2011.05.29
iPhone/iPod touchで数学する24の方法(アプリ)
最強はWolfram Alpha
WolframAlpha 
カテゴリ: 辞書/辞典/その他
価格: ¥170

最有名数式処理システムMathematicaでできることができる。しかも、かなりいい加減に入力しても、なんとか善意に解釈して計算してくれる。数式を投げれば、方程式と見なして解いてみたりグラフを書いてみたりいたせりつくせりである。計算過程を見せてくれるオプションもある。
欠点は二つ。ひとつはhttp://www.wolframalpha.com/にアクセスすれば無料でできるのに、アプリは有料であること(最初の値段設定¥5,800は今や伝説である)。もうひとつはネットに接続しないと使えないこと。
しかし電波が届かないからといって、ネットにつなげないからといって、我々は計算をやめる訳にはいかないのだ。
最愛はMathStudio
(SpaceTime - Scientific computing in the palm of your handの次のバージョンは名前とアイコンが変わりました。
MathStudio 
カテゴリ: 教育
価格: ¥1,700

使い方などの関連記事はこちら。
・iPhone/iPod touchで使える数式処理アプリSpacetimeの超簡易マニュアル 読書猿Classic: between / beyond readers

・Mathematica,Maxima,Spacetimeの関数対照表 読書猿Classic: between / beyond readers

実はiPod touchで一番使ってるアプリは、GoodReaderでもEvernoteでもなくて、このMathStuido(元SpaceTime)という数式処理ソフトである。暗闇で本が読めたり、利き手をフリーにしたまま片手でメモがとれたり、いつでも立ち話をしながらでも何セットもの百科事典を引けることも捨てがたいけれど、利用時間だけで言えばそれらを上回ってる。
普段iPod touchでしていることを一枚にまとめるとこうなる。

MathStuido(元SpaceTime)はEPWINGの辞典を引くアプリEBPocketの対面に位置している。
どうやら数式処理システムはレファレンスの一種であるらしい。このことはもう少し展開すべきかもしれない。
百科事典がどかっと並んだ本棚からこの名刺入れサイズの小さな機械の中に越して来たことで、のべつまくなし(くだらないことを)引くことができるようになったのと同じに、数式処理システムがワークステーション(?)から移ってくることで、のべつまくなし(くだらないことを)計算したりグラフにしたりできるようになった。
正直安くない価格だし(しかしまともに買えばMathematicaやMapleはウン十万円する)、数式処理だけで言えば欠点もいろいろあり、これより優れたものもあるのだが、結局のところとりあえず使うのはこのアプリになっている。
元々この記事も、MathStuido(元SpaceTime)で間に合わない問題のために、代替手段を探したことが発端である。
iPhone/iPadの他に、Windows Mobile、Windows Mobile Smartphones、Palm OS5、Android、Windows、Macintoshで動くクロス・プラットフォームの数式処理システム(→MathStudioページ)なのだが、フリーの数式処理システムがいくらもあるPCではなく、モバイル機器での使用に重点を置いている。
関数名をいちいち打ち込まなくてもいいとか、カッコの数が合わなくても、そもそも閉じてなくても、いいように解釈してへっちゃらで動くといういい加減さも、使いやすさに寄与してる。
微積分ができる、方程式が解ける。二次元、三次元のグラフが描ける、それらを簡単にアニメーション化できる。グラフはもちろん指先でぐるぐる回したり、ピンチインで拡大したりできる。パッケージを呼び出すことなしに、ベクトル解析も特殊関数も使える一方で、任意精度演算arbitrary-precision arithmeticをはなからあきらめている。倍精度に甘んじている。数式処理システムなら、処理に時間がかかろうと精確な数字を扱うべきと考えるところだが、それよりも(良く取れば)パワーの低いモバイル機器で軽快に動くことを選択している。
最古はiCAS(中身はREDUCE)
iCAS — Workstation-class scientific computing for iOS devices! 
カテゴリ: 仕事効率化
価格: ¥1,300

上にあげたMathStuido(元SpaceTime)、立ち話をしながら方程式を解いたり、グラフを描いたり、描いたグラフを指先でぐるぐる回すのには十分な性能なのだが、「2^67 - 1 を素因数分解しろ」みたいなことをさせようとすると(ちなみにベタに書くと147573952589676412927である)音を上げてしまう。正直に言うとフリーズ状態になる。
さて、古参の数式処理システムに、REDUCEというのがある。1960年代に Anthony C. Hearn氏 によって開発が始められたものだが、2008年12月にオープンソース化され、現在は修正BSDライセンスにしたがった利用、配布が認められている(REDUCE ver.3.7の日本語訳マニュアル)。
iCASはオープンソースのREDUCEを有料アプリにしたもの。グラフはGNU Plotが入っていて描いてくれるが、リアルタイムで回したりはできない。さっそく件の素因数分解をやらせてみると
factorize(2^67-1);
{{193707721,1},{761838257287,1}}
一瞬で解いてしまった。ちなみに昔Macintosh SEでMathematicaにやらせた記憶があるが1分くらいかかったと思う。
MathStuido(元SpaceTime)が音を上げる微分方程式も、iCAS(中身はREDUCE)なら解けることがある。ちなみにiCASで駄目なやつもWolfram Alphaはなんとかすることが多い。ちなみに数値解だとREDUCEのは3次のルンゲ=クッタ法だが、MathStuido(元SpaceTime)には4次のルンゲ=クッタ法を行う関数RK4と、4次と5次のルンゲ=クッタ法をやって両者の差が許容限界に収まるように刻み幅を調節する関数RK45がある。得手不得手はそれぞれ違うので、事典のように複数使いしている。百科事典/数式処理システムがウン十万円した時代には考えられない「ぜいたく」だが。
ただiCASについて言えば、Maximaで同種のアプリが出たらそっちに乗り換える気がする。
(追記)AndroidではMaximaが使えるようになったらしい。→Maxima on Android https://sites.google.com/site/maximaonandroid/
最安はPython Math
Python Math 
カテゴリ: 仕事効率化
価格: 無料

