美しさは内面の自信から。自信は容姿磨きから。ヘアメイクは「人の人生を変える仕事」
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制作ノート
美しさは内面の自信から。自信は容姿磨きから。ヘアメイクは「人の人生を変える仕事」

「心持ちを変えれば、人は誰でも美しくなれます。そして心持ちを変えるために最も簡単で確実なのは、容姿を磨くことです」

今回取材したのは、ヘアメイクアーティストとして活躍する渡邉まりあさん。これまで、何百人ものあらゆる顔から魅力を最大限に引き出してきた渡邉さんは、「美しさは形から」と断言する。

専門学校卒業後すぐにフリーランスとして独立し、舞台メイクから個人レッスンまで幅広く活動。ヘアメイクを仕事にするかたわら、ダンサーとしての顔も持つ。ヘアメイクとダンス、その2つの経験が組み合わさり、今の自分を形作っているという渡邉さん。華やかな世界で活躍する彼女を支えるのは、最高の結果だけを目指すプロ意識の高さと、どこにでも飛び込むことを厭わない並々ならぬ度胸だった。

人の役に立ってこそ、仕事

――渡邉さんは、高校卒業後からダンサーをされていて、その後ヘアメイクの道に進まれたと伺っています。もともとダンスやヘアメイクの世界に興味があったのですか?

そうですね。子どもの頃からバレエやダンスをやっていて、卒業文集に「将来はバレエの先生になりたい」と書くくらいには熱中していました。舞台に立つときは、必ずヘアアレンジやメイクが必要になるので、ヘアメイクは昔から馴染み深いものとして身近なところにありましたね。

中学生頃からは、ティーン向けのファッション誌などを読んでいち早く美容やファッションに関する情報を取り入れて、友だちのヘアアレンジやメイクをして楽しんでいました。

――高校卒業後からヘアメイクをお仕事にするまでは、どのような道を辿られたのですか?

高校卒業後は、ダンサーとして舞台に立ったり、振り付けを指導したりといった仕事を2〜3年続けていました。その後、ヘアメイクの専門学校に入り、在学中から少しずつお仕事をいただくようになりました。もともと人のいる場所に顔を出すのが好きで人脈を作れていたため、「ヘアメイクを始めた」と言ったら、知人や舞台関係者の方々から声をかけていただけたんです。中には、もともとダンサーとして出演していた舞台から「今度はヘアメイクとして参加してくれないか」とお誘いを頂いたこともありました。卒業後すぐにフリーランスとして仕事を始めましたね。

――ダンサーではなく、ヘアメイクを仕事の中心にしたのはなぜなのでしょうか?

もともとダンスは「自分が楽しく踊れたら良いな」と、自己満足でやっていたところがあったんです。しかし、私の中で仕事とは、人の役に立って、目の前の人から「ありがとう」と言ってもらえることなんじゃないか、という思いもあって。その時、自分はダンスだけで人の役に立っているという実感がどうしても持てなかったんですよね。

何か他にできることはないかなと探してみて、小さい頃からヘアメイクが好きだったことを思い出し、仕事にしようと考えました。実際、ヘアメイクの仕事では、目の前のその人自身がものすごく綺麗になるし、お客様の喜びをダイレクトに感じられることが本当に嬉しいですね。「今までの自分じゃないみたい!」という最高の褒め言葉をいただくと、これが自分の理想とする仕事のあり方だな、とつくづく思います。

感性の世界だから、言葉を何より大切にする

――現在、渡邉さんは会員制ラウンジCOLORS LOUNGEでヘアメイク講師として活躍されていますよね。COLORS LOUNGEのコンセプトと、そこでのお仕事について詳しく教えてください。

「ライフスタイルをアップデートする」というコンセプトのもと、ボディメイキングやファッション、ヘアメイクなどのレクチャーを提供しています。レクチャー以外ではお洒落なコワーキングスペースやカフェを会員向けに開放していて、都心で仕事をしながら自分磨きができるラウンジです。

私は講師として週に2〜3回、ヘアメイクのレクチャーを担当しています。メンズはスキンケア、アイブロウ、ヘアスタイリングの3種類。レディースはスキンケア、アイブロウ&ベースメイク、半顔メイク、ヘアスタイリングの4種類を提供しています。一人ひとりに対面でヘアメイクを教えるため、1回のレクチャーにつき定員は5名まで。プロとして会員の方々に「メイクをしてあげる」のではなく、皆さんが「メイクを自分でできるようになる」ところへと導くのが、私の役割です。

――講師としてジョインを決めたのはなぜですか?

