仁藤夢乃氏と米山隆一氏の場外乱闘

 仁藤夢乃さんの名誉のために言うと、別件で何度かご一緒したことがある限りでは、仁藤さん自身は非常に魅力のある、誠実で共感力の高い女性で、社会運動に従事している人たちの中で見れば、確かに頭一つ優れている人だなあという感覚があります。こういう活動に身を捧げている人がいるからこそ、多くの抑圧された個人がもう少し頑張ってみようと感じ、前を向いて暮らすことができているのだと思います。

 そして、米山隆一さんのように知事という高い地位にあり、優れた知能を持つはずの人物がセックススキャンダルを起こしたことは許せない、という潔癖な面を持つのも、また仁藤夢乃さんだったのでしょう。その後、なぜか社会活動家の駒崎弘樹さんも無事巻き込まれ、一緒くたに批判される形で、米山隆一さんをTwitter上で盛大に論難するに至ります。

 米山隆一さんも新潟県知事辞任に追い込まれた2年半前から、ご自身のやらかしを真摯に反省され、女性作家として著名な室井佑月さんとご結婚をされました。これはこれで、本当に良かったと思うんですよね。ほぼ連日のように、新たに新潟県長岡市に構えられたご自宅で夫婦で料理を楽しんだり、地元の新潟県民とふれあったりしている写真を掲載しておられ、とても微笑ましいと思うんですよ。いいパートナーじゃないですか。

 ところが、その米山隆一さんへの批判が昂じて、仁藤さんが勢い余って「妻は夫の性欲処理機ではない」という踏み込んだツイートをしてしまいます。

 前後の仁藤さんのツイートを読む限り、いろいろな意味深や含意を掴み取ろうと思えばできないこともありませんが、字面からは「米山隆一さんの奥さんである室井佑月さんは米山隆一さんの性欲処理機ではない」と読めるもので、室井さんも怒りの体で参戦することに。室井さんは、ツイートで関連ツイートの誤読についても指摘しておられたので、なかなかややこしいことになってしまいました。

社会運動家の仁藤夢乃氏に、「夫の性欲処理機」扱いされた妻の室井佑月氏(写真:アフロ)

 また、そこへ#kutooで著名になった石川優実さんや北原みのりさんらも、フェミニストサイドとして米山隆一批判に参戦。さらには、自身の性器を3Dプリンター用データとして配布したことで、猥褻物陳列で刑事事件に発展したろくでなし子さんまで登場するという、「あつまれ どうぶつの森」みたいな状態になったわけであります。

 とはいえ、米山隆一さんはスキャンダルがあってなお、政治への志が折れることなく衆院選に再挑戦し、信認を得て当選しています。つまり、米山隆一さんの新潟県知事辞任に至った経緯を知ってもなお、今回の衆議院選挙で新潟第5区の有権者は「米山隆一さんが良い」と圧勝の形で当選をさせたのです。これによって、スキャンダルに関する禊(みそぎ)は済んだことになり、結果的に米山隆一さんは政治の世界に復帰しました。

 それでも、仁藤さんらフェミニスト界隈から米山隆一さんの過去を許せない、そんな人が政治家であるべきではないという意見が出ております。ネットでも、圧倒的に「米山隆一さんは問題だ」となってしまっていましたので、本当に政治家であるべきではない人なのか、私の知っている彼の仕事面における過去の話をしたいと思います。人間いろんな面があるよ、ってことで。