iPhone/iPod touthでPython。無料。
Pythonベースのオープンソース数式処理システムSAGE notebookも使うSympyライブラリ(http://sympy.org)が利用できる。数式処理ができる。ちゃんと多倍長なのはもちろん、常微分方程式を解いたり、偏微分方程式を投げると変数分離してくれたりもする。能力的にはMathStuido(元SpaceTime)より、iCAS(中身はREDUCE)より上かもしれない(操作性は圧倒的にMathStuido(元SpaceTime)が上なのだが)。
Sympyライブラリのチュートリアルを含むドキュメントはこちらから。
最安その2はグラフ電卓エミュ m48
m48 
カテゴリ: 仕事効率化
価格: 無料

インターネット上では多分最もメジャーなグラフ電卓(http://www.hpcalc.org/を見よ)HP-48のエミュレーターはたくさんあるけれど、iPhoneアプリではこれがいい。アイコン以外のすべてがすばらしい。
微積分ができる、方程式が解ける。二次元、三次元のグラフが描ける。プログラムが組める。大抵のことはなんでもできるが、機能が多過ぎてマニュアル(英文のなら検索すれば見つかる)が必須なことと、エミュレーターなので表示が液晶4行の狭いそれを模しているのが、欠点と言えば欠点。あと当然ながら入力はRPN(逆ポーランド記法)。
なおhpcalc.org - HP48 Software Archiveに蓄えられた膨大なライブラリをつかうには
m48+ 
カテゴリ: 仕事効率化
価格: ¥1,300

が必要。
RPNが嫌だ、だがグラフ電卓のエミュレーターが欲しいという向きには
RK-89: Symbolic Graphing Calculator 
カテゴリ: 教育
価格: ¥1,700

あのSATに持ち込みできる(せいでアメリカの高校・大学生御用達の)グラフ電卓TI-89エミュレーターがしっかりしたお値段で購入できる。
TI-83のエミュレーターならこんなのがある。
RK-83: Scientific Graphing Calculator 
カテゴリ: 教育
価格: ¥85

数式処理システムは、誰もが使うものではないので、他のアプリに比べて安いものではない。
もっと簡易版でいいというのであれば、
Mathomatic 
カテゴリ: 教育
価格: ¥170

Symbolic Calculator 
カテゴリ: 教育
価格: ¥170

Algebra Solver 
カテゴリ: 教育
価格: ¥85

グラフ機能ものには
Graphing Calculator 
カテゴリ: 教育
価格: ¥170

Graphing Calculator Pro 
カテゴリ: 教育
価格: ¥85

3D Graph Surface View 
カテゴリ: 教育
価格: 無料

……単機能だけど加速度センサーを駆使した操作感が気持いい逸品。
などがある。
お試しの無料版があるものには、
PocketCAS 3 pro Mathematics Suite 
カテゴリ: 教育
価格: ¥1,700

PocketCAS 2 pro for iPhone 
カテゴリ: 教育
価格: ¥170

Free Graphing Symbolic Calculator - PocketCAS 3 lite 
カテゴリ: ユーティリティ
価格: 無料

Pi Cubed 
カテゴリ: 教育
価格: ¥850

Pi Cubed Lite 
カテゴリ: 教育
価格: 無料

などがある。
他にグラフ電卓、関数電卓のエミュレーターとしては
i41CX+ — RPN Calculator with Printer and CAS 
カテゴリ: 仕事効率化
価格: ¥2,200

i41CX — RPN Calculator 
カテゴリ: 仕事効率化
価格: ¥700

↑あのHP41Cがあったり、
ClassicHPCalc 
カテゴリ: ユーティリティ
価格: ¥1,300

↑往年の関数電卓をごっそり詰めあわせたこれは、あの計算尺を死滅させた the first pocket calculator (HP 35)からthe first financial calculator (HP 80), the first scientific calculator (HP 45) and the first programmable calculator (HP 65/55)までを1つのアプリで提供している。
ClassicRPN 
カテゴリ: ユーティリティ
価格: ¥1,300

RPN(逆ポーランド記法)じゃない電卓には触りたくないという人には、こちら↑の詰め合わせを。
こちらは往年の伝説の金融電卓HP 12CからHP 11C, HP 15C、幻のプログラマ電卓HP 16Cまでを1アプリで提供。
(おまけ)計算尺アプリもたくさんあるけれど、今はこれに落ち着いた。
iSlideRule 
カテゴリ: 教育
価格: ¥170

