山梨 道志村 キャンプ場 女児不明2年で周辺の山林を捜索(2021年9月21日配信『NHKニュース』)
- 2021/09/21
- 12:00
山梨県道志村のキャンプ場で小学1年生だった小倉美咲さんの行方が分からなくなってから21日で2年となり、警察は現場の周辺で改めて捜索活動を行っています。
千葉県成田市の小倉美咲さん(9)は、小学1年生だったおととし9月21日、家族や友人と訪れていた山梨県道志村のキャンプ場で行方が分からなくなりました。
有力な手がかりが得られないまま21日で2年となり、警察は午前10時半ごろからおよそ20人の態勢でキャンプ場や周辺の山林を捜索しています。
警察官らは傾斜が急な登山道の周辺や川沿いの斜面で落ちているものを確認するなどしていました。
現場を訪れた母親のとも子さんは「2年前のきょう、まさか2年も美咲に会えなくなるとは想像していませんでした。この場所に来て、あの日の美咲の笑顔を思い出して、その笑顔を取り戻したいという思いがより強くなりました。皆さんからの情報が頼りなのでいま一度娘のことを気にかけていただき、情報を寄せてもらえたらありがたいです」と話していました。
警察には先月末までに、全国から4000件を超える情報が寄せられているということで、引き続き情報の提供を呼びかけています。
情報は山梨県警の大月警察署で受け付けていて、電話番号は「0554ー22ー0110」です。
山梨女児不明2年 県警がキャンプ場周辺の沢や山など捜索(2021年9月21日配信『毎日新聞』)
美咲さんの捜索に向かう山梨県警の警察官ら=山梨県道志村で2021年9月21日午前10時15分ごろ、田中綾乃撮影
2019年9月に山梨県道志村の「椿荘オートキャンプ場」で、小学1年生だった小倉美咲さん(9)=千葉県成田市=が行方不明になって2年となった21日、山梨県警はキャンプ場周辺の沢や山などを捜索した。
【写真で見る】行方不明当日の小倉美咲さんの写真など
県警大月署員と機動隊員計約20人が、人が立ち入ることの少ない山道や、伐採した木々が積み重なった箇所などを入念に確認。時間の経過や風雨で形状が変わった場所なども重点的に捜した。
美咲さんは、家族や知人家族らと訪れたキャンプ場で、先に遊びに向かった子供たちを1人で追い掛けた後、行方不明となった。
県警は美咲さんを捜すため、8月末までに延べ5200人を投入し、約4100件の情報が寄せられているが、有力な手掛かりはつかめていない。【田中綾乃】
美咲さん行方不明から2年 母娘「笑顔で迎えたい」 卒業控える姉、一緒に通学願う(2021年9月21日配信『千葉日報』)
小倉美咲さん=2019年5月(とも子さん提供)
山梨県道志村のキャンプ場で成田市の小学3年、小倉美咲さん(9)が行方不明となってから21日で2年。黄色いカバーのランドセルを背負って登校する美咲さんを、毎日見送っていた母とも子さん(38)。いつも一緒だった長女も小学6年になり、同じ通学路を歩ける時間は残り半年に迫っている。大切な家族を待つ母娘は悲しみに向き合いながら「笑顔で迎えたい。早く帰ってきてね」と強く願っている。
夏休み明けに新たに配布された美咲さんの新しい教科書を見つめるとも子さん=成田市
今年は新型コロナウイルスの感染急拡大で、山梨県に月2度ほど向かう以外に、情報提供を呼び掛けるチラシ配りがほぼできなかった。とも子さんは「やっぱり手渡しした人の記憶には残る。各地でチラシを貼ってくれる方に支えられている」ともどかしさが募る。
有力情報がないまま、美咲さんは誕生日と進級を2度迎えた。5月の誕生日には生クリームが苦手な美咲さんのためにチョコレートケーキを作った。本棚には真新しい教科書が増え続ける。「娘の成長を想像することしかできない。クラスで一番背が高かった。今は140センチぐらいになっているのかな…」
長女は美咲さんと毎日学校まで通った。「プールバッグ持って」とわがままを言われてけんかしたこともあった。一方で、5分、10分と歩く時間をどんどん短くした妹を頼もしく感じている。
「美咲ちゃんのお姉ちゃん」と呼ばれるのがつらい時期もあった。「美咲がいない現実を受け入れるまですごい時間がかかった」と思い返す。学校に通えない日々も過ごしたが、「今は美咲が話題になると覚えてくれているんだとうれしくなる」。とも子さんにとっては、そんな長女の存在が心の支えだ。
◆大切な場所へ
7歳の誕生日祝いに東京ディズニーランドで遊ぶ美咲さん=2019年5月(とも子さん提供)
「落ち込んでも帰ってこない。どうせなら笑顔で迎えてあげたい」。こう話す長女のため、とも子さんは7月の誕生日に2年ぶりに東京ディズニーランドに連れていった。姉妹の誕生日のたびに訪れた大切な場所だ。これまで誹謗(ひぼう)中傷を恐れ、何より美咲さんとの思い出がよみがえるのが苦しくて出掛けられなかった。それでも「美咲がいつ戻っても良い状態を保つのも親の役目」と新しい気持ちが芽生えた。
長女は「今すぐ戻って来たら一緒に通ってあげられる」。中学生になる前に必ず戻って来てほしいと願う。とも子さんも「娘を必ず見つけたい。全国どこにでもいる可能性があります。身の回りに娘に似た子がいないか、不審な親子がいないか気に掛けてください」と協力を呼び掛ける。
情報提供はホームページ(https://misakiogura.com)か山梨県警大月署(電話)0554(22)0110。
スポンサーサイト