「ぬれ干し」ってどんな干し方?
洗濯物を脱水せず、ぬれたまま干すことです
洗濯物を洗った後に脱水せず、ぬれた状態で干す方法を「ぬれ干し」といいます。
いままで、衣類などのタグには「ぬれ干し」記号がありませんでしが、平成28年12月に新しくなった洗濯表示から追加されるようになりました。
最近では、ぬれ干しはおしゃれな麻のシャツの風合いを活かすための干し方としても、おすすめされているようです。
当然、脱水をまったくしないで干すと、たくさんの水が垂れて床がぬれてしまいます。気になる場合は、タオルなどで軽く水分を吸い取ってから干しても問題はありません。
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「ぬれ干し」の洗濯表示
上の表は、平成28年12月に新しくなった「自然乾燥」に関する新しい洗濯表示の一例です。
ところで、「ぬれ干し」の記号はご存知でしたか?
「ぬれ干し」は2本線で表示されます。そして、縦向きの線は「つり干し(ぬれつり干し)」、横向きの線は「平干し(ぬれ平干し)」を意味します。ぬれ干しを確認する場合は、2本線が縦向きか横向きかにも注目しましょう。
また、「陰干し」をしなければならない衣類のタグなどには、屋根やひさしのような斜め線が入っています。従って、「縦1本線」に「斜め線」がある表示は「日陰のつり干し」ということになります。
ちなみに、「つり干し」はハンガーにかけて干す普通の干し方で、「平干し」は平らなものの上に広げて干します。
最近は、100円ショップで、水を切って乾燥を早める「平干しネット」が売られています。ぜひ、ご利用ください。
しわになりにくい洗濯の仕方
普通に、洗濯・脱水をして干すと、洗濯物が乾いたときにしわが残ることがあります。
洗濯機での脱水は、強いしわの原因になりますが、以下のような工夫でしわを軽くすることができるので、ぜひお試しください。
1.洗濯ネットを使用する
2.脱水時間を短くする
3.脱水が終わったらすぐに干す
4.干す前にバサバサと振って全体的なしわを伸ばす
5.干した後に手でパンパンと叩いてしわを伸ばす
6.襟や袖などは引っ張ったりして形を整える
しわになりやすい素材となりにくい素材
素材によって、しわになりやすいものとなりにくいものがあります。綿や麻はしわになりやすく、ナイロンやポリエステルはしわになりにくい素材です。
また、ワイシャツなどを中心に「形状記憶」「形態安定」など、しわになりにくい特徴をうたった衣類もあります。
「家庭用品品質表示法」では、洗濯の仕方に加え「素材の表示」が義務付けられています。タグを確認する際は、洗い方に加えて素材も確認しましょう。事前に、素材の特長を知っておきましょう。
おしゃれ着の洗濯は洗剤にも気を使って
ぬれ干しが推奨されるリネン(麻)などは、いわゆるおしゃれ着などに多く使われていますが、こういった素材の洗濯には、洗剤にも気を使いたいところです。
洗剤の中には、衣類をより白く仕上げるための蛍光剤(蛍光増白剤ともいいます)配合のものがありますが、色物の服では色落ちのリスクがあります。
おしゃれ着も、蛍光剤配合の洗剤を使うと風合いを損なう可能性があるため、洗濯する際は蛍光剤無配合の洗剤を選びましょう。
サニクリーンの洗濯用洗剤は、蛍光剤無配合で低刺激のため、おしゃれ着はもちろん、皮膚が薄く刺激に敏感な赤ちゃんや敏感肌の方の衣類の洗濯にも適しています。
また、配合成分のグロスファクター(生分解促進剤)の働きが排水管の汚れを分解しニオイの発生を防ぐので、洗濯をしながら清潔な環境を維持できます。
<参考資料>
東京都クリーニング生活衛生同業協会
http://www.tokyo929.or.jp/column/buy/6.php
消費者庁「新しい洗濯表示」
http://www.caa.go.jp/policies/policy/representation/household_goods/laundry_symbols.html
※2018年7月30日初版
※2018年11月本文改訂
※2020年12月14日改訂