その前に使ってたのは見た目の麗しいこれ。
Cube Slide Rule 
カテゴリ: 仕事効率化
価格: ¥85

(追記)計算尺の使い方/作り方については、下記のサイトが必要にして十分。
計算尺推進委員会 http://www.pi-sliderule.net/
カテゴリ: 辞書/辞典/その他
価格: ¥170
最有名数式処理システムMathematicaでできることができる。しかも、かなりいい加減に入力しても、なんとか善意に解釈して計算してくれる。数式を投げれば、方程式と見なして解いてみたりグラフを書いてみたりいたせりつくせりである。計算過程を見せてくれるオプションもある。
欠点は二つ。ひとつはhttp://www.wolframalpha.com/にアクセスすれば無料でできるのに、アプリは有料であること(最初の値段設定¥5,800は今や伝説である)。もうひとつはネットに接続しないと使えないこと。
しかし電波が届かないからといって、ネットにつなげないからといって、我々は計算をやめる訳にはいかないのだ。
最愛はMathStudio
(SpaceTime - Scientific computing in the palm of your handの次のバージョンは名前とアイコンが変わりました。
カテゴリ: 教育
価格: ¥1,700
使い方などの関連記事はこちら。
・iPhone/iPod touchで使える数式処理アプリSpacetimeの超簡易マニュアル 読書猿Classic: between / beyond readers
・Mathematica,Maxima,Spacetimeの関数対照表 読書猿Classic: between / beyond readers
実はiPod touchで一番使ってるアプリは、GoodReaderでもEvernoteでもなくて、このMathStuido(元SpaceTime)という数式処理ソフトである。暗闇で本が読めたり、利き手をフリーにしたまま片手でメモがとれたり、いつでも立ち話をしながらでも何セットもの百科事典を引けることも捨てがたいけれど、利用時間だけで言えばそれらを上回ってる。
普段iPod touchでしていることを一枚にまとめるとこうなる。
MathStuido(元SpaceTime)はEPWINGの辞典を引くアプリEBPocketの対面に位置している。
どうやら数式処理システムはレファレンスの一種であるらしい。このことはもう少し展開すべきかもしれない。
百科事典がどかっと並んだ本棚からこの名刺入れサイズの小さな機械の中に越して来たことで、のべつまくなし(くだらないことを)引くことができるようになったのと同じに、数式処理システムがワークステーション(?)から移ってくることで、のべつまくなし(くだらないことを)計算したりグラフにしたりできるようになった。
正直安くない価格だし(しかしまともに買えばMathematicaやMapleはウン十万円する)、数式処理だけで言えば欠点もいろいろあり、これより優れたものもあるのだが、結局のところとりあえず使うのはこのアプリになっている。
元々この記事も、MathStuido(元SpaceTime)で間に合わない問題のために、代替手段を探したことが発端である。
iPhone/iPadの他に、Windows Mobile、Windows Mobile Smartphones、Palm OS5、Android、Windows、Macintoshで動くクロス・プラットフォームの数式処理システム(→MathStudioページ)なのだが、フリーの数式処理システムがいくらもあるPCではなく、モバイル機器での使用に重点を置いている。
関数名をいちいち打ち込まなくてもいいとか、カッコの数が合わなくても、そもそも閉じてなくても、いいように解釈してへっちゃらで動くといういい加減さも、使いやすさに寄与してる。
微積分ができる、方程式が解ける。二次元、三次元のグラフが描ける、それらを簡単にアニメーション化できる。グラフはもちろん指先でぐるぐる回したり、ピンチインで拡大したりできる。パッケージを呼び出すことなしに、ベクトル解析も特殊関数も使える一方で、任意精度演算arbitrary-precision arithmeticをはなからあきらめている。倍精度に甘んじている。数式処理システムなら、処理に時間がかかろうと精確な数字を扱うべきと考えるところだが、それよりも(良く取れば)パワーの低いモバイル機器で軽快に動くことを選択している。
最古はiCAS(中身はREDUCE)
カテゴリ: 仕事効率化
価格: ¥1,300
上にあげたMathStuido(元SpaceTime)、立ち話をしながら方程式を解いたり、グラフを描いたり、描いたグラフを指先でぐるぐる回すのには十分な性能なのだが、「2^67 - 1 を素因数分解しろ」みたいなことをさせようとすると(ちなみにベタに書くと147573952589676412927である)音を上げてしまう。正直に言うとフリーズ状態になる。
さて、古参の数式処理システムに、REDUCEというのがある。1960年代に Anthony C. Hearn氏 によって開発が始められたものだが、2008年12月にオープンソース化され、現在は修正BSDライセンスにしたがった利用、配布が認められている(REDUCE ver.3.7の日本語訳マニュアル)。
iCASはオープンソースのREDUCEを有料アプリにしたもの。グラフはGNU Plotが入っていて描いてくれるが、リアルタイムで回したりはできない。さっそく件の素因数分解をやらせてみると
factorize(2^67-1);
{{193707721,1},{761838257287,1}}
一瞬で解いてしまった。ちなみに昔Macintosh SEでMathematicaにやらせた記憶があるが1分くらいかかったと思う。
MathStuido(元SpaceTime)が音を上げる微分方程式も、iCAS(中身はREDUCE)なら解けることがある。ちなみにiCASで駄目なやつもWolfram Alphaはなんとかすることが多い。ちなみに数値解だとREDUCEのは3次のルンゲ=クッタ法だが、MathStuido(元SpaceTime)には4次のルンゲ=クッタ法を行う関数RK4と、4次と5次のルンゲ=クッタ法をやって両者の差が許容限界に収まるように刻み幅を調節する関数RK45がある。得手不得手はそれぞれ違うので、事典のように複数使いしている。百科事典/数式処理システムがウン十万円した時代には考えられない「ぜいたく」だが。
ただiCASについて言えば、Maximaで同種のアプリが出たらそっちに乗り換える気がする。
(追記)AndroidではMaximaが使えるようになったらしい。→Maxima on Android https://sites.google.com/site/maximaonandroid/
最安はPython Math
カテゴリ: 仕事効率化
価格: 無料
iPhone/iPod touthでPython。無料。
Pythonベースのオープンソース数式処理システムSAGE notebookも使うSympyライブラリ(http://sympy.org)が利用できる。数式処理ができる。ちゃんと多倍長なのはもちろん、常微分方程式を解いたり、偏微分方程式を投げると変数分離してくれたりもする。能力的にはMathStuido(元SpaceTime)より、iCAS(中身はREDUCE)より上かもしれない(操作性は圧倒的にMathStuido(元SpaceTime)が上なのだが)。
Sympyライブラリのチュートリアルを含むドキュメントはこちらから。
最安その2はグラフ電卓エミュ m48
カテゴリ: 仕事効率化
価格: 無料
インターネット上では多分最もメジャーなグラフ電卓(http://www.hpcalc.org/を見よ)HP-48のエミュレーターはたくさんあるけれど、iPhoneアプリではこれがいい。アイコン以外のすべてがすばらしい。