代表の方が掲げる理念や働く方々の思いに共感を覚えて、ジョインを決めました。ここで働くメンバーは、誰もが「会員の皆さまの人生がもっと彩り豊かになってほしい」という真剣な思いを持っています。私も、ヘアメイクの上達がその人の自信につながって、その人の人生がより良くなってほしいと強く思っているので、そこがマッチしたんですよね。

実際、COLORS LOUNGEでレクチャーを受けた会員の方々は、皆さん本当に見違えるようになっていくんです。痩せて筋肉がついてカッコよくなったり、ファッションセンスやメイクセンスが抜群に高まって別人のようになったり。「人生をより良くすること」に携われている実感が確実にありますね。

――日々変化していく姿が間近で見られるのは、手応えを感じられそうですね。会員の方々と接する中で、特に意識していることなどはありますか?

一人ひとりの容姿の良いところは、すぐに言葉にして褒めるようにしています。それも、ただ表面的に褒めるだけでは気持ちが伝わらないので、本気でそう思っていると伝わるように褒めますね。たとえば、「上唇の形が富士山型ですごくカワイイ。女の子らしい色のリップが似合いそうだね」とか。

ここに来てくれる方々の中には、自分に自信が持てていない方も多いんです。だから、「あなたの容姿にはこんなに素敵なところがあって、ここをこう際立たせたらもっと素敵になれるよ」ということをたくさん伝えます。とにかく自信を持ってもらいたいから。

メイクって、普通はマイナスなポイントを隠すためにするものと思われがちですが、その人の良いところを活かしたメイクのほうが美しくなれるんですよ。外見が美しくなれば、必ず内面の自信につながります。そして自信を持てれば、もっともっと美しくなれる。「美は形から」を皆さんに体感してもらえるように心がけています。

――「ヘアメイクスキルを教えるためのコミュニケーション」以上に、心を込めたコミュニケーションが大切なんですね。

プロのメイクと同じレベルでセルフメイクをできるようになってもらいたいと考えたときに、自分が感覚的にやっていたメイクを言語化して伝えることの難しさを実感しました。たとえば、「アイラインはシュッと引いて」と言っても、「シュッと引く」だけじゃ伝わらないんですよね。だから、「まつげの上に筆を乗せるような感覚で」と具体的に言い換えたりとか。自分の感覚を言葉にすることで、自分自身のメイクも上達しました。

ここには、色々な特徴や系統のお顔の方々がいらっしゃいます。二重の幅や輪郭、唇の形などのそれぞれのパーツから全体の雰囲気まで十人十色。そのため、普段ファッション誌から情報として取り入れたことを実践する場にもなっています。どんなスタイルや場面でもオールマイティに活躍できるようになりたいので、そのためのスキルやセンスを日々磨くよう意識しています。

仕事もダンスも、「度胸」こそが最強の武器

――渡邉さんはこれから、ヘアメイクアーティストとしてどのような姿を目指していますか?

あえて強みとなるジャンルは作らず、どんなジャンルのヘアメイクもできるようになりたいです。さまざまなテイストのヘアメイクを体現するには、ジャンルの垣根を超えてスキルや情報を常にキャッチアップしている必要があります。そのため、こだわりを持つことなく、日々の勉強と実践の中で「いいな」と思うものは何でも取り入れるようにしていて。多方面の情報をミックスした状態が「渡邉まりあ」というヘアメイクアーティストであるような、そんな姿でありたいですね。

――ダンサーとしてのバックグラウンドも今の仕事に活きていると感じますか?

そうですね。一番仕事に活きているなと感じるのが、「舞台慣れ」です。舞台の上って、演者が恥ずかしがったり緊張したりしてしまうと、見ているお客さんにもすぐに伝わってしまうんです。だから、どんなに恥ずかしくても、緊張しようとも、笑顔で「ここは私のステージ!」という気持ちでやりきることが何より大切。そういう気持ちで数をこなしていくうちに、本番前でも自然と緊張がほどけていくんです。

「舞台慣れ」が大切なのは、ヘアメイクのお仕事の面接やコンペ、初めて参加させていただく現場でも同じこと。どんなコンディションでも、まずは緊張しない。そして人の前では求められている以上の成果を出せるよう、本番で120%の力を出す。ダンサーをやっていたからこそ身についた「度胸」ですね。

――確かにヘアメイクのお仕事も、面接や現場では常に「一発勝負」で一番良いものを求められる、まさに「度胸」が必要なお仕事ですね。

はい。「今の自分には少しハイレベルすぎるかも」と思えるお仕事でも、度胸で面接に飛び込みます。実際、力不足で落ちてしまうこともありますが、「君にはこういうスキルが必要だと思う」とアドバイスをいただいたり、「このレベルであればこんな仕事を紹介できるけど」と別のお仕事をいただけたりすることも。自分の可能性を広げるためにも、「まずはやってみる」スタイルで、これから先も続けていこうと思います。

Text: Shika Fujisaka / Photograph: Shunsuke Imai

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