謝罪要求する前にベトナムに謝罪を」「国軍は残酷に殺害した」
元韓国海兵隊所属でベトナムに派兵されたリュ・ジンソン氏は16日、ソウル中央地裁で行われた民事訴訟審理に証人として出席し、このように明らかにした。
同裁判はベトナム戦争で韓国軍によって家族が殺されたとするベトナム人女性グエン・ティタン(61・女)氏が韓国を相手に提起した訴訟だ。
リュ氏は1968年2月頃、ベトナムで民家の近くに民間人と見られる人々の遺体が積み重なっていることを目撃したという。
詳しく報じた韓国紙などによると、リュ氏は「遺体は100体を超えると思ったが、後で70体程度と聞いた」と説明した。
リュ氏が遺体を目撃した日、中隊に復帰すると、中隊員の間で遺体が積み重なっていたことが話題になり、リュ氏は他の小隊員から事の顛末を伝え聞いたという。
リュ氏は「(他の隊員が)武勇伝のように話した」とし「(民間人を)殺した現場、そのような場面を何の罪意識もなく話した」と説明した。
続けて「他の小隊隊員たちが中隊長に民間人たちをどうしたのか尋ねたところ、中隊長が親指で首を切る仕草をしたという」と付け加えた。
グエン氏の訴訟代理人が民間人に銃撃を加えた軍人が懲戒や処罰を受けたかどうかを尋ねると、リュ氏は「そんなことない」と答えた。
先立ってリュ氏は2018年に開かれた韓国人虐殺真相究明のための市民平和法廷において、韓国軍のベトナム戦民間人虐殺情況を証言し、今年7月にも韓国国会で開かれた懇談会で自身の顔と名前を公開して証言している。
彼は国会懇談会で「中隊員から《赤ちゃんに授乳する母親を撃つと赤ちゃんが弾丸の反動で飛んで行った》という言葉を聞いた」という趣旨のことを証言していた。
リュ氏は「当時、大きな罪悪感や罪意識を感じなかった」と打ち明けた。
リュ氏は「戦争がどれほど惨めで非情なのか、私が見て行動したことで世に警鐘を鳴らしたい」と説明した。
この報道をみた韓国のネットユーザーからは、
「最終的には米国の責任となるのだろうが、我々も真心で謝罪しないと」
「…韓国軍は米軍の統制下にあったので、どのような賠償責任もない。もしも賠償しろとの判決が下ったなら、ベトナム派遣軍は殺人鬼とされ、政府に逮捕され監獄に送ることになるが、それは矛盾だ」
「戦争は人を鬼畜のようにする。何とか生きようとして他国の傭兵として参加し、おかげで今はよく暮らせるようになったのかもしれないが、殺人で築き上げたものであるなら、それは恥ずかしいことだ…」
「ベトナムは我々と比較対象にならない位に偉大な国だ。国民たちが進んで戦い、フランスと米国を負かし、独立を勝ち取った国である…」
「日本にやられたことだけ考えるのではなく、これが真実であるなら、国が補償をしないと。我々は被害だけを訴えるのではなく、悪いことをした代償を受け入れないと…」
「民間人を装うゲリラに対応するうちに極端な結果になったのかな…」
「ドイツ人は事あるごとに謝罪するのに、我々アジア人は被害を訴えてばかり…」
などのコメントがネット掲示板に投稿されている。
参考記事:ベトナム戦争時の韓国軍の民間人虐殺を扱った演劇、ソウルで上演へ…裁判形式で観客が陪審員に