微積分ができる、方程式が解ける。二次元、三次元のグラフが描ける。プログラムが組める。大抵のことはなんでもできるが、機能が多過ぎてマニュアル(英文のなら検索すれば見つかる)が必須なことと、エミュレーターなので表示が液晶4行の狭いそれを模しているのが、欠点と言えば欠点。あと当然ながら入力はRPN(逆ポーランド記法)。
なおhpcalc.org - HP48 Software Archiveに蓄えられた膨大なライブラリをつかうには
カテゴリ: 仕事効率化
価格: ¥1,300
が必要。
RPNが嫌だ、だがグラフ電卓のエミュレーターが欲しいという向きには
カテゴリ: 教育
価格: ¥1,700
あのSATに持ち込みできる(せいでアメリカの高校・大学生御用達の)グラフ電卓TI-89エミュレーターがしっかりしたお値段で購入できる。
TI-83のエミュレーターならこんなのがある。
カテゴリ: 教育
価格: ¥85
数式処理システムは、誰もが使うものではないので、他のアプリに比べて安いものではない。
もっと簡易版でいいというのであれば、
カテゴリ: 教育
価格: ¥170
カテゴリ: 教育
価格: ¥170
カテゴリ: 教育
価格: ¥85
グラフ機能ものには
カテゴリ: 教育
価格: ¥170
カテゴリ: 教育
価格: ¥85
カテゴリ: 教育
価格: 無料
……単機能だけど加速度センサーを駆使した操作感が気持いい逸品。
などがある。
お試しの無料版があるものには、
カテゴリ: 教育
価格: ¥1,700
カテゴリ: 教育
価格: ¥170
カテゴリ: ユーティリティ
価格: 無料
カテゴリ: 教育
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カテゴリ: 教育
価格: 無料
などがある。
他にグラフ電卓、関数電卓のエミュレーターとしては
カテゴリ: 仕事効率化
価格: ¥2,200
カテゴリ: 仕事効率化
価格: ¥700
↑あのHP41Cがあったり、
カテゴリ: ユーティリティ
価格: ¥1,300
↑往年の関数電卓をごっそり詰めあわせたこれは、あの計算尺を死滅させた the first pocket calculator (HP 35)からthe first financial calculator (HP 80), the first scientific calculator (HP 45) and the first programmable calculator (HP 65/55)までを1つのアプリで提供している。
カテゴリ: ユーティリティ
価格: ¥1,300
RPN(逆ポーランド記法)じゃない電卓には触りたくないという人には、こちら↑の詰め合わせを。
こちらは往年の伝説の金融電卓HP 12CからHP 11C, HP 15C、幻のプログラマ電卓HP 16Cまでを1アプリで提供。
(おまけ)計算尺アプリもたくさんあるけれど、今はこれに落ち着いた。
カテゴリ: 教育
価格: ¥170
その前に使ってたのは見た目の麗しいこれ。
カテゴリ: 仕事効率化
価格: ¥85
(追記)計算尺の使い方/作り方については、下記のサイトが必要にして十分。
計算尺推進委員会 http://www.pi-sliderule.net/
2010.03.13
中学数学+αで家庭内権力を炙り出す
どえらい計算ミスと勘違いしてたので「もとい」ということで。
だいぶ間が開いたが、数式表示はGoogle Chart APIだけを使って(+が表示されないので%2Bと文字コードで指定してやる必要があるが)、仕切り直す。
「このあたりの数学を学ぶと、こんなことまでできる」シリーズ第2弾
前回、中学数学で「搾取の存在」を証明してみる 読書猿Classic: between / beyond readers
では、一次方程式をやった。一次方程式といえども、裏では無限級数を処理してるところまでやってしまった。
今回は連立方程式を解く。中学数学の連立方程式は変数が2つしかないものしか、近頃ではやらないらしい。が、気にせず進む。
行列を使った方がきれいに書けるが、ぐちゃぐちゃ式を書きながら、進んで行くのが目的なので気にしない。まあ、近いうちに行列はやるだろう。ストラング先生も連立方程式の代入法から『線形代数とその応用』をはじめているので、そっちとの接続もいい。
さて、連立方程式をつかって例ならば、普通に市場均衡を取り上げてもいいのだが、頼みのチャン(『現代経済学の数学基礎』)もアーチボルトもこの辺りは凡庸でつまらない。チャンの本を「クックブック」と貶すSimonにしたって大したことはない。
せっかくなので「社会財市場」というアイデアで、身近な権力現象を扱ってみる。
元ネタはColeman, J.S. (1972), "Systems of Social Exchange", Journal of Mathematical Sociology, Vol.2, nNo.2.
また『権力から読み解く 現代人の社会学・入門』(有斐閣アルマ)に、永田えり子の紹介コラムがある。
■社会(的)交換理論
ホマンズやブラウは、社会活動はすべて一種の交換だと見なすことができると考えた。
交換は双方が納得して生じるものだから、世の中のやり取りがすべからく「交換」なのであれば、みんなが納得しているはずで、無理矢理何かをさせられたりすることは無いはずである。ぶっちゃけ、世の中から「権力」なんてものは蒸発してしまう。
交換理論で「権力」を扱うために、ブラウは「服従」というものも交換できる一種の財だと考えた。経済的な財でないかもしれないが、だったら社会的財だとでも呼んでみる。
これで、なぜ権力の話ができるのか。
AさんがBさんに何かをあげた(贈与した)としよう。しかしBさんには返すものがない。さて、どうする?
人類学や社会心理学が教えるように、人間は「もらったら返したくなる」という性質がある。この性質は大変広い範囲で見られ、しかも強力であるために、社会活動を「交換」と見なす無理が通ってしまうのだが、Bさんはなんとかして、何でもいいから、もらったものと等価なものを返したい。
返すものが何も無い時に、返される社会的財こそが「服従」である。そして「服従」を受ける人こそが権力者であり、権力はこうした社会的財のバランスシートのポジションとして存在する訳だ。
■夫婦という社会財市場
世の中には、様々な「返せない事態」が存在し、またいろんな「社会的財」がある。
しかしここでは、経済的財として、とりあえず生活に必要ないろんなものを「生活費」を、そして社会的財としては、夫と妻の(それぞれ相手に対する)「服従」だけを考えよう。
まずは、専業主婦のいる家庭を想定する。
夫が働いて生活に必要な収入を得ている。妻は収入を得ていない、とする。
この場合、夫と妻が、それぞれ提供できるモノを、物に限らず、愛情といったものも考慮に入れよう。すると、供給については、次のようにまとめられる。
供給
夫の服従 妻の服従 生活物資
夫 1.0 0.0 1.0
妻 0.0 1.0 0.0
–––––––––––––––––––––––––––––––––––––––
総供給量 1.0 1.0 1.0
つまり「夫の服従」を提供できるのは夫だけである。
「妻の服従」を提供できるのは妻のみである。
「生活物資」(正確にはそれを買うお金)を提供できるのは、(今回の場合)夫だけである。
さて、このときの夫と妻は、どれだけの「予算」を持っていることに相当するのだろうか。それを知るに、それぞれの「財」がいくらで「売れるか(交換されるか)」を知る必要があるが、今のところ不明である。
方程式をつくるには、不明なものは、何か名前をつけて、変数とすればいい。
価格のことなのでPriceの頭文字をとり、pで価格変数を表す。
いま、「財」は3種類あるから、pに数字を添えて、以下のように表すことにする。
夫の服従 妻の服従 生活物資
価格

これで、夫と妻は、どれだけの「予算」が未知数まじりだが、以下の通り、数式で表現できる。
夫の元手
・・・(1)
妻の元手
・・・(2)
次に、夫と妻は、それぞれ、何をどれくらい欲しているかを考えよう。
次の表は、夫と妻が欲しているものの割合を示している。
需要
夫の服従 妻の服従 生活物資
夫 0.0 0.7 0.3
妻 0.3 0.0 0.7
つまり予算が1なら、夫は70%(0.7)を妻の服従に、30%(0.3)を物品に配分する、という意味である。
夫の予算は
だったから、この場合、夫は、
を「妻の服従」に、
を「生活物資」に費やす。妻も同様である。
見方を変えて、今度は、それぞれの「財」に支出される額を考えよう。
たとえば「夫の服従」について言えば、
夫は
、
妻は
だけ支出する。
夫の服従に支出される合計額は
である。
先ほど「夫の服従」の価格を
としたが、「夫の服従」の総供給量は1.0だったので、「夫の服従に支出される合計額」は
と等しい。つまり、
「夫の服従に支出される合計額」
・・・(3)
同様に、「妻の服従」「生活物資」についても同じことが言えて、
「妻の服従に支出される合計額」
・・・(4)
「生活物資に支出される合計額」
・・・(5)
各「財」の値段を数式で表せたので、そもそも夫と妻は合計でどれだけの財を持っていたかを計算してみる。
式(1)、(2)に、それぞれ式(3)(4)(5)を代入すると、
夫の元手
・・・(1)



妻の元手
・・・(2)


とすると





具体的には、夫の財合計額の方が多く、権力者である。
■「カカア天下」は可能か?
では、生活物資を夫に頼る専業主婦は「夫婦内権力者」となることは不可能なのだろうか?
否、「社会的財」もまた「社会財市場」での需要と供給のバランスで価格(交換比率)が決まる。
ぶっちゃけ夫がより多く「妻の服従」を望むのなら、話が変わって来る。
供給は先ほどと変わらない、としよう。
供給
夫の服従 妻の服従 生活物資
夫 1.0 0.0 1.0
妻 0.0 1.0 0.0
–––––––––––––––––––––––––––––––––––––––
総供給量 1.0 1.0 1.0
価格

予算制約
夫の元手
・・・(1)
妻の元手
・・・(2)
需要を変えてみる。
夫の服従 妻の服従 生活物資
夫 0.0 1.0 0.0
妻 0.3 0.3 0.4
「夫の服従に支出される合計額」
・・・(3)’
「妻の服従に支出される合計額」
・・・(4)’
「生活物資に支出される合計額」
・・・(5)’
式(1)、(2)に、それぞれ式(3)’(4)’(5)’を代入すると、
夫の元手
・・・(1)



妻の元手
・・・(2)


とすると





この場合、妻の妻の財合計額の方が夫の財合計額よりも多く、妻の方が権力がある、と言える。
つまり、夫がより多く「妻の服従」を望んだために、「妻の服従」の価格が上がり、妻の財合計が夫を超えたのである。
より多くの「服従」を相手に求めることで、夫は逆に「権力の座」から転げ落ちたのだ。
「服従型支配」が社会交換を通して実現する一例である。
この数式をつかった議論は、「妻の(夫の)服従」を「妻の(夫の)愛情」に置き換えても、そのまま成立する。
当然、妻が生活物資を稼いで来るパターンも考察可能だ。
今回、数値例で示した供給と需要の有り様をパラメータにして、妻が(夫が)より多くの権力(の元になる資源)を持つための条件を定式化することもできる。
(関連記事)
読書猿Classic 数学にはネイティブはいない:「語学としての数学」完全攻略=風景+写経アプローチ

中学数学で「搾取の存在」を証明してみる 読書猿Classic: between / beyond readers

……ついに新しい版の翻訳がでた!!
……解答のついてない「学生版」は買わないこと!
……数理社会学者の主著から、数学のまとめをごっそり削った邦訳はお勧めしない。
だいぶ間が開いたが、数式表示はGoogle Chart APIだけを使って(+が表示されないので%2Bと文字コードで指定してやる必要があるが)、仕切り直す。
「このあたりの数学を学ぶと、こんなことまでできる」シリーズ第2弾
前回、中学数学で「搾取の存在」を証明してみる 読書猿Classic: between / beyond readers
今回は連立方程式を解く。中学数学の連立方程式は変数が2つしかないものしか、近頃ではやらないらしい。が、気にせず進む。
行列を使った方がきれいに書けるが、ぐちゃぐちゃ式を書きながら、進んで行くのが目的なので気にしない。まあ、近いうちに行列はやるだろう。ストラング先生も連立方程式の代入法から『線形代数とその応用』をはじめているので、そっちとの接続もいい。
さて、連立方程式をつかって例ならば、普通に市場均衡を取り上げてもいいのだが、頼みのチャン(『現代経済学の数学基礎』)もアーチボルトもこの辺りは凡庸でつまらない。チャンの本を「クックブック」と貶すSimonにしたって大したことはない。
せっかくなので「社会財市場」というアイデアで、身近な権力現象を扱ってみる。
元ネタはColeman, J.S. (1972), "Systems of Social Exchange", Journal of Mathematical Sociology, Vol.2, nNo.2.
また『権力から読み解く 現代人の社会学・入門』(有斐閣アルマ)に、永田えり子の紹介コラムがある。
■社会(的)交換理論
ホマンズやブラウは、社会活動はすべて一種の交換だと見なすことができると考えた。
交換は双方が納得して生じるものだから、世の中のやり取りがすべからく「交換」なのであれば、みんなが納得しているはずで、無理矢理何かをさせられたりすることは無いはずである。ぶっちゃけ、世の中から「権力」なんてものは蒸発してしまう。
交換理論で「権力」を扱うために、ブラウは「服従」というものも交換できる一種の財だと考えた。経済的な財でないかもしれないが、だったら社会的財だとでも呼んでみる。
これで、なぜ権力の話ができるのか。
AさんがBさんに何かをあげた(贈与した)としよう。しかしBさんには返すものがない。さて、どうする?
人類学や社会心理学が教えるように、人間は「もらったら返したくなる」という性質がある。この性質は大変広い範囲で見られ、しかも強力であるために、社会活動を「交換」と見なす無理が通ってしまうのだが、Bさんはなんとかして、何でもいいから、もらったものと等価なものを返したい。
返すものが何も無い時に、返される社会的財こそが「服従」である。そして「服従」を受ける人こそが権力者であり、権力はこうした社会的財のバランスシートのポジションとして存在する訳だ。
■夫婦という社会財市場
世の中には、様々な「返せない事態」が存在し、またいろんな「社会的財」がある。
しかしここでは、経済的財として、とりあえず生活に必要ないろんなものを「生活費」を、そして社会的財としては、夫と妻の(それぞれ相手に対する)「服従」だけを考えよう。
まずは、専業主婦のいる家庭を想定する。
夫が働いて生活に必要な収入を得ている。妻は収入を得ていない、とする。
この場合、夫と妻が、それぞれ提供できるモノを、物に限らず、愛情といったものも考慮に入れよう。すると、供給については、次のようにまとめられる。
供給
夫の服従 妻の服従 生活物資
夫 1.0 0.0 1.0
妻 0.0 1.0 0.0
–––––––––––––––––––––––––––––––––––––––
総供給量 1.0 1.0 1.0
つまり「夫の服従」を提供できるのは夫だけである。
「妻の服従」を提供できるのは妻のみである。
「生活物資」(正確にはそれを買うお金)を提供できるのは、(今回の場合)夫だけである。
さて、このときの夫と妻は、どれだけの「予算」を持っていることに相当するのだろうか。それを知るに、それぞれの「財」がいくらで「売れるか(交換されるか)」を知る必要があるが、今のところ不明である。
方程式をつくるには、不明なものは、何か名前をつけて、変数とすればいい。
価格のことなのでPriceの頭文字をとり、pで価格変数を表す。
いま、「財」は3種類あるから、pに数字を添えて、以下のように表すことにする。
夫の服従 妻の服従 生活物資
価格
これで、夫と妻は、どれだけの「予算」が未知数まじりだが、以下の通り、数式で表現できる。
夫の元手
妻の元手
次に、夫と妻は、それぞれ、何をどれくらい欲しているかを考えよう。
次の表は、夫と妻が欲しているものの割合を示している。
需要
夫の服従 妻の服従 生活物資
夫 0.0 0.7 0.3
妻 0.3 0.0 0.7
つまり予算が1なら、夫は70%(0.7)を妻の服従に、30%(0.3)を物品に配分する、という意味である。
夫の予算は
見方を変えて、今度は、それぞれの「財」に支出される額を考えよう。
たとえば「夫の服従」について言えば、
夫は
妻は
夫の服従に支出される合計額は
先ほど「夫の服従」の価格を
「夫の服従に支出される合計額」
同様に、「妻の服従」「生活物資」についても同じことが言えて、
「妻の服従に支出される合計額」
「生活物資に支出される合計額」
各「財」の値段を数式で表せたので、そもそも夫と妻は合計でどれだけの財を持っていたかを計算してみる。
式(1)、(2)に、それぞれ式(3)(4)(5)を代入すると、
夫の元手
妻の元手
具体的には、夫の財合計額の方が多く、権力者である。
■「カカア天下」は可能か?
では、生活物資を夫に頼る専業主婦は「夫婦内権力者」となることは不可能なのだろうか?
否、「社会的財」もまた「社会財市場」での需要と供給のバランスで価格(交換比率)が決まる。
ぶっちゃけ夫がより多く「妻の服従」を望むのなら、話が変わって来る。
供給は先ほどと変わらない、としよう。
供給
夫の服従 妻の服従 生活物資
夫 1.0 0.0 1.0
妻 0.0 1.0 0.0
–––––––––––––––––––––––––––––––––––––––
総供給量 1.0 1.0 1.0
価格
予算制約
夫の元手
妻の元手
需要を変えてみる。
夫の服従 妻の服従 生活物資
夫 0.0 1.0 0.0
妻 0.3 0.3 0.4
「夫の服従に支出される合計額」
「妻の服従に支出される合計額」
「生活物資に支出される合計額」
式(1)、(2)に、それぞれ式(3)’(4)’(5)’を代入すると、
夫の元手
妻の元手
この場合、妻の妻の財合計額の方が夫の財合計額よりも多く、妻の方が権力がある、と言える。
つまり、夫がより多く「妻の服従」を望んだために、「妻の服従」の価格が上がり、妻の財合計が夫を超えたのである。
より多くの「服従」を相手に求めることで、夫は逆に「権力の座」から転げ落ちたのだ。
「服従型支配」が社会交換を通して実現する一例である。
この数式をつかった議論は、「妻の(夫の)服従」を「妻の(夫の)愛情」に置き換えても、そのまま成立する。
当然、妻が生活物資を稼いで来るパターンも考察可能だ。
今回、数値例で示した供給と需要の有り様をパラメータにして、妻が(夫が)より多くの権力(の元になる資源)を持つための条件を定式化することもできる。
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2010.03.06
「足して9になる数字」が四則演算すべての検算を驚くほど加速する理由
機械でやる計算も、入力ミスがあれば間違える。
入力をすべて再チェックするのもおっくうだ。というか、時間が下手すると2倍かかる。
ではいったい、どうすればいいのか?
■各桁の数字を1桁になるまで足し合わせる
検算の仕方に、問題(入力)の数字と答え(出力)についてそれぞれ、各桁の数字を1桁になるまで足し合わせるというやり方がある。
要はチェックサムだ。
説明するよりも例を見せる方がはやい。次の足し算をやってみる。
「各桁の数字を1桁になるまで足し合わせる」というのは、次のようなけいさんをすることである。
たとえば345なら
345→3+4+5=12→1+2=3
と、こんな感じ。
■実際に検算してみる
では,問題の345と456と568について、そして答えの1369について、
「各桁の数字を1桁になるまで足し合わせる」というのをやってみよう。
すると、こんな感じとなる。
上記の通り、問題の345と456と568について、それぞれを「各桁の数字を1桁になるまで足し合わせる」と、3と6と1になる。
今は足し算の問題だったから、3と6と1を足し合わせる。つまり
3+6+1=10→1+0=1
である。
同じように,答えの1369について、「各桁の数字を1桁になるまで足し合わせる」と
1+3+6+9=19→1+9=10→1+0=1
である。
1と1でチェックサムは同じだから、この計算は合っている、と検算できた。
■「足して9になる数」で検算を加速する
ところで「足して9になる数」を覚えておくと,足し算引き算が抜群に速くなる、というエントリーを以前書いた。
10秒で覚えられて計算がバツグンに速くなる方法 読書猿Classic: between / beyond readers

それをマスターしている人は、この検算法をさらに加速させることができる。
9や足して9になる数は省いて計算しなくても,同じ結果に到達できるからだ(理由は「何故これで検算できるか?」で後述する)。
試しに,今の例で,「9や足して9になる数は省いて」(下記では省くところに抹消線を入れた)みよう。
ご覧のとおり、同じ結果を得た。
■この検算法は四則演算すべてで使える
この検算法は、かけ算だろうが引き算だろうが割り算だろうが使える。
(例)かけ算 13,452 × 75,049 = 1,009,559,148
(問題側)
13,452 →1+3+4+5+2=15 →1+5=6
75,049 →7+5+0+4+9=25 →2+5=7
6×7=42 →4+2=6 ……この段階でもとの計算(足し算なら足し算、引き算なら引き算をするのがポイント)
(答え側)
1,009,559,148 → 1+0+0+9+5+5+9+1+4+8=42 →4+2=6
6=6で、この計算は合ってる、と検算できた。
「9や足して9になる数は省いて」(下記では省くところに抹消線を入れた)みよう。
(問題側)
13,452 →1+3+4+5+2=6
75,049 →7+5+0+4+9=7
6×7=42 →4+2=6 ……この段階でもとの計算(足し算なら足し算、引き算なら引き算をするのがポイント)
(答え側)
1,009,559,148 → 1+0+0+9+5+5+4+9+1+8=1+5=6
6=6で、この計算は合ってる、と検算できた。
(関連記事)
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入力をすべて再チェックするのもおっくうだ。というか、時間が下手すると2倍かかる。
ではいったい、どうすればいいのか?
■各桁の数字を1桁になるまで足し合わせる
検算の仕方に、問題(入力)の数字と答え(出力)についてそれぞれ、各桁の数字を1桁になるまで足し合わせるというやり方がある。
要はチェックサムだ。
説明するよりも例を見せる方がはやい。次の足し算をやってみる。
| 345 | |
| 456 | |
| +) | 568 |
| ------------ | |
| 1369 |
「各桁の数字を1桁になるまで足し合わせる」というのは、次のようなけいさんをすることである。
たとえば345なら
345→3+4+5=12→1+2=3
と、こんな感じ。
■実際に検算してみる
では,問題の345と456と568について、そして答えの1369について、
「各桁の数字を1桁になるまで足し合わせる」というのをやってみよう。
すると、こんな感じとなる。
| 345 | →3+4+5=12→1+2=3 | |
| 456 | →4+5+6=15→1+5=6 | |
| +) | 568 | →5+6+8=19→1+9=10→1+0=1 |
| ------------ | 3+6+1=10→1+0=1 | |
| 1369 | →1+3+6+9=19→1+9=10→1+0=1 |
上記の通り、問題の345と456と568について、それぞれを「各桁の数字を1桁になるまで足し合わせる」と、3と6と1になる。
今は足し算の問題だったから、3と6と1を足し合わせる。つまり
3+6+1=10→1+0=1
である。
同じように,答えの1369について、「各桁の数字を1桁になるまで足し合わせる」と
1+3+6+9=19→1+9=10→1+0=1
である。
1と1でチェックサムは同じだから、この計算は合っている、と検算できた。
■「足して9になる数」で検算を加速する
ところで「足して9になる数」を覚えておくと,足し算引き算が抜群に速くなる、というエントリーを以前書いた。
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それをマスターしている人は、この検算法をさらに加速させることができる。
9や足して9になる数は省いて計算しなくても,同じ結果に到達できるからだ(理由は「何故これで検算できるか?」で後述する)。
試しに,今の例で,「9や足して9になる数は省いて」(下記では省くところに抹消線を入れた)みよう。
| 345 | →3+ | |
| 456 | → | |
| +) | 568 | →5+6+8=19→1+ |
| ------------ | | |
| 1369 | →1+ |
ご覧のとおり、同じ結果を得た。
■この検算法は四則演算すべてで使える
この検算法は、かけ算だろうが引き算だろうが割り算だろうが使える。
(例)かけ算 13,452 × 75,049 = 1,009,559,148
(問題側)
13,452 →1+3+4+5+2=15 →1+5=6
75,049 →7+5+0+4+9=25 →2+5=7
6×7=42 →4+2=6 ……この段階でもとの計算(足し算なら足し算、引き算なら引き算をするのがポイント)
(答え側)
1,009,559,148 → 1+0+0+9+5+5+9+1+4+8=42 →4+2=6
6=6で、この計算は合ってる、と検算できた。
「9や足して9になる数は省いて」(下記では省くところに抹消線を入れた)みよう。
(問題側)
13,452 →1+3+
75,049 →7+
6×7=42 →4+2=6 ……この段階でもとの計算(足し算なら足し算、引き算なら引き算をするのがポイント)
(答え側)
1,009,559,148 → 1+0+0+
6=6で、この計算は合ってる、と検算できた